Me & Mr. Eric Benet

私とエリック・ベネイ

Ben L'Oncle Soul @ Blue Note Tokyo 3/17 2nd

2012-03-18 12:06:27 | その他のライブ
ずっと好きで観たかったアーティストのライヴに行き、がっかりすることがある。
反対に余り知らないで行ってしまったアーティストのライヴが想像を絶する素晴らしさだった、
こんな日の驚きと嬉しさは言葉にならないほどだ。

知人のフランス人ファミリーがBen L'Oncle Soul、通称BOSのライヴに誘ってくれた。
R&B通のS氏にも「えっ、行かないの?」と聞かれてYouTubeの映像を次々と観ると中々良い感じ。
にわかファンとなり、曲の予習をいくつかして整理券配布の10分前ほどにブルーノートに到着。
整理券は19番、開場は8時10分前と言われた。
既にロビーでは売っていたBOSのTシャツをグループで買って着始める女性たちもいる。
いつものブルーノートとは違う雰囲気がある。
ベンロンクルソウルのコスプレをしている男性も何人か見かける。
バタフライタイ、アーガイルのセーター、ハットなど。

時間が1時間余りあるので食事に出かけることにした。
雨が降っているので余り遠くには行きたくない。
隣のアディングブルーをのぞくとウェディングパーティー中。
私の利用できる福利厚生施設、青山クラブに行くことにする。
ブルーノートの待ち時間までの折に何度かここを訪ねたことがあるが、
週末は貸切だったり、予約が一杯だったり。
今回はすんなり入れて、しかもオーダーストップが7時50分。
時間がちょうど良い。

和食を食べながらビールと日本酒で二人とも出来上がった状態で、
ブルーノートへと戻る。
場内は人で溢れている。
1stが終わったばかり、まだ呼び出しは始まっていない。
Nさん一家ともほどなく会える。
彼女たちの番号は13番。
お嬢さんたち二人は大ファンだそうで、もう目が輝いていて、
ウキウキしている様子が可愛い。

ステージに向かって右最前列をNさん一家。
私たちはその後ろのテーブルの角で隣り合わせになる。
メニューでその日のベンロンクルのドリンク『ソウルビーチ』があり、
彼のサインがプリントされている。
Nさんのお嬢さんのSちゃんは早速それをカメラに収めている。

ステージ右横はDJがいて客席を温め始める。
9時少し前だろうか、BOSのバンドメンバー達がステージへと登場。
ホーン2人、ギター、ベース、ドラムス、キーボード、
全員ネクタイでスーツ。
バックボーカル&ダンサー二人が現れる。
二人ともタイをしているが一人はパンツが短いのが映像で見た通り。

ベンロンクル、ベストにタイ、ジャケットをジーンズの上に着てやってくる。
MCは英語で通す。
ステージに向かい左端の方の席から「フランス語で喋って!」と仏語で掛け声が。
ちょっと仏語で返事をしてまた英語で「フランスの人達も来てるからね。」

場内は2曲目位からほぼオールスタンディング。
BOSは観客を取り込むのが上手だ。
簡単な歌詞や単語、音階を客席へと振ってくる。
またそれがフランス人の英語なのでみんなにも良くわかる。
歌だけではなく、振りやダンスも次々に要求してくる。

Nさんから課題を頂き、自分でも予習しておいた曲"Petit Soeur" "Soul Man"
一緒に歌えるのが楽しい。
大好きな曲、"Come Home"では歌いながら思いっきりアイコンタクト。

歌手でありながら、コメディーっぽい要素も多く、
コント風の動きもやってみせる。
スティーヴィーの"Superstition"
先週のフランク・マッコムに引き続き聴くことになるが、
どちらも原曲をそれぞれ自分の曲へとアレンジしていて、それぞれの良さがある。

後半からは「僕がなぜソウルミュージックが好きになったか知ってる?」
「お母さんがね、マーヴィン・ゲイやスライ、ダニー・ハサウェイ、レイ・チャールズ、
そんな人たちが大好きで僕はそういう曲を聴きながら育ったんだ。」
そこからは"My Girl"に始まり、オールドスクールのヒットメドレーになる。
メインの人はバックに歌わせると、休憩したり、舞台を離れたり、横で見ていたりが普通だ。
エリックべネイはこういう時に音に身を委ねつつ、楽しそうにしている。
私はそういうエリックの姿を観ているのが好きだが、
なんとベンはバックにメインを歌わせる時、真剣に自分がバックコーラスでダンサーをする。
恐れ入りました!

エリックべネイはライヴ中にお水を飲まないことにびっくりする人が多い。
スタイリッシュなステージ、ステージ上にいる以上は自分は演技者でもあると認識するエリックべネイ。
ペットボトルの水を飲むという動作が彼の美意識に合わないからだ。
一度だけエリックがお水を飲むところを見たことがある。

反対に一曲ごとだけでなく、歌いながらも曲の途中でも何度も水をガブ飲み、
それどころかリップクリームまで塗る人もいて、こういうのはちょっといただけないと、
エリックファンの私は思ってしまう。

Ben L'Oncle Soulのお水の飲み方はとっても素敵だった。
小さなボトルを話しながらショウの流れにあった自然な雰囲気で、
口元に運びちょっとだけ飲む。

ベンはあちこちのテーブルの上にも乗り歌い続ける。
ステージ左右、ステージから遠いテーブルにも手を振り、
近づこうとする。
ハンドクラップ、片手を上げる、ピース、ラブ、ソウルのサインを皆で一緒にする、
この日の観客たちは心から楽しむ人ばかりだった。
ベンロンクルもこの辺りから半端じゃなく乗ってきた。
日本でこんなにも歓迎されるとは思っていなくて観客の反応に感極まっているのが見て取れる。

「みんな、最後にまだやってないことがあるからやろう。」
何をさせられるのかと思ったらジャンプだった。

アメリカ系のアーティストを観ることが多いので、
たまにそれ以外の国のアーティストのショウを観ると違った雰囲気が新鮮だ。
今のアメリカのアーティストが歌うオールドスクールには懐古的なイメージがあるのに対し、
フランス人の彼はこれを現在も旬な曲として捉えている気持ちが伝わってくる。
アメリカの60年代、70年代のR&Bが現代のフランスのアーティストによって再現される。
BOSの愛と情熱がソウルミュージックへと深く注がれているのがわかる。
昔ながらの曲が新しい曲としてベンロンクルを通して生き返る。

最後は全員で肩を組み、観客へと挨拶。
「今回が初めての来日だけど、また戻ってくるからね。」
胸が熱くなるようなライヴを久々に観た。

終了後サイン会、その後待っていたファンとの撮影会。
ジーンズをオーバーオールに着替えて登場。
「素晴らしかった。日本に来てくれてありがとう。
またぜひ近いうちに来てね。」と何とか仏語で挨拶。
ベンも「いやー、もうオーディエンスが素晴らしくて感動したよ。」
「それはね、あなたが素晴らしいからよ!」と言うと
にっこり笑ってくれた。
写真を撮るときに「疲れてない?」と心配すると「全然!」
また新しい応援したいアーティストと出会ってしまった。

ここ数日、いろいろな出来事があり、この日のライヴは諦めることになるかと思ったが、
ベンロンクルソウルのライヴ、行くことができて良かった。
やはりライヴハウスは私にとってのパワースポットだ。


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2 コメント

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未だにあの楽しさが続いてます! (AK)
2012-03-19 01:22:00
「彼の熱い気持ちとチームワークの良さ」ほんとにおっしゃる通りです。楽しかったですねー。
今日も昨日買ったCDやDVDを観ながら、ベンロンクルに浸ってます。
さすがに月曜日には続けていけないので、次回早めに来日して欲しいですね。
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Unknown (鈴木大作)
2012-03-19 01:16:17
3/17 2nd 自分もいましたよ~
やばかったですね~ 凄い盛り上がりで
彼の熱い気持ちとチームワークの良さに感心しました
楽しかったですよね!
返信する

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