Me & Mr. Eric Benet

私とエリック・ベネイ

金子三勇士 チャイコフスキー・ピアノ協奏曲第1番

2013-11-21 10:13:18 | ピアニスト 金子三勇士
2009年の1月早々、金子三勇士は8月の演奏会で「チャイコフスキーピアノ協奏曲第1番」
を演奏するソリストに選ばれた喜びを語ってくれた。
感激の余り、地下鉄に乗りながらも譜面に没頭し架空の鍵盤に向けて、
指を動かしている自分に気づいたという話も笑いを交えながら聞かせてくれた。

2009年の8月11・12日、国際フォーラムにて、三枝成彰の司会、小林研一郎指揮、
新日本フィルの演奏で行われた演奏会、両日共に鑑賞した。

2009年 8/13のブログ
http://blog.goo.ne.jp/ak-tebf/d/20090813

またこの日の演奏会の様子はインタビュー映像も含めて翌月にテレビ放映される。

2009年9/7のブログ
http://blog.goo.ne.jp/ak-tebf/d/20090907

この時はまだ日本においてはオーケストラとの共演の経験も少なく、
10代だった金子三勇士がとうとうこのような場にふさわしいピアニストに選ばれた、
という感慨深さと共に演奏がうまく行くかとハラハラするような想いで見守っていた。
その後、放映された映像もyoutubeにアップ、何度も聴き、観返したこの日の演奏。

2012年の初春ではウクライナ管弦楽団と共に再び「チャイコフスキー・ピアノ協奏曲第1番」
演奏する機会が巡ってくる。
ロシアのオーケストラをバックに奏でるこの曲は更に民族色濃いものとなった。

2012年2/8のブログ
http://blog.goo.ne.jp/ak-tebf/d/20120208

私にとって思い入れの深いこの曲、アルバムが完成するのを心待ちにしていたが、
とうとうCD化され本人から仕上がったアルバムを受け取った。

子供の頃から慣れ親しんできた曲、遂に金子三勇士の演奏でCDを聴くことになる、
そしてあの10代最後に彼が弾いた日からどれだけ成長したかに感無量となる。
それでも明らかに演奏の中にずっと聴き続けてきたことでわかる三勇士のスタイル、
というものを自分が感じ取っていることに驚く。

ダイナミックさ、繊細さ、正確さ、すべてが年齢と経験を重ねパワーアップしている。
スタジオレコーディングでありながらたいへんな臨場感を感じ、
ライナーノーツを読んだところ、
ロンドンフィルとの限られた時間の中で、初日はピアノの状態に納得できず、
本人自らロンドンのスタインウェイ本社に出向き、新たなピアノの選定、
手配をして翌日、改めて録音を行ったとある。

製作のスタッフを含め、アルバム完成までに関わった一人一人、
ピアニストの努力も含めて多くの方達の熱い想いが込められていることが、
演奏から伝わってくる。

ピアニストとしてのみならず、人間的にも更なる輝きを放つ金子三勇士の姿、
演奏する様子がこのレコーディングからくっきりと浮かび上がってくる。


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