オーディオ再開!レコードで音楽を楽しもう

オーディオ、シアター、ゴルフ、etcみんな中途半端な趣味だった、もう一度このブログと共にオーディオを再開!

JBLの一つの時代を変えた、L150

2017年08月31日 08時38分04秒 | オーディオ

L150は
ハーツフィールドやパラゴン、4343、エベレスト、プロジェクト・・・・・等々



時代を彩ってきた名器の仲間です!


















というわけではありません
(笑)






実は、このスピーカからなんと現代のスピーカーに至るまで使われている

JBLを代表する磁気システムが

スピーカーシステムとして初めて採用されたのがこの





L150なんです

・・・・・・たぶん





JBLを代表する最先端の技術で作られた磁気システム◯◯◯回路





それまでの回路は、自動車に例えれば

ムスタング マッハ1や、
(マスタングでは無く、ムスタングね(笑))


コルベットスティングレー、優雅なマーキュリークーガー


などで使われていた、ガソリンぶち撒きパワーに物言わせたような磁気回路


そんなアメリカンV8エンジンのような、





強力なアルニコVマグネットを使った、アメリカンパワー炸裂のJBLサウンド





多少歪んでも、粗くても、

強力な磁気パワーがそれを不満に感じさせない魅力を持っていた

アルニコVマグネット






だが1980年代に入りそんな無駄なアメリカンパワー炸裂の時代は


車もオーディオも姿を消していった






歪んではいかん、数値も整っていなくてはいかん、綺麗に鳴らなくてはいかん

ってことなんだろうか?




JBLは歪みのないよりフラットな特性を持った磁気回路を完成した、



それが

SFG (Symmetrical Field Geometry=対称磁界型)

JBLの新しい時代を担ったSFG磁気回路を、最初に搭載し新製品として発売されたスピーカーシステム



それがL150なんですよ〜〜












読者:あっ、わかった

「堕落の象徴フェライトマグネットの第1作なんだ〜〜」









とつぶやいたあなた!







違います、

歴史的変貌を遂げた、最新SFG回路を最初に世に出した


記念すべきスピーカーシステムなんざんす〜〜〜




アルニコの強力で力任せの磁気回路から、

安価で貧弱である為、歪まないフェライト磁石をわざわざ使って





歪まないひ弱な磁力を使って

磁束を一点に、よせて、あげて、整えて



無駄をなくし、数値を飛躍的に安定させた画期的な磁気回路なんざんすよ〜〜




最新磁気回路の音は当然、歪みのない聴きやすいフラットな音で

メリハリの無いおとなしい音です






それまでのスカッとした、キレのある躍動感を、控えめにし隠し

ヒュー・ドロドロ〜〜と

緻密はあるが、?聴き疲れないなどしない素直な最新サウンド・・・・






そう、SFG回路スピーカーとして、数値特性も圧倒的に良くなり



これを期に各ユニットには「H」の称号が与えられた



SFG回路搭載ユニットはAから「H」に変わったが




既存のLシリーズの製品名には「A」の称号が与えられた



つまり、L300に使われているアルニコのウーハーユニット136Aがフェライトになり136Hに変わり


製品のL300は L300Aに変わったのだ、



わかりずらいので勘違いしている人も多ですね




D44000パラゴンだって、D44000Aとなったんですよ


ですからコンシュマーでAが付いているのはフェライトなんですね〜





でも新設計のL150はフェライトなのにAがつかないんですよ〜、すごいですね〜〜








ちなみに既存のスタジオモニターの43シリーズの製