この作品についてはeiga.comさんや読売さんで、
わりと手厳しい批評が展開されてましたが、
実際観てみると、そんな批評以上にスゴイ映画でした。
まさか35歳のいい大人が、
こんなにも幼稚なメッセージ表現をしてくるとは。。。
私もいいだけ子供っぽいですけど、
「少年のような純粋な心を持った」という、
お決まりの言葉さえも使えないくらい、
中学生の妄想物語のようでした。
しかも明るくバカな妄想でなく、根暗で陰湿な方の。
観たのが25歳の私ではなく、中学生の私だったとすれば、
そのメッセージに対して素直に感銘も受けたかもしれません。
しかし残念ながら私は25歳で、色々と知り過ぎてしまいました。
中学生に向けて発信した映画だったとすれば、
よく出来ていると思います。
・・・とは言いつつも、48歳になる私の父親が大絶賛していたので、
偏にそうでもないのかもしれません。
私達の年代は『ガンダム』や『エヴァンゲリオン』等で、
根暗で陰湿な作品に触れ、通り過ぎてきてしまったので、
今更感を感じてしまったのかもしれませんね。
・・・とか言いつつ、私の父親は初代ガンダム好きですけど。
もう少し歳を重ねれば、いちいち目くじら立てず、
全てを許せるのかもしれません。
映像は、さすがPV出身だけあって、
全カットいちいち加工してて面白かったです。
2時間30分観てて飽きなかったのは、
めまぐるしく変わる幻想的な映像美があったからな気がします。
外国のPV出身監督でも、
映画という物語を語るべき媒体で、
延々PVっぽい幻想的な実験映像を流し続けた人は、
おそらくいないんじゃないでしょうか。
この点については、
映画に固執せず、よく自分の表現を貫き通した、
と賞賛したいくらいです。
ただ、あまりに映像に凝るばかりに、
殺陣が意味不明になってました。。。
いつの間に刺したの、刺されたの、という感じで、
チョット置いてけぼり感がありました。
置いてけぼり感といえば、肝心の物語なんですが、
これがあまりに説明なく事が運び過ぎてついていけません。
制作側は、脳内補完が出来るでしょうけど、
観てる側は、その補完材料がありません。
文字でも、言葉でも、目線でも、
その表現はなんでもいいのですが、
物語を語るときは、観ててわかりやすい、
心に引っ掛かる伏線が必要なのです。
そうした伏線もなく、キャシャーンもさしたる活躍なく、
ヒーローものである意義がわからないまま突き進んで、
ラストが『伝説巨神イデオン発動編』そのまんまというのもまた。。。
どうにも言葉に困ります。。。
劇場内、誰もなにも言えません。。。
スタッフロール中でも席を立たず、
無言で宇多田ヒカルの歌を聴くのみです。。。
・・・なんて批判めいたことを書いてきましたが、
私の個人的感想で言えば、
根暗で陰湿な妄想話の洗礼を受けて育った世代なので、
「そういうことしたいのね、したいよね」という感じで、
実は、そんなに問題なく観ることが出来ました。
前述の『イデオン』なんて、
きっと私的に最も回数観た映画ですしね。
よく考えると『キャシャーン』って、
『ガンダム』『イデオン』のトミノ監督が、
演出して名を馳せたんですよね。
冷静に物語を振り返ると、
反戦メッセージも、女性観も、人間の業も、
家族内の亀裂も、表現手段も、皆殺しも、
まんまトミノ作品の流用ですし。。。
そう考えると、キリヤ監督は、
単なるトミノコ族なんじゃないかと不安になってきます。
アニメで観たことを、
アニメで観たまま表現し過ぎちゃったかな、っていう。
ホントは『イデオン』で観た、子供の首が吹っ飛ぶ映像とかも、
戦争の空しさを伝えるために撮りたかったんですか?
・・・とかキリヤ監督に聞いてみたいです。
その辺で話は合いそうな気はします。
ただトミノ監督は娯楽性も重視して、
殺陣やアクションもちゃんと描いて、
一応はヒーローさせてましたけどね。
戦わず、ずっとヨロヨロのヒーローというのも。。。
それはそれでいいんですけど、
大衆の大多数はそういうものを求めては。。。
つまらない映画ではないですけど、
他人に面白いと公言できる映画でもありません。
なんか変なものを観た感があります。
表現しづらい珍味食べたときのような感覚が。
美味しいとも言えず、
でも不味いというものでもなく独特な。。。
そういう意味では、
記憶に残るスゴイ映画だと思います。
いっそのことDVDで所有してもいいのかもしれません。
「キャシャーンがやらないから、誰もやらない」
一言で言うなら、そんな映画でした。
みんな星になってしまえ!
わりと手厳しい批評が展開されてましたが、
実際観てみると、そんな批評以上にスゴイ映画でした。
まさか35歳のいい大人が、
こんなにも幼稚なメッセージ表現をしてくるとは。。。
私もいいだけ子供っぽいですけど、
「少年のような純粋な心を持った」という、
お決まりの言葉さえも使えないくらい、
中学生の妄想物語のようでした。
しかも明るくバカな妄想でなく、根暗で陰湿な方の。
観たのが25歳の私ではなく、中学生の私だったとすれば、
そのメッセージに対して素直に感銘も受けたかもしれません。
しかし残念ながら私は25歳で、色々と知り過ぎてしまいました。
中学生に向けて発信した映画だったとすれば、
よく出来ていると思います。
・・・とは言いつつも、48歳になる私の父親が大絶賛していたので、
偏にそうでもないのかもしれません。
私達の年代は『ガンダム』や『エヴァンゲリオン』等で、
根暗で陰湿な作品に触れ、通り過ぎてきてしまったので、
今更感を感じてしまったのかもしれませんね。
・・・とか言いつつ、私の父親は初代ガンダム好きですけど。
もう少し歳を重ねれば、いちいち目くじら立てず、
全てを許せるのかもしれません。
映像は、さすがPV出身だけあって、
全カットいちいち加工してて面白かったです。
2時間30分観てて飽きなかったのは、
めまぐるしく変わる幻想的な映像美があったからな気がします。
外国のPV出身監督でも、
映画という物語を語るべき媒体で、
延々PVっぽい幻想的な実験映像を流し続けた人は、
おそらくいないんじゃないでしょうか。
この点については、
映画に固執せず、よく自分の表現を貫き通した、
と賞賛したいくらいです。
ただ、あまりに映像に凝るばかりに、
殺陣が意味不明になってました。。。
いつの間に刺したの、刺されたの、という感じで、
チョット置いてけぼり感がありました。
置いてけぼり感といえば、肝心の物語なんですが、
これがあまりに説明なく事が運び過ぎてついていけません。
制作側は、脳内補完が出来るでしょうけど、
観てる側は、その補完材料がありません。
文字でも、言葉でも、目線でも、
その表現はなんでもいいのですが、
物語を語るときは、観ててわかりやすい、
心に引っ掛かる伏線が必要なのです。
そうした伏線もなく、キャシャーンもさしたる活躍なく、
ヒーローものである意義がわからないまま突き進んで、
ラストが『伝説巨神イデオン発動編』そのまんまというのもまた。。。
どうにも言葉に困ります。。。
劇場内、誰もなにも言えません。。。
スタッフロール中でも席を立たず、
無言で宇多田ヒカルの歌を聴くのみです。。。
・・・なんて批判めいたことを書いてきましたが、
私の個人的感想で言えば、
根暗で陰湿な妄想話の洗礼を受けて育った世代なので、
「そういうことしたいのね、したいよね」という感じで、
実は、そんなに問題なく観ることが出来ました。
前述の『イデオン』なんて、
きっと私的に最も回数観た映画ですしね。
よく考えると『キャシャーン』って、
『ガンダム』『イデオン』のトミノ監督が、
演出して名を馳せたんですよね。
冷静に物語を振り返ると、
反戦メッセージも、女性観も、人間の業も、
家族内の亀裂も、表現手段も、皆殺しも、
まんまトミノ作品の流用ですし。。。
そう考えると、キリヤ監督は、
単なるトミノコ族なんじゃないかと不安になってきます。
アニメで観たことを、
アニメで観たまま表現し過ぎちゃったかな、っていう。
ホントは『イデオン』で観た、子供の首が吹っ飛ぶ映像とかも、
戦争の空しさを伝えるために撮りたかったんですか?
・・・とかキリヤ監督に聞いてみたいです。
その辺で話は合いそうな気はします。
ただトミノ監督は娯楽性も重視して、
殺陣やアクションもちゃんと描いて、
一応はヒーローさせてましたけどね。
戦わず、ずっとヨロヨロのヒーローというのも。。。
それはそれでいいんですけど、
大衆の大多数はそういうものを求めては。。。
つまらない映画ではないですけど、
他人に面白いと公言できる映画でもありません。
なんか変なものを観た感があります。
表現しづらい珍味食べたときのような感覚が。
美味しいとも言えず、
でも不味いというものでもなく独特な。。。
そういう意味では、
記憶に残るスゴイ映画だと思います。
いっそのことDVDで所有してもいいのかもしれません。
「キャシャーンがやらないから、誰もやらない」
一言で言うなら、そんな映画でした。
みんな星になってしまえ!
ただ絵コンテがまだ間に合うかどうかが、
かなり大きな要素となる気が。。。
私のブログの記事に書いた、
実写版『CASSHERN』の商業デザイン的見地(その2)
と、
実写版『CASSHERN』の商業デザイン的見地(その3)
も合わせてお読み下さいm(__)m
その記事を読んでみて、DVDの購入のご検討を(^^ゞ
買う気になるか、逆に買う気が失せるか・・・
暗い世界観と、イデオンぶりに驚愕しました。
イデオンとか観てる人少ないだろうに。。。
けど、PVというか映像という視点では独特で面白くて、
ずっと気になり続けてる作品であることは確かで、
DVDを購入したいとずっと思い続けているのですが、
3枚組というのが、逆に買いづらくて。。。
なんで後半イデオンが始ってしまうの?と、びっくらこいた口です(^^;;
『CASSHERN』は、映画というより超大作PVと言えるのではないでしょうか…(^^;
私は、研究のため、DVD買ってしまいましたが(^^;
単なるミーハーですから。。。