オーディオ再開!レコードで音楽を楽しもう

オーディオ、シアター、ゴルフ、etcみんな中途半端な趣味だった、もう一度このブログと共にオーディオを再開!

古のWE綿巻き単線ワイヤー

2020年08月26日 08時54分00秒 | オーディオ

 


オーディオマニアは様々な固有の拘りを持っています

 

設計者は回路に拘ります

技術者は部品に拘ります
 
デザイナーは配置やその効率、勿論見た目にもに拘ります
 
 
皆さん知識の豊富な得意分野を持ち、そこに拘りを強く持ちます
 
先日も書きましたがその拘りの強さで、オーディオマニアランクの「称号」が変わります
 
 
 
知識が無いと拘りが持てないのも事実です、アンプ設計に於いて
 
「あっそこのコンデンサーはそれじゃあ小さすぎるよ、それにそこに入れたら力が出ないよ」
 
・・・・・・、
 
「このコイルはパーマロイだから静か、銀線はいいけど鉄や銅はダメだね」
・・・・・、
「低域に量感出すならここにコイルを入れれば出るよ・・・」
・・・・、
 
 
知識のある方々はその知識をフルに活用して音を作ります
 
 
 
そんな技術的な拘りが何一つ持てない私の拘りは
 

「オーディオ・ロマン」かな?
 
趣味で楽しむ「オーディオ」かつて、アメリカンドリームを夢見て製品を作った人もいたであろう
 
研究の成果として、世間を驚かすために製品を作った人もいたであろう
 
巨大組織に脅され命をかけて製品を作った人もいたであろう
 
 
巨大映画産業を支えた、古の音響機器、そんな製品の生い立ちを思いはせながら音を楽しむのも
 
「妄想オーディオ」
 
 
違った
 
 
「WE乱心愚オーディオロマン」
 
 

縁あって入手したWEワイヤーを・・・、
 
すみません違いました・・・、
 
 
 
音違いを検証するために、お借りしてきた様々なWEワイヤーに拘ってみました


注、
縁あってたまたま手元きたWEワイヤーの持ち主は、オーディオマニアではありません
オーディオマニアの宿敵ともいえる、音楽マニアのかた(笑) 
自分の理想の音楽を奏でるために、結果オーディオ機器を揃える羽目になった方で
 
理想の音楽(注、音ではありません)を奏でるために様々なオーディオ機器を使いこんできて 
結論、「俺はこれだけのオーディオ機器があれば、あとは何でもいい」

と選び抜いた、キーとなるオーディオ製品の一つ、 
彼の音楽ロマンは 
以前聞いた忘れられない、思い出のカーネギーホール〇列目〇番の音楽を再現すること
それを叶えるには「オーディオ機器はこれだけあれば」十分 
と、選び抜いた製品、私が見る限りですがそれは
  
GRF・SPU・WE単線
 
この三つであろう、勿論すべて選び抜いたオリジナル製品であることは言うまでもない

簡単に言ったが、そこにたどり着くまでの情熱の拘りは半端ではなかったようである
 
 
SPUとGRFの入り口出口を結び、氏の思う音楽を奏でたワイヤーが
「WE単線」なんだと思います
 
 
 
私のWEワイヤーなら何でもい~や~!
 
とは違います
 
 
 
O氏はWE信者ではない、理想の音楽を奏でるためのWEワイヤー
 


更に至高の音楽ロマンを叶えるべく、様々なWEワイヤーを探しだし入手していったようである
 
この情熱には、オーディオマニアであったならば最高位の「称号」が与えられるであろう・・・・、
 
 
 
その拘りの選び抜いた単線を張り巡らせ、夢を叶えた音楽ライフを楽しんでいたようだ
 
自分の音楽を聴くための必要な「物」は揃えた、
 
 
 
であれば、残りは不要な物?
 
