行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

ウーバーが始めたIT出前の課題

2019-06-18 23:32:44 | 労働
ライドシェア大手「ウーバー」の子会社、ウーバーイーツは、スマホのアプリを使って、レストランなどの料理を配達する人を組織し、レストランから手数料収入を得る事業を名古屋や福岡など大都市で始めた。配達員はアプリに登録するだけで働き始めることができる。レストランにとって自分で配達する手間が省け、配達で売上げが増えるというメリットがある。顧客は一番近い配達員が来るので短時間で食事が配達され、「そば屋の出前」のようなことが起きない。一見、幼児を持つ家庭や、高齢者家庭など便利になったと思うがどうなのだろうか?
 
これまでの出前は、レストランで雇用された従業員が配達してきた。顧客はレストランを信頼して電話やスマホで注文し、配達して貰ってきた。ウーバーイーツの場合、配達員は契約上は個人事業主で、レストランとは関係ない。顧客から見ると見ず知らずの不特定多数の人が配達することになる。衛生安全面での不安がある。

一方配達員の立場では、確実にウーバーイーツから仕事が貰えないと困るという立場だ。契約上の賃金が適正か不安となる。おそらく短時間での配達が実績となり、配達員は自転車かバイクを使用する。契約上は個人事業主なので労働災害への補償など、労働者保護の対象外とされるのではないかという問題が浮上している。顧客の安心感と配達員の労働条件確保のために、しっかりした労働組合が結成されることが必要だ。
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