波打ち際の考察

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波屋山人

神楽坂 時分時(じぶんどき)

2008-04-20 15:29:02 | Weblog
神楽坂の坂をのぼりきって十字路を左に曲がり、大久保通りを少し行くとその店はある。
以前ジンギスカン屋だったところだ。
市ヶ谷経済新聞に記事が出ていたので、4月の上旬に一度足をのばした。
ダイナミックな舟盛を注文するのが必須、というのはおもしろいスタイルだ。興味をひかれる。

建物の脇から2階に上る。午後9時半だから、50人限定の舟盛がもうなくなっているかと思ったけど、まだ残っていた。それほどはやっていないのか?
広い店舗は1~2回転で50人分に達してしまいそうだが。

・大漁舟盛酒場 時分時
(17:30~23:00 年中無休)
http://r.gnavi.co.jp/a625100/

最初に舟盛1575円を頼んだ。自動的にチャージが500円。最低でも2075円は必要。
飲み物はまず北海道の日本酒。
「男山御免酒」750円
ひさびさに、むかしっぽい日本酒を飲んだ。
なんだこの味のなさは、という驚き。薄く、ゆるく、いつも飲んでいる手間ひまかけた良質のお酒と違う。
糖分やアルコールを添加し、活性炭で濾過し、体裁だけ整えた酒ではないか。

次に飲んだ「幡隋院 長兵衛」もよろしくない。
こういうものを流通させると、日本酒の評判を落とす。
刺身にあわせるならもっともっとおいしいお酒がある。
青森とか富山の、みずみずしい中にもしっかりとしたコクがあるお酒を飲みたくなった。

「時分時」から、大久保通りの向かい側を少し新宿方向に進んだところにある兵庫の「香住鶴」のアンテナショップ、「福智屋」さんで出している1合350円の香住鶴本生とか、1合550円の吟醸純米のほうが質が良く、「男山御免酒」や「幡隋院 長兵衛」よりも刺身に合うでしょう。

舟盛に2人分盛られてきた刺身は、まずは眺めがいい。新しい店舗だから舟も新しい。木目が美しい。
大きなボタンエビも瑞々しい。
エビの頭をとってちょっと味噌をすすると、新鮮な味がする。
鮮度は問題なし。

ただ、北海道の食材ではなさそうな魚もちらほら入っている。
ダイナミックなウニはおいしいですけどね。
サーモンは、いかにも養殖で、あまり脂がおいしくない。
カツオの叩きも特筆すべき印象はない。しめさばも。
まあまあといったところでしょうか。

友人もこの店が気になっていて、こんどの飲み会で使うかどうするか検討していたらしいけど、今回実際に店に来て、候補から外したらしい。

ネットで検索するとこの店を高く評価しているブログがいくつかあったけど、期待してたほどではなかった。
学生が行くようながやがやした居酒屋が好きで、チューハイやビールがあれば満足という人であれば、こういう店もいいのではないでしょうか。

ただ、日本酒のおいしい店で新鮮な魚をいろいろ食べるのが好きな人には、物足りないのではないかと思います。
そういう人は、護国寺の講談社近くの「銀の海」とか大森駅近くの「吟吟」などに行った方がいい。

時分時を人気店にするためには、本当に新鮮な青魚や白身魚の刺身を増やし、高品質の日本酒をそろえる必要があると思います。
ダイナミック、というのはおもしろいスタイルなので、そこをさらにおもしろくしていただければ、また行きたいと思います。


<参考>市ヶ谷経済新聞の記事
http://ichigaya.keizai.biz/headline/230/
■「1人1舟盛り」がルール-神楽坂の大衆舟盛酒場、出足好調
市ケ谷経済新聞(2008-03-27)

新鮮な魚介類が豪快に盛られた「舟盛り」(写真は2人前)
 神楽坂に先月25日にオープンした大衆舟盛酒場「時分時(じぶんどき)」(新宿区神楽坂5、TEL 03-3269-3663)が好調な出足を見せている。

 北海道にある同様の業態をヒントにしたという同店は、北海道を中心に、厳選した産地から直送された食材を使った舟盛りをウリにした居酒屋で、来店者は「1人1舟盛り」の注文をするのがルール。ホタテ、ほっき貝、ボタンえび、サーモン、イクラ、活タコ、ヤリイカなど全18種類の魚介類が豪快に盛られた舟盛りを1人前1,575円で提供する。

 30坪の店内は漁に使用する網や浮き、大漁旗などで装飾し、「漁港にある定食屋」(同店)のような雰囲気を演出。当日さばいた新鮮な魚をその日のうちに食べてもらいたいとの思いから、1日に提供する舟盛りは限定50人分としている。

 当初ターゲットと想定していたビジネスマンを中心に、週末は家族連れも多く来店。中には1人での来店やリピーターも増えてきており、舟盛りが完売する日もあるという。

 同店では、残った刺身を具にすることのできる「手巻き寿司セット」(500円)と「漁師鍋」(100円)を提供。店長の神足(かみたり)俊一郎さんは「刺身を残してしまったらもったいない。刺身で寒くなったら鍋で温まってもらえれば」と話し、「舟盛り」を食べきる2つの方法を提案することで1店完結型の店舗を狙った。

 客単価は3,500円~4,000円。営業時間は17時30分~23時。日曜定休。

コメント
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