波打ち際の考察

思ったこと感じたことのメモです。
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波屋山人

HISのコマーシャル(中尾彰)

2008-06-08 16:39:33 | Weblog
格安航空券の老舗として有名なHIS(エイチ・アイ・エス)。
6月からはじまったコマーシャルがひそかな人気だ。
http://www.his-j.com/etabi/cmmaking.html

どこの広告会社が関わっているのだろう。
この広告会社と広告担当者は、今後注目されるかも。
かなり才能があると思われる。

スタイルが斬新。イメージではなく内容を伝えている。
広告の多くはイメージと社名が結びついていない場合が多いけど、このコマーシャルはきちんと社名も印象付けされている。

コマーシャルは、中尾彬と奥さん(池波志乃)がナレーションに答える形。

NA「HISでは、ライバル他社のツアーをお勧めすることがあります」
中尾「それ、いいんじゃないの、なんか」
NA「お客様のいい旅のためならばと、ルックJTBやJALパックのツアーをお勧めすることもあります」
中尾「自信だね」「どんどんやってください」
NA「お客様のいい旅のために」
中尾「すべてはお客様だよ」「ね」
NA「海外旅行をもっと便利にするHIS」
中尾「便利そうだね」「大らかだね」
NA「いい旅研究室」

以上のように、テレビコマーシャルで言うのは斬新だ。見たことがない。
ナレーションは、夏木マリ。

まるで、シャープが、「シャープは、お客様のためにソニーやパナソニックの製品をお勧めすることもあります」と言うようなものだ。
東京個別指導学院が、「東京個別指導学院は、お客様のために明光義塾をお勧めすることもあります」と言うようなものだ。
ホンダが、「ホンダは、お客様のためにトヨタや日産の車をお勧めすることもあります」と言うようなものだ。

このセリフはなかなか言えない。

日本コマーシャルは、大手の広告会社が何社もの同業の会社の広告を抱えているから、競合広告、比較広告といったものを作りにくい。
広告会社の都合なんだけど。

今回、久々に比較広告を見た気がする。
厳密には、これは比較広告ではないのかもしれないけど、私には同等のものに見える。


格安旅行券を求めるバックパッカーたちは、あまりHISに特別な思いはない。
たいして安くもないし、ベンチャーとして注目されたHISも大手のひとつになってしまったし。
バックパッカーは他の名もない旅行社からチケットを買うことが多い。
だから、HISも一般市民を相手に売り込むしかなく、コマーシャルに力を入れるのかもしれない。
価値のないものを価値あるように見せる傾向もあるコマーシャルフィルムに対して懐疑的なところもある私だけど、今回のHISのコマーシャルにははっとさせられた。

http://www.travelvision.jp/modules/news1/article.php?storyid=36138&PHPSESSID=98562e1945999032053161f2895b2a80
HIS、合計金額表記と他社商品の取扱アピール、中尾彬さん夫妻がCM
[掲載日:2008/06/02]
 エイチ・アイ・エス(HIS)は、6月2日から放映するテレビCMで、旅行代金に燃油サーチャージを含めた合計金額表記と、他社ツアーの取扱をアピールする。4月の組織改編で設置した部署「いい旅研究室」のプロジェクトの第1弾として実施するもので、CMでは消費者に「いい旅」を提供することを前面に打ち出す。CMの出演者は俳優の中尾彬さんと池波志乃さん夫妻で、HISでは、率直なコメントで信頼を得ている2人の出演で、より共感を得られると見込んでいる。

 合計金額の表記は、2月に明朗会計シリーズの試行をはじめた後、当初は1方面であったコースが全方面に広がるなど、消費者からの反応は良いといい、今後も進める方針だ。また、他社ツアーの取り扱いについては、顧客の希望する旅を実現するためであれば、他社商品も薦めることを紹介。HIS店舗で他社商品も取り扱っていることを周知し、他社の店舗を周る必要がないことをアピールする。また、中尾さんと池波さんが「(自社商品への)自信」を語る。


コメント (1)
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