行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

7日NHK番組 正社員VS非正社員を見て

2009-02-08 23:38:00 | Weblog
番組の運営にだいぶ苦労されたと思うが、最後の場面で派遣切りにあった人は生活保護に入る前にデンマークやドイツで行われている生活保障付き職業訓練を受け就職させるという話が出来たことはこれからの対策にプラスだ。政府代表として厚労省副大臣も連合の古賀事務局長も出席していたことなのだから実現に向けてがんばって欲しい。
番組の中ではワークシェアリングも話題になったが、ここでだけでなく最近の議論の中で気になるのは正社員と非正社員の賃金格差は正社員の賃金が年功序列賃金だから格差が出てきているので、正社員の賃金を引き下げるべきだというステレオタイプの議論だ。今時、年功序列賃金体系などやっていたら企業はつぶれている。カーブをよく見て欲しい中高年になったらカーブは寝てそして定年まで下がる。35歳ぐらいまでは能力がもっとも伸びるのと生活費が掛かるから賃金カーブは立ち上がっているので、非正社員の賃金も経験が長ければ同じにするのが妥当だ。同一価値労働同一賃金へ一歩でも近づけることが必要だ。ドイツの金属労働者なども経験を積み能力が上がるので概して中高年に達するまで賃金カーブは立ち上がっている。違うのは賃金のレベルが日本より高い。正社員労働者の賃金が高いと思っているのもおかしな話で日本の場合この10年間ほとんど改善されてない。上記の35歳で月30万円程度で社会保険料や医療費の負担が増えているし、定額減税も廃止され実質大幅に賃金は下がっている。この春闘でベア要求をすることも当然だと思う。
NHK討論の中で奥谷禮子氏の発言にはまた驚かされた。「社員を雇ってみて能力がなければ辞めてもらわないと会社が倒産する・・」雇うことには責任があることを経営者として感じてないのではないだろうか、一定の試験をして雇った以上は教育訓練をする責任もある。派遣会社の社長だから「社員は雇わず派遣社員を」という意味なのだろうか、
コメント
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