Scarving 1979 : Always Look on the Bright Side of Life

1979年生な視点でちょっと明るく世の中を見てみようかと思います。

映画生感想『KILL BILL vol.2』

2004年04月26日 11時45分37秒 | 映画
観て一番最初に感じた率直な感想としては、
「やっぱりKILL BILLは2本で1本だったんだなぁ」と思いました。

元々そう制作されていたので当たり前の話ですけどね、
どちらも1本では成り立っていません。

『vol.1』だけ観て「タランティーノ、ダメじゃん」とか思った人も、
「あぁ、こういう切り口を持った人だったのね」って見直すかと思います。

ただし『vol.1』観ないで観てしまうと、
「タランティーノ、ダメじゃん」になっちゃうかもしれません。
『vol.2』観る前に、必ず観といてください。

さて、それぞれを喩えるなら、
動の『vol.1』に対して、静の『vol.2』という感じです。

というか『vol.2』は淡々とイキな台詞の応酬をする、
非常にタランティーノらしい作品でした。

中古DVDが1000円以下で安売りしてたのを利用して、
タランティーノ作品を改めて見返したせいかもしれませんが、
幼稚で気弱なオタが、映像上の知識だけで悪ぶってる感じが、
どうにも、この監督の味としていいのです。

自分の伝えたいことを難しい言葉にせず、
日常会話に落とし込むところが、オタなのに立派だと思います。

『KILL BILL』という作品は、明確に笑える部分はないですが、
正直なところ、壮大な長編パロディコントでしかない気がします。

そんなコントを大真面目に物語風にしてると言えるでしょう。

でも、この辺のものを良しとする感覚って、
今の30代以下の世代に共通してあるものなんじゃないかと思います。

オリジナルよりも、パロディを喜んでしまい、
前世代のつくった拙いオリジナルをいかに嘲笑して観るか、
というところで楽しんでしまう、という。

そういう感覚のある人は、
きっと大いに楽しめる作品だと思います。

子供の頃のごっこ遊びというか、
自分の観たドラマや映画を元に、
その世界観、そのキャラを使って、
頭の中で勝手な物語を展開させて想像してた、
思春期ごろな感覚が、きっと呼び起こされることでしょう。

取り立ててタランティーノが素晴らしい、とは言いませんし、
こういったコントは、この世代ならいつでも思い浮かぶものですが、
今更それを目に見えるカタチで、
コメディでなく大真面目な物語風に映像化できるというのは、
やはりタランティーノしかいないのかな、とか思います。

『vol.1』『vol.2』という2本を1本と捉えることで、
私的に、ようやく好きな作品になりました。

この2本が1本になったDVDが望まれるところです。

ちなみに、すっかりやさぐれたウマサーマンですが、
バロン』の頃なんてのは、驚くほどかわいいので、
一度ご覧になってみてはいかがでしょうか。

は~いっ。

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2 コメント

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キャッチフレージャー (aliz)
2004-04-27 14:43:34
糸井重里を超えた!世界が泣いた!全米初登場No.1!!

と各方面で話題沸騰のキャッチフレージャーである私ですが、

あの台詞はすばらしいと思いました。



まーざーつー、まざつー。
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CM (kazu)
2004-04-27 13:20:39
カッチマイナー

買いそうになりました。

買わないけど。勢いだけで買わせる可能性を

作り出したあの台詞。イイ!
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