Me & Mr. Eric Benet

私とエリック・ベネイ

アメリカンダンスアイドル シーズン4 トップ18

2009-12-12 09:25:42 | アメリカンダンスアイドル
トップ18のゲスト審査員はミア・マイケルズ。
そして常任審査員のメアリーとナイジェル。

ここまで見てきて、シーズン3の時よりもコリオグラファー、
振付師の存在がクローズアップされているように思う。
振付師が自分の専門の分野のダンス、自分の構想をダンサーに要求するのみではなく、
ダンサーの個性を曳き出す、良い部分を強調、欠点はカバー、そしてその人らしさをいかに表すか。

「アメリカンダンスアイドル」あくまでペアが基本。
シーズン3の時に、相手を無視して自分だけ抜きに出ようとすると返って墓穴を掘るダンサーを見てきた。
今回はダンサー二人だけではなく振付師もそのコラボに大きく関わっている。

ダンスにおいての絶対的な振付師の存在、今回、このシリーズを見ていて痛感した。
また「アメリカンアイドル」と較べると「アメリカンダンスアイドル」
倫理観、道徳観念とでも言えるのだろうか、人としてのあり方、考え方、
そしてそこから繋がるダンスの演技、表現力が問われる。

1組目はセインとチェルシー。
前回は審査員に絶賛された。
今回はマンディー・ムーアの振り付けでジャズ。
王の禁じられた愛がテーマ。
「生意気な女なら任せて。」とチェルシー。
セインはスーパースティシャス、迷信を信じるタイプなのに対し、
チェルシーは明るく楽天的。
「コンセプトはいいけど、二人のリアリティーがない。」
「インパクト、パッションが感じられない。」
「王の品格、愛人の雰囲気が出ていない、衣装のせいかも。」と批評される。
セインは「このダンス、とても気に入っている。マンディーの振り付けは最高だよ。」

2組目、チェルシーとマークのタンゴ。
(今回、チェルシーとコートニーが二人づついてヤヤコシイ)
チェルシーは妹みたいとマーク。
マークはダンスも性格も変わっていて面白いとチェルシー。
情熱的なタンゴで顔を接近させるのに二人とも照れている。

がんばっているけど、何か二人の雰囲気とタンゴが合わなさ過ぎる。
ミアは「自分の拘るポイント、美しさと奇妙さを備えたダンス。」
メアリーも「技が申し分ない。」と賞賛。
私はダンスを見る目がないのかなぁと思ったら、ナイジェルは、
「思い焦がれる気持ち、手が届きそうで届かない、そういう情感が出ていない。
アルゼンチンタンゴの気だるい感じが欲しかった。」
アルゼンチンタンゴはタンゴの中でも足技に特徴があり、とても複雑だそうだ。
しかしながら専門外のダンスでマークは健闘した。

ところで、マークはハワイ人だが、アメリカ本土で見るとハワイの人で、
独特の存在感がある人がいる。
ネイティブアメリカンに通じるようなエキゾチックな雰囲気。
マークもこの番組の中で良い味を出している。

3組目はウィリアムとジェシカでヒップホップ。
前回はタンゴでワースト入り。「実力を出し切ったつもりだったんだけど・・」
シシリーとリサがコンテの二人にヒップホップの振り付け。
「ポップ、ロック、ウェーブ、すべてを融合したダンスを作るわ。」
二人に巧くこなして欲しいと画面を見つめる。
やっぱりヒップホップが専門の人よりもパンチに欠ける。
それでも審査員は全員、ウィルを褒めちぎる。
ジェシカは「チアリーダーみたい、弱々しい」と批評される。
確かにウィルだけを見つめてこの演技を見ると素晴らしい。
しかし相手の女性が輝いて見えないのは問題だ。
ジェシカは普段話している映像の方が、踊っている時よりも綺麗に見える。
反対に踊っている時の方が格段に美しい人もいる。
そういう人はダンスに自信と喜びが溢れている。
ジェシカはウィル人気に圧倒されているのかもしれない。

4組目はコートニーとマットでジャン・マーク・ジュネロの振り付けでフォックストロット。
二人にとっても合っていると思った。
身長の高さ、手足の長さが優雅な動きの表現に繋がる。
複雑な動きをきれいにまとめている。
前回指摘された二人のハーモニーの足りなさが今回はカバーされている。
ところが、「コートニーは指先まで神経が行き届いていない。」
「出だしは良かったけど、ミスが多くてがっかり。」
ナイジェルは「相手の女性が背が高いのなら、力強さをもっと出さないと。
表情が心からではなくて、嘘っぽい。ちょっとでも気を抜くと観客は見抜くよ。」
マットのフォックストロットはシーズン3のダニーを思い出させた。
しかし手の動きがクールに見えない部分がある。
コートニーは技の部分は決まっても、それ以外のステップで惹き付けられない、
確かに行き届いていない細かい部分もある、が大筋ではきれいにまとまっていたのでは。

5組目はコートニーとゲブ。
二人とも身長が低い。デメリットのようでもあるが、メリットにも出来る。
「舞台で歓声を浴びるなんて、初めての経験で感激した。」とコートニー。
振り付けのマンディーは「弱気になっているゲブを元気付けたい。」
マンディーが二人の個性を把握し、良さを引き出す振り付け。
見ていて心を打つものがあった。
ミアとメアリーはケミストリー、パートナーシップを絶賛。
ナイジェルは「感情表現が乏しい。エモーショナルさが足りない。
ゲブは彼女に対しての強い気持ちがもっとあって良いはず。」

