週末を原村で

非日常性のユッタリした時の流れを信州は原村で。音楽を聴きながら星を眺め!最近は海外の旅の記事もアップします。

#123 -’22. 夢見るトルコ(トルコは何を夢見ているのでしょうか)

2022年05月22日 23時16分47秒 | その他

フィンランドスウェーデンのNATO加盟に異を唱えているトルコ共和国です。

NATOに加盟すれば加盟国同士は運命を共にする運命共同体です。EU等とはその結びつきは大きく異なります。トルコはフィンランド&スウェーデンがとある国から侵略を受けた時に第5条の定めに依る集団防衛の任に就くことが出来ない事を理由として反対しているのです。北欧2ヶ国のフィンランドとスウェーデンとは運命を共にできないと言っているのです。早い話、締約国が侵略されれば自国が侵略されたと同じ行動を起こす義務を負います。

トルコは二ヵ国に対してその義務を負えない為に反対しているのです。(原則論)

トルコはイスラム教の国家にあって、いち早く宗教と政治を分離して国父のアタテュルクの下に西洋化した国です。ヨーロッパ諸国、特に南東ヨーロッパ諸国にあってオスマントルコへの感情やイスラムに対する反感で西洋化しても同じヨーロッパ諸国とは見なされない歴史を歩んできました。

ボスポラス海峡を挟みヨーロッパ大陸側にも一部国土は及んでいますが、イスラム教のアジアの国とみられていますし、実際にもアジアの国です。

しかし、トルコはヨーロッパ諸国の一員としてEUの前段階から加盟してヨーロッパの一員になる事を夢見ていたのです。しかし、今現在その希望は叶いません。まるで何かのおとぎ話に出てくる動物のようにもかんじます。

では、何故にNATO・北大西洋条約機構にトルコが加盟できたのでしょうか。

それは、国際政治の力のなすが故です。ソ連と東ヨーロッパのワルシャワ条約機構と鉄のカーテンを挟み対峙する西ヨーロッパ諸国の冷戦の時代です。共産主義国の増加と不凍港を手に入れたいソ連の希望である南進を阻止する一角を担えるトルコです。1949年の原加盟ではありませんが、西側諸国に歓迎されて加盟したトルコです。二つの目的の西側ヨーロッパに加盟した嬉しい瞬間です。

でも、今でもEUには入れないトルコ共和国(デフォルトを起こしかねない現状の国家ですが。)です。

達磨の目に一つの目しか黒く塗りつぶされていないのです。その上、中東のイスラム教の盟主を自認するトルコです。宗教分離と言えども近隣のイスラム諸国には大きな力をもっていますし、宗教的援助もしています。

国をもたない世界で一番多い民族であるクルド人を国内にも包含していますし、近隣諸国にもクルド人は沢山います。シリアしかりです。そんな政治情勢にあって、クルド人の民族自決を擁護する北欧二ヵ国に対しては特別な感情を抱くのもある意味納得です。中東のイスラム諸国の問題は敵の敵は味方の如く色々の意味で問題が錯綜しているのが現実です。味方として支援していた国がある時から真の敵国に変わる激変の中東諸国です。

加盟問題はエルドアン大統領が何処で妥協するかの条件闘争だとは思いますが。

NATO軍に対峙する事の出来る国家体制が消滅する現在にあって、存在意義が問われているのかもしれません。

トルコは国父の時代からヨーロッパとして近代化してきました。そのお墨付きが欲しいのです。即ちEUの加盟国になる事です。その夢を叶えられることを願っているのです。

 

🔵 別問題ですが。

地域は大きく離れますが、これからNATOに対峙する意思と国力、そして軍事力を持つのは中国だけです。(南シナ海の領有権を主張して、海を埋め立てて軍事基地を建設する姿はヒットラーより危険に思えてなりません。その上、国力も、これからの軍事力もロシアの比ではありません。習近平はヒトラー也や)何故にフィリピンからアメリカ・スービック海軍基地&クラーク空軍が撤退したのか自分には理解できません。軍事力の空白地帯を狙う侵略者は必ず存在するのです。


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