行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

韓国の経済危機、ウォン急落は日本の未来か?

2009-02-13 18:25:39 | Weblog
日本と同じ貿易立国の韓国の経済危機が深刻だ。かつて97年アジア通貨危機の時はIMFから緊急支援を受け、その代償として緊縮政策をとり国民は耐乏生活を強いられた。ソウルではIMFランチなる節約ランチメニューがレストランで出され話題になった。
今回の金融危機では外貨も豊富でその心配はないと言われてきた。しかし円高と対照的に昨年から韓国通貨ウォンが下落しだし、円に対しては4割ぐらい下落している。米国市場依存は日本と変わらないので輸出産業の自動車、電機の輸出が不振で対外収支は赤字となっている。1月の輸出は4割弱減少し、IMFは09年度の成長率はマイナス4%と見ている。
韓国の貿易構造は米国と中国から黒字を稼ぎ、日本や資源国とは赤字という内容だ。これは国際競争力抜群のサムソンや現代自動車でも部品を日本から輸入しなければならないという体質だからだ。中国との貿易黒字はここのところ減少してきているがこれは中国の技術向上で部品内製化による部品輸出減が原因だという。つまり中小企業に依存する部品産業が日本との競争力がつかないうちに中国との競争でも耐えられない状況となってきたのだ。最近のNHKニュースでは韓国の部品企業が日本の定年退職後の技術者を招いて技術指導を依頼しているという。
これは未来の日本の姿なのでは無いだろうか、日本の製造業でも団塊の世代が引退したあと、技術や技能の伝承が成されているのか?特に現場での技能は永年の経験(感とこつ)に頼るところが大きい。安易に非正規社員や外国人労働者を雇用し、コストを下げるだけの短期勝負では韓国の二の舞になるだろう。
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