週末を原村で

非日常性のユッタリした時の流れを信州は原村で。音楽を聴きながら星を眺め!最近は海外の旅の記事もアップします。

#284 -’16. 高校時代の恩師

2016年11月03日 19時54分17秒 | たわごと(少し硬派に振って)
私にとっては既に大昔の出来事です。
ふとしたことで高校時代の美術の先生を思い出しました。
通っていた高校は都立高校ですが、美術は油絵でした。
それは先生が絵に対しての思い入れがあった為だと思います。
美術大学でもないのに油絵です。
進歩的と言えば進歩的ですが、ただ単に時代を先取りしたと言う感覚の持ち主の先生ではありませんでした。
恩師と書くと、その先生から多大な影響を受けて卒業後も恩師と繋がりを持つのが一般的です。
美術の先生が私の成長に多大な影響を与えた事など先生は露程もしりません。

教科に依って教室を移動します。
美術の用具をもって美術室に移動して授業を受けるわけですが、油絵の顔料即ち絵具を溶かす油は先生が各自に分けてくれます。
でも、昼食などで使った牛乳瓶やヨーグルトの瓶では油(テレピン油を使っていました。)を分けてくれません。
手抜きした食事の時の容器では貰えないのです。
牛乳瓶は筆など結構使い勝手は良いのですが、先生の信念では認める事が出来ない物だったのです。
それでは威厳のある厳格な先生かと言うと、美術など芸術を愛してはいるが凄く大らかな人間味のある先生でした。
美術の授業も変わっていたかもしれません。
なぜなら、この様に描くとどうの、どんな技法があるなど、デッサン的な事など何も注意しませんし教えてもくれなかった気がします。
只一つ気になって今でも覚えている美術の授業は型破りで楽しかった事です。
大学進学を控える高校時代ですが、ゆったりした暢気な授業でした。

何週間過ぎると作品が完成します。
各自が油絵を描き上げると評論タイムがありました。
授業を受けた生徒が数名(多分4~5名)が、自分のこれぞと思う作品を選ぶのです。
高所から指導者として良い作品として先生が選ぶのではなく、同じ授業を受けている生徒同士が仲間の作品を選ぶのです。

選ばれた作品は美術室の前面に並べられます。
そして、選んだ生徒の評論が始まるのです。
何故、今回の作品の中からこの作品を選んだのが述べるのです。
選ぶ方も高校生ですから、その基準は千差万別です。
時に依っては、その選考基準が突飛で拍手喝采で大盛り上がりします。
人の考えかたは一律ではない事を知らされる楽しい批評会でした。
選ばれた作者(生徒ですが)が返礼の辞を述べます。
と言っても一言でも長くても構いません。
これがまた楽しいのです。

ここで先生の人間性を感じた言葉があります。
その考え方がその後の物事に対する基準の一つになった事はたしかです。

返礼(答辞)の言葉の中で高校生と言えども、素晴らしいと賛美してくれたのに日本人ですね。
謙遜してそんな事ありません。
選ばれる程の絵ではありませんと言った時の先生の言葉が心に焼きついているのです。
先生は「凄いだろう!」自慢しても、自分から謙遜する事はないと。
評価は人それぞれ、人間の基準ほど不確実な物はないのだと。
自分で自分の作品にマイナス評価を付けることはないと述べていた。
自分自身でマイナス点を付けらば、絶対評価の無いものに、他人の目に既にマイナスの色眼鏡で見る事を心理下で行っている。
プラス、マイナス ゼロから始まっているのではない。
既にダメな作品だとマイナス点からの評価なのだと。
あなたの見ている作品はダメな作品ですよ。
言われた方はダメな作品なのだと意識下無意識下で思い込んでしまうのである。
反対に自分がこの絵に描きたかったものはこれで、自分自身では満足いく絵が描けていると自慢すべきだと。

先生の言いたかった事は全てにおいて自分が自慢したいものであり、これから歩む人生全てに最高なんだと自信こそ持っても、無意味な自己否定や謙遜はするなと言う事だと思った。
その心意気を大切にし、安易に自己否定しないで、自慢する人生を歩めと。

全てにおいて、無意識、無意味な謙遜はする必要は無いとその時強く想い影響を受けた素晴らしい美術の先生でした。
ダメ生徒ですから、先生の名前も覚えていませんが。

その先生が、ブリジストン美術館や出光美術館の話をしていました。





ここで少し為になるかもしれない事を。
小学生は児童です。
中学生&高校生は生徒です。
大学生は学生です。
高校生は学生ではありません、法律で定められています。
念の為


本日の散歩で撮影したカルガモと紅葉し始めた銀杏です。
因みに銀杏の落ち葉は繊維が堅いと言うか丈夫で欅やサクラの落ち葉の様に直ぐに粉々になりません。
雨水の流れる川ですが、水が透き通り綺麗ですよ。
隅田川がどぶ川になった高度成長期と大違いです。


黄色く光輝いてるのがイチョウです。
コメント
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