Scarving 1979 : Always Look on the Bright Side of Life

1979年生な視点でちょっと明るく世の中を見てみようかと思います。

映画生感想『好きだ、』

2006年04月08日 08時48分59秒 | 映画
2006年04月06日、会社帰りおひとり、
チネチッタさんにて、19時30分の回を観賞しました。

感想を一言で言うと、
直接的な描写を避け、空、日常、声、仕草などなどで、
登場人物たちの心情を抽象的に丁寧に優しく表現した、
まさに日本映画らしい日本映画でした。

17歳の頃と34歳の頃、前半後半とふたつのお話があるわけですが、
特に17歳の頃が素晴らしいです。こちらが照れるくらい初々し過ぎます。

告白する直前にある、
言い出したいけど言い出せない、聞き出したいけど聞き出せない、
言葉には出来ない、あの独特の空気が作品に溶け込んでいます。

こんなにも観ていて、もどかしくなる作品は、
なかなかないのではないでしょうか。

告白するかしないかの時間がとても長く感じられ、
心をギューッと締め付け、言葉にならないあ゛ーって気持ちになります。

好きな人に好きと告げることに苦労した照れ屋で、
大胆に告白とか、ナンパとかが出来ない人ほど、
そのあ゛ーという気持ちに締め付けられることでしょう。

自分の経験した過去の恋愛とだぶらせて、あ゛ーって胸に。

こうした多くを語らずとも伝わる、静かで優しい作品に出会えると、
この感覚をわかり合える日本人でよかったな、とか思います。

心に染みる、いい作品でした。


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