行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

オバマ大統領に贈る日本の教訓

2009-02-11 12:04:58 | Weblog
オバマ大統領の危機脱出政策76兆円の財政投入も議会で山場を迎え、大統領は90年代の日本の「失われた10年」を教訓とすべきで迅速な対策をと日本を引き合いに出して議会を説得している
先週、ニューヨークタイムスは日本の教訓として次のように無駄な公共投資を戒めている。島根県浜田港を取材し、巨大な橋、マリーナの建設、付属する道路は90年代バブルがはじけ、日本全国で景気を回復させるため公共投資が行われたその典型例だ。浜田の巨大箱もの事業について、釣りをしている地元の人に取材したらほとんど地元の経済に役に立ってない無用の長物とのこと、例えば巨大橋は既に橋があったのに作ったから、バンジージャンプで利用できるぐらいだし、マリーナにはレジャーボートはまばらだ。
98年の地方自治体日本政策機構の調査では90年代の巨額な公共投資が何故効果がなかったのか計算している。1兆円の投資をしたら、箱ものでは1.37兆円のGDP効果に対し教育投資をすれば1.74兆円、老人福祉など社会サービス投資であれば1.64兆円と乗数効果が高い。こうした90年代の反省を踏まえれば高齢化、エネルギー、食料の3分野を重点に投資をすべきだと提言している。
以上は米国特派員日本発のオバマ大統領への提言だが、麻生首相への提言としても適切だ。しかし、今の政権与党の体質で箱もの事業から脱出できるか疑問だ。
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