実際にビニール被覆のWE単線はすべて廃棄したようですが
 
廃棄しようにも、たかが単線に大金を投じたであろう、古のWE単線
 
ロウの粘り具合、におい、被覆の丁寧さなどから察するに1920年代から30年代の物のようである
 
ストック物ではなく、何かの機器から切り取って取り出したもの、
 



だからあまり長いものは無い、最長でも2メートルくらい(それでも私の知る限り最長です)
 
想像するに、かなりの情熱と大金を投じた事は間違いない
 
 
 
WE信者から見れば宝物だが、音楽マニアの氏から見れば、夢を叶えるのに使った残りもの「廃線?」
 
 
 
O氏のお宅で様々なワイヤーを見せられ、その違いを尋ねる私に
 
 
 
 
自分で聞いてみれば、と、全て渡してくれたO氏の思いは


製品ではなく、製品をつなぐ為に張り巡らすワイヤーなんだから
(注、ワイヤーは不要な物でオーディオ製品と認めないと言われる方もいらっしゃいますが、)
 

 
使う製品によってその評価は違う、だから自分で聞いてみろ
 
という意味だと思う、(注、勿論私の勝手な思い込みですが)
 
 
 
 
 
 
まあそんな縁あって、音楽マニアのO氏から「お借りしてきた古のWEワイヤー」
 
決して盗んできたのでも、だまして持ってきたのでもありませんよ
 
 
勿論、借りたものはちゃんと返します!
 
三年前にちょっと数日間借りたオルトフォンCG25Dも、先日ちゃんとお返しました
 
 
 
そんなわけで手に入れた「100年前の貴重なケーブル」


注、100年前の、ただ単に古いケーブだけではないんですよ、
 
 
何度も書きましたがこの時代のWE製品はとんでもないコスト度外視で作られたものばかりです
 
 
今でいうなら、火星探査機や着陸船、ロケットのそれぞれの内部配線材と同じかもしれませんね
 
 
信じられないほどの手間をかけたワイヤーです
 
 


 
WEケーブルの聞き比べ、こんな機会自力ではではとても持てません
 
せっかく「自分で聞き比べろ」とO氏から貸して頂いたもの、
 
 
 
遠慮なくこの機会に目いっぱい努力して拘ってみました
 
 
 
音の違いを確認するのに一番手っ取り早いのが、
 
スピーカーケーブルとして使ってみる事だと思います
 
 
で、様々なワイヤーをスピーカーで使ってみて、多少傾向は分かってきました
 
 
 
 
まず、WE単線の魅力は一言で言うと「静寂」
 
だと思います、
 
 
 
交流点火の300B、わざとリップルを残した励磁電源等が発する「心地よいノイズ」は消えませんが
 
 
音と音の間の溝が深くなり、音が浮き上がる
 
音の粒子が乱れず、暴れず、沈まず、整ったまま伝送され、音に現れる
 
それがWE単線ワイヤーの魅力だと思います
 
 
 
その魅力をどこでどう引き出すか
 
信号線で使った場合と、電源系で使った場合
 
信号線では、どの帯域に使ったらいいのか
 
 
 
魅力の引き出し方は、適材適所、やってみるしかありません
 


まあ、知識も根拠も私は何もありませんが、とにかくこれらのビニール被覆のコードは音が悪いですね、
 
音が濁り情報が確実に減ります
 
 
 
でも、その音の悪いケーブルも元気は良いので多少残ってないと静かになりすぎて比較できないので
 
あえてビニール被覆は現在のところ多少残してあります
 
 
 
付けたり外したり、床はロウが敷き詰められ、つるっつるのスケートリンクの状態です
 
滑って励磁電源を蹴飛ばしながらの聞き比べの日々でした
 
 
音の傾向は結び合わせるオーディオ機器で違うと思います、
 
何の参考にもならないかもしれませんが、私のシステムでの傾向を書かせて頂きますね
 
なおコメントは殆ど初期の感想ではなく、ある程度時間をかけてからの感想です
 
聞き始めは、どれも音がふん詰まりで評価できないものが多く
 
失敗したかな~、と思いながらとりあえずレコード一枚くらい聞いた後の評価です
 
 
 
 
 
 
まず、最初にお借りしてきた
 
18AWG紙巻・反対紙巻・布巻ブラックエナメル、ロウべったり、においキツ、1.5メートル長
 
ほつれ防止に黒の収縮チューブが付いています
 
これはツーイーター・ドライバーには不向きですね、特に高域には癖があり、音がきつく感じます
 
結構長い時間試してみましたが、きつさは取れませんでした金属振動板との相性が悪いのでしょうか?
 