6組目はケイティとジョシュア。
タイスの振り付けでブロードウェイ。
細かい動きをジョシュアに教わったと言うケイティ。
全身で完璧に演じ切っている。
技あり、魅力ありでこの二人のペアは最高。
観ていて楽しい。スタンディングオベーション。
ナイジェルは"Yes! Yes!"と踊り出す。
メアリーは「この二人は、『サティスファクション ギャランティー』と保証書を付けたい。」
振り付けしたタイスも感極まっている。
コンテとホッパーが素晴らしいミュージカルを演じた。

ケイティーは東洋系。というか日系のようだ。
ジョシュアもケイティーも強い反骨精神を持ち、頑張りを見せている。
この二人、確実に力と自信を身に着け、どんどん輝きが増している。
ケイティーは踊っている時、心から楽しそうな笑顔を見せる。

7組目はスージーとマキス。
前回は甘美なワルツだったが、今回はスージーの専門分野のサルサ。
アレックス・デ・シルバの振り付け。
スージーは「君はストリートダンサーだ。」と練習中に指摘され泣いてしまう。
専門のラテンダンスで力を出し切れなかったらとプレッシャーが掛かる。
審査員から「スージーは期待したのに足りなかった。」
「心に響かない。ケミストリーとしてはプロのレベルに達していない。」
振付師から厳しい指摘を受けて、始る前から自信喪失していたようだ。
マキースも大きな技を決めていたが、審査員は技以外の部分の安定感を求める。

8組目はケーリントンとトゥイッチ。
ジャン・マーク・ジュネロ夫妻の振り付けでウィンナワルツ。
ジャンには生後20ヶ月で身体機能を失った娘がいる。
動くこと、話すことができないが、人の楽しげに動く姿に目に喜びが表れると言う。
ジャン・マークの心を表したダンス。
「勝ち負けじゃなくて、このダンスを演じきりたい。」とトゥイッチ。
ケーリントンは白いドレス、トゥイッチは白のシャツとパンツ。
涙が出るほどの美しさだった。ウィンナワルツを越えてコンテ化されている。
こういうマジックが掛かったダンスを観ることができるのがこの番組の醍醐味。
二人とも心から入り込んでいる。
ミアは「ケーリントンはずっと笑顔で踊っていたけど、どうかな?
ジャンのお嬢さんの苦悩を表すダンスでしょ?」
ナイジェルが「君は体の不自由な人が不幸だとでも思っているのか?
笑顔はジャンのお嬢さんを喜ばすためだ。
自分はケーリントンの笑顔から元気を貰った。」
ミアが反論、「私はリアリティーが欲しかった。でもこれは私の意見よ。」
トゥイッチも「ダンスを見せてジャンの娘さんを喜ばせたいと思って踊った。」
メアリーが泣いている。「ジャンの娘さんは天使を見たときっと思ったでしょう。
素晴らしかった。」
ジャン・マーク夫妻は、ずっと涙に咽んでいる。

9組目のコンフォートとクリス。
こんなに巧い人達が出た後、やりにくいだろうなぁと思う。
リル・Cの振り付けでクランプ。リルは"Buck!!!"
クリス、「『決めろ!』って意味かなぁ?」
クランプはシーズン3でも思ったが、やり慣れない人にとって表現が難しい。
コンフォートはBガールなのでともかく、クリスはやはり迫力が出せない。
それでも、ミアは「クランプになり切れないで素顔が出るのが、可笑しかった。」
ナイジェルは「闘争心、ライオンのような雄雄しさがクランプの持ち味。
クリスはうちのグランマよりも弱々しかった。
コンフォートは専門のはずなのに、洗練された振り付けのせいでクランプらしさがない。」
クリスはナイジェルに「木のように見える。」とトップ20入りの時に言われて、
今度は「おばあさんより弱々しい。」だなんて。
パワハラを受けているようだが、どうも、いじられキャラのようだ。

ワースト3の視聴者投票の発表。
結果は1組目のセインとチェルシー。
7組目のスージーとマキース。
9組目のコンフォートとクリス。

ワーストに入った3組、6人の演技。
男性、女性共に優れた能力と魅力のあるダンサー達。
もっと力のないダンサーもいるが、パートナーに恵まれるとワースト入りを免れる。
落選の女性がラテンダンサーのスージー。
男性はコンテンポラリーのマキースだった。

どちらもここで落ちると思わなかっただけに意外。
スージーは、「だんだん輝きが薄れてしまった。」と言われるが、
オーディション、ヴェガス予選の頃の個性がトップ20入りして消えてしまった。
メイクもナチュラルになり、ラテンダンサーらしい外見がヘアメイク、スタイリストが入ったことで、
失われてしまった。
その上、振り付けのアレックス・デ・シルバが自分の追求するスタイルを彼女に要求したことで、
納得できない状態で演技することになった。

マキースは魅力も技術も充分にあるダンサーだと思っていたが、
最後の演技に心がこもっていなかったと指摘される。
技を披露しようと焦って、ダンサーというより体操競技のような演技になってしまった。

これからの展開が益々見えなくなってきた"So You Think You Can Dance"
個人的にはトゥイッチとケイリントンが好きになってきた。
ジョシュアとケイティーにも注目している。


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