あるく あかるく

健康長寿 めざしましょう

昭和のプロレス:5年間の交代劇

2024-06-21 06:29:19 | 日記
最下位の戦績

 「甦れ!金曜8時の昭和のプロレス」では主役を盛り立てた脇役達を
振り返っています。
今週は「第30代NWAチャンピオン、サンダー・ザボー」の登場です。
 プロレスは昭和の時代にアメリカから直輸入されたもの。
だからファンの間にはアメリカのプロレスに対する強い憧れがありました。
中でもルー・テーズに代表される歴代NWA王者は畏敬の対象。
そんな時代背景の中、元王者ザボーは1963年の第5回ワールドリーグ
にやって来ました。

 3月22日にはエキシビションで遠藤と戦い、5分の時間切れ引き分け。
24日の公式戦初戦で遠藤と再戦し体固めで勝利して幸先良いスタートを
切り、27日には若手の猪木に完勝。
 それ以降は28日に吉村、31日に馬場、4月2日はアトキンス、5日
はカルホーン、10日はコワルスキー、11日はマレノ、19日はオコーナー
と連戦。
しかし結果は全てザボーの負け。(昭和プロレス激闘史 より)
 結局リーグ戦の戦績は2勝だけ、外人勢最下位の不甲斐ない結果に
終わっています。
 第42代NWA王者のパット・オコーナーが7勝を挙げているのに比べると
情けない数字。
でもそれも無理のない話、ザボーが生まれたのは1906年なので日本に
やってきたのは57歳の時。
全盛期をとっくに過ぎていたのでした。

僅か8カ月の王者

 では現役王者だった頃の強さは如何ほどだったのか、振り返ってみましょう。
ザボーがNWA王座を獲得したのは1941年の6月5日、35歳の時でした。
29代ブロンコ・ナグルスキーから王座を奪い、翌年2月19日にビル・
ロンソンに敗れて王座から陥落しているので、在位は僅か8カ月でした。
 1905年10月にフランク・ゴッチが初代王者になってからエド・
ルイスが10代王者になるまでの期間は17年。
そこから20代ディック・シカットまでが14年。
結構な時間を掛けて王者が交代しています。
 ところがそこから30代ザボーまではたったの5年。
その後40代王者にテーズが就くまでが15年、ジャック・ブリスコが50
代王者になるまでが17年。
歴代王者の交代劇に要した日数と比べるとザボーまでの短さは顕著です。

 その5年の交代劇に登場した21代王者アリババの在位期間は2カ月、
マーシャルが1年半、テーズが3カ月、ケーシーが7カ月、再登場の
マーシャルが5カ月でテーズが4カ月、ナグルスキーが9カ月、スチール
が1年、再びのナグルスキーが3カ月、そしてザボーが8カ月。
 短期間で王者がころころ変わるこの状況を、実力が伯仲する強豪がひし
めいていたと驚くか、ドングリの背比べと揶揄するか。
令和の時代にそれを検証するのはなかなか難しい仕事です。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 国語のおさらい:近未来の進化形 | トップ | 日々の愚問:3桁の数字 »

コメントを投稿

日記」カテゴリの最新記事