 
 
低域ウーハーに使ってみましたが、紙のウーハとは相性が良く、張りがあり
 
立ち上がりもよくとても良かったですので、結局このまま低域に使用しています
 
 
 
アンプからネットワークまでの配線に使うと、
 
やはり高域がぎらつき気になりますのでやめました
 
低域には良いのかな?との勝手な思い込みで、
 
 
3B22キセノンガス励磁電源に使用してみました
 
 
深みのある安定したとてもいい音でほっとしています
 
 


3B22のガスの揺れが明らかに少なくなりましたが
 
これはどこかハンダ付けの不良があったのかもしれません、(笑)
 
 
 
音も安定してぐいぐい力強くなりました
 
低域が太らず膨らまずに量感が増した感じです
 
 
帯域が更に下がって、弾ける感じも物凄くいいです
 
 
 
う~ん、感動的ですね
 
 
 


勿論最後は全てのワイヤーを変えて、ちゃんとレーシングもを施しました
 
 
 
 
 
 
 
20AWG綿巻き布巻ブラックエナメル、ロウべとべと、臭い
 


これはピークディップの癖はありませんが、何というかおしとやか
 
ツイーター・ドライバーには少し物足りな感がするが、これがまともなんだと思います
 
低域にはめんどくさくて試せませんでした
 
 
 
 
この音はタンガーバルブ電源にいいのではと、何も根拠のない選択ですが
 



使用してみましたが、


ビニール被覆と違い物凄い静かです


今回のワイヤー変更では最も違いが大きかったかもしれません、
 
 
 
タンガーは何か不安定な音にもときより感じていましたが、
 
これはビニール被覆撚線ワイヤーが暴れていたようにも感じます


これらのビニール被覆のコードは音を濁すだけ

あってはならぬ存在の、まさにゴミコード



こんなゴミ線でワイヤリングしては

どんな素晴らしい回路も

どんな素晴らしい部品も

その力を発揮する事はないと思います






替えて大正解
 
内部を全て単線に変えてとても安定しました、
 
 
 
とても静な励磁電源の完成となりました


関係ないでしょうがなんだか発光も安定したような、
 
 
 
 
 
 
 
22AWG綿巻き布ブラックエナメルロウ少な目、良い香り、1メートルが最長、長さバラバラ



これは中高域にピタリはまりました、
 
 
締まりが良い、響きが良い、表現力豊かです
 
 
中高域のスピーカー配線はこれに決めました、
 
 
ただ288の内部配線もいつか試しましたが
 


22AWGで信号をワイヤリングした場合は、
 
 
この内部配線は20AWGにしたほうが聴きやすかったです
 
 
 
 
 
まだまだテスト中ですが、感じたのは
 


 
このWEワイヤーはそれぞれ明らかに用途を持って、
 
その用途ように作られたような気がします
 
たぶん音の用途だと思いますが、同じブラックエエナメルでも、太さの違い以外に
 
 
紙で巻いて反対から布で巻いて、被覆を布で巻いたもの
 
紙で巻いて反対から紙で巻いて、被覆を布
 
綿で巻いて反対から布で巻いて、被覆を布にしたものと三種類あるようです
 
 
 
これが電話線と言われるものか、音信号用なのか、
 
電源等に使うための物なのか私にはわかりませんが、
 
外見は同じようですが
 
 
 
明らかに音は意図的に違います
 
 
 
それから、長さでも音が違います
 


 
ワイヤーは不要な物だから、短くすれば「音が良い」
 
なんて理論は無いようです、繋ぎ合わせてでも長いほうが音が良い、
 
というかそのケーブルの特性が聞こえてきます
 
 
 
ついでに、太いコードを束ねるのに付いてきたおまけの紐が、24AWGでしたが
 
これをつなぎ合わせて聴いてみたら音が良-い!
 
 
 
 
古のWE単線ケーブル音の懐も深いですが
 
 
奥が深いです
 
 
 
 
因みに
 


新しいブラックエナメルWE単線のほうがスピード感、レンジ感はあります
 
ALTECでよく聞かれる、賑やかな音がすっ飛んでくる感じが好きな方は、この被覆もアリですね
 
現代的といえば現代的な音なのかもしれません
 
新しいワイヤーは拡大してみると線も荒く、単なる手抜きにも見受けられますが
 
50年代以降のステレオワイドレンジに対応し、音造りしたものなのかもしれません
 
ビニール被覆やこれらのワイヤーは手抜きと言わず、現代的な音に合わせたチューニング
 
おおらかな気持ちで、そんな気もしてきました^_^