Me & Mr. Eric Benet

私とエリック・ベネイ

金子三勇士@シャネルネクサスホール11/28

2009-11-30 00:05:28 | ピアニスト 金子三勇士
昨日は、シャネル主催で4時よりピグマリオンデイズのリサイタル、
そして6時よりシャネルビルのフレンチレストラン、アラン・デュカス「ベージュ」主催、
クラシックサロンコンサート。
金子三勇士は約30分の休憩を挟んだだけで、二つのコンサートで演奏した。

☆CHANEL Pygmalion Days 2009.11.28
ショパン スケルツォ第2番変ロ短調作品31
Chopin Scherzo No.2 in B flat minor Op.31
バッハ フランス組曲第5番ト長調BWV816
Bach French Suite No.5 G Major BMV816
バルトーク ルーマニア民族舞曲
Bartok Romanian Folk Dances
(休憩)
リスト ピアノ・ソナタロ短調
Liszt Piano Sonata in B minor
アンコール:
リスト 愛の夢 第3番変イ長調
Liszt 3 Liebestraunme, No.3:Nocturne in A flat major

☆Wine Club Plus presents クラシックサロン
ショパン ポロネーズ第6番変イ長調『英雄ポロネーズ」作品53
Chopin Polonaise No.6 in A flat major Op.53 "Heroic"
ショパン 夜想曲第14番嬰へ短調作品48-2
Chopin Noctune No.14 in F sharp minor Op.48-2
ショパン スケルツォ第2番変ロ短調作品31
Chopin Scherzo No.2 in B flat minor Op.31
リスト 愛の夢 第3番 変イ長調
Liszt 3 Liebestraume, No.3:Nocturne in A flat major
リスト 19のハンガリー狂詩曲第2番嬰ハ短調
Liszt 19 Hungarian Rhapsodies, No.2 in C sharp minor

両方数えると10曲。
自分でも書き連ねてみてびっくりした。
しかもリストのソナタは30分に及ぶ大作だ。
たいへんなボリュームのあるリサイタル二つを一日の間に行ったことになる。

シャネル主催のピグマリオンデイ、今回はピアノの両サイドの席も設けられ、
かなり観客数が多かった。

一方、ベージュ主催のクラシックサロンは30名ほどの限定。
シャンパンとソフトドリンクのサービスを受け着席。
終了後も飲み物とフィンガーフードが供される。
音楽プロデューサー、坂田康太郎の司会進行で進められる。
最後の曲、ハンガリアンラプソディーでは、観客は三勇士のピアノを囲み、
近くでスタンディングで鑑賞した。
貴重な体験。

ショパン スケルツォは三勇士の技が冴える。
切れ味の良い曲。
ダイナミックな若々しさが瑞々しい。
こちらも思わず「ブラヴォー」とシャウトアウト。
Miyuji F.Chopin : Scherzo in B flat minor No.2 test


バッハの組曲は完成された美しさが耳に心地良い。
アルファー波が押し寄せてきて気持ちが和む。
『フランス組曲』とはフランス的という解釈。

バルトーク、ルーマニア舞曲、英題はルーマニアのフォークダンスだ。
独特のリズム感が必要とされる曲。
ハンガリーで育ち、音楽教育を受けた三勇士の手に掛かると、内面から自然とこの音感が生み出される。
バルトークはハンガリー、ルーマニア、クロアチアの民謡を収集し、
独自の音楽を作り上げたそうだ。踊るような抑揚、躍動感が溢れる。
ピアノの音が鳥や獣の声、森のざわめきに聴こえてくる。

リスト ピアノ・ソナタは、何度か聴いているがより完成度が深まり、
複雑な様相へと広がりを見せている。
これは、三勇士の演奏のその時々の解釈法の違い、そして聴く側の心の状態により、
様々なイマジネーションを起こさせる。
大曲なのに、前にも増して、演奏時間が短く感じられる。
まさにミステリアスな曲だ。
金子三勇士バージョンでは31分だそうだ(他のピアニストで最初に10分黙祷する人もいるとのこと)


ショパン 英雄ポロネーズ、この曲の持つチアーアップされるような軽快さ、
三勇士は勇壮に次の6時からのコンサートのオープニングを飾った。

ショパン、ノクターン14番、冬の景色がイメージされた夜の曲。
甘美な旋律に観客はシャンパンを手に酔った。

この後、坂田康太郎と金子三勇士の軽妙な息の合ったトークショーとなる。
結婚式の入場メロディーによく使われる曲、これはワーグナーの婚礼の合唱、
別れの曲だそうだ。三勇士が出だしをピアノで示す。
ショパン 前奏曲第7番イ長調作品28-7 も出だしを聴かせる。
誰もが知っている胃腸薬のコマーシャルソング。そしてイ長調。
坂田康太郎「このコマーシャルソングを作った人のセンスは素晴らしいですね。」(笑)

リスト 愛の夢、
同じ日に二回も聴くことができた。
最後の音の余韻がいつまでも残る。
金子三勇士とスタンウェイ&サンズのピアノBタイプのコラボでこの演奏が可能になった。

坂田氏の説明では、8月にシャネルが購入したこの新しいピアノ。
金子三勇士の手が入ることで、演奏で弾き込まれることで
更なるレベルアップしたピアノへと成長してきたと言う。
三勇士も「ピアノには心(魂)がある。大切に慈しむことで育てることができる」と言った趣旨の話をした。

リストのハンガリアンラプソディー、観客達は三勇士を囲み演奏を堪能した。
狂詩曲、ピアノのそばで聴くと激情が切々と伝わってくる。
三勇士の開いたホームパーティーで身近に演奏を聴かせてもらっているようだ。
かつてヨーロッパで開かれていた宮中、そして貴族のサロンとは、
このような雰囲気の中でコンサートが行われていたのだろう。

二つのコンサートが終わり、満足感と共に、その日が金子三勇士、
ピグマリオンディの最終日であることに一抹の寂しさを覚えた。
シャネルのピグマリオンを今年で卒業する三勇士、
来年は全国へ世界へと羽ばたいていく。

一つ目のコンサートの休憩時間、メッセージを撮らせてもらった。
コンサートを終えての感想を日本語、英語、ハンガリー語で。

Miyuuiji@CHANEL Pygmalion Days 28/11/2009




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