波打ち際の考察

思ったこと感じたことのメモです。
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波屋山人

講談社「KING」「Style」休刊

2008-06-14 10:18:45 | Weblog
創刊当時から赤字が続いていた「KING」が休刊となった。実質的な廃刊。
講談社も一時代が終わった。
往年の名雑誌「キング」の名を背負って、創業者関係者鳴り物入りの新雑誌創刊だったはず。

創刊時の記者発表会(2006年9月12日)では、雑誌に大きく関わっていたリリー・フランキー氏が
「僕が創刊にかかわる雑誌は2年以内に廃刊されることが多い。まずは7冊目が山ですね」
と発言し、周囲をひやっとさせた。
それが現実になった。(そうなると思っていた人が多かったけど)

創刊時はお偉いさんのセンスだったのかひどい出来で、80%も返品されることがあった。
あまりにも売れ行きがひどいので去年には大きくてこ入れされた。
それで、ずいぶん若い社会人向けに、よい感じになってきたと思ったのだけど、あまり盛り上げることはできなかった。
返品率を下げるために大きく発行部数を減らしていたけど、それでも50%以上返品されてしまう号が続いた。

2008年5月号は表紙がナインティナインの岡村隆史で、なぜか店頭で90%も売れ、完売だっただけど、それは奇跡だった。
(紀伊国屋書店全店で402冊仕入れて354冊売れた)
もしかして、最後の宣伝策として、編集部がわざとぜんぶ店頭から買い上げて売れているように見せかけたのではないかと思ったくらいだ。

でも、6月号は発売部数の25%しか売れなかった。
紀伊国屋書店全店で428冊仕入れても107冊しか売れなかった。全然売れていない。
7月号の出だしも非常に良くない。


もう、大手出版社が仕掛けてきたマスなメディアとしての雑誌は終わっている。
それに気付いていない人がはじめたKINGも終わった。

10万部以上売り上げる雑誌なんて10年前の半分以下になっているだろうけど、今後、紙媒体を使う出版社がなくなることはない。
隙間産業として生きのびるだろう。

しかし、マスなメディアの幻想を持っている人には厳しい時代だ。
出版界最大の講談社も方向転換せざるを得ないのではないだろう。


講談社「KING」「Style」9月発売号で休刊(読売新聞) - goo ニュース

 講談社は13日、2年前、大型創刊として話題を呼んだ月刊「KING(キング)」を9月発売号で休刊することを決めた。

 同誌は06年9月に23万部で創刊された男性総合誌。日本初の100万部雑誌となった昭和の大衆総合誌「キング」の名前を襲名し大量宣伝を行うなど、長引く雑誌不況に風穴を開ける雑誌として期待されたが、対象とする20、30代の男性の雑誌離れが激しく、創刊当初から売れ行きが低迷していた。

 01年創刊の女性誌「Style(スタイル)」も9月発売号で休刊する。



2006/09/20にはmixiに下記のような日記をメモしていた。
  ↓
> 講談社がKINGっていう雑誌を出したけど、大コケすると思う。
> 今もテレビでコマーシャルしてるけど、ちょっと目障りな印象。
>
> KINGの新聞広告は2秒見て目を離した。
> 中吊り広告は1秒以上目が行かなかった。
>
> 大コケさせた責任者は、そのときはきちっと責任とってほしい。
> すごいお金もかけてるだろうし。
> 50代の人が根拠も無く30代にも通用するだろうと考えているような
> 厚かましさを予感している。
> どういう人がKING買うの?

コメント (1)
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