シネマトリックス

面白かった映画、つまらなかった映画、見なかった映画は空想で・・今はたまののんびり更新です。

すご~~~く好き!!「真珠の耳飾りの少女」

2005-06-24 23:07:29 | Weblog
03年ピーター・ウェーバーの処女作「真珠の耳飾りの少女」

これはレンタルで見ました。もう!!!猛烈に美しい!!

「光と影の画家」として知られるフェルメールの有名な「真珠の耳飾りの少女」という絵の背景を描いている。

彼は奥さんと6~7人の子供、そして奥さんのママと暮らしており、マスオさん状態だ。

そんなフェルメールの家に奉公に来たのが少女、グリート。

どうしてこんなに絵で描かれている少女に似た女優さんをさがしてこれたのかっていうくらい、イメージ通り・・純朴な印象が美しい。
でもね、彼女、最新作「アイランド」に主演しているけど、顔がかなり違っている。つまりメイクの力でかなり変わっているってことだ。

フェルメールは彼女の中にある色彩や構図に関するセンスを見出し、自分の絵の手伝いをさせる。
もちろん、若くて美しい彼女に対しての欲望はあったのだろうけど、それよりも自分のアートのアシスタントのとしての彼女を欲していた感じだ。

もちろん奥さんは面白いわけがない。奥さんの持ち物である真珠のピアスを使い、グリートをモデルにあの伝説の絵を描こうとするフェルメール。

ほとんど出来上がり寸前で奥さんに内緒で真珠のピアスを使ったことがばれ、グリートは家からたたき出される。

当時の画家たちがパトロンからどうやって絵の注文を引き出したのか・・などが描かれていて面白い。

でも、何よりもこの映画を圧倒的に魅力のあるものにしているのは「カメラ」!「撮影」の力だ!
ほとんどどのシーンのトップもフェルメールの絵のようなのだ。
一瞬静止画のようなカットが本当に美しい。
これだけでも、この映画には黄金の価値がある。美術館に行って、絵を見るような気持ちで見てもいいよね。

フェルメールとグリートのどこか抑え気味のエロスも切なくて、よいですよ~