週末を原村で

非日常性のユッタリした時の流れを信州は原村で。音楽を聴きながら星を眺め!最近は海外の旅の記事もアップします。

§ お百度詣

2009年03月07日 00時00分01秒 | たわごと(少し硬派に振って)
【平和の祈り】つながりで。
カテゴリーはたわごとになっていますが、決してたわごとではありません。

明治の女流歌人の大塚楠緒子が日露戦争の時に謳った反戦歌です。
以前にアップした与謝野晶子の『君死に給う事ふことなかれ』と同じ多感な頃に知った詩です。


【お百度詣】

ひとあし踏みて夫(つま)思ひ、
ふたあし國を思へども、
三足ふたたび夫(つま)おもふ、
女心に咎(とが)ありや。

朝日に匂ふ日の本(ひのもと)の、
國は世界に唯一つ。
妻と呼ばれて契りてし、
人も此世に唯ひとり。

かくて御國(みくに)と我夫と
いづれ重しととはれなば
たゞ答へずに泣かんのみ
お百度まうであゝ咎ありや

夫の命を投げ出して、お国の為に尽くすのが日本国民の義務であり、美徳とされた時代である。
その時の、夫の命と国の存亡を思う女心を短い詩の中に表している。
詩もすばらしいが、第二次世界大戦時のように非国民として言論が封じられなかった事にも素晴らしさを感じずにはいられない。

コメント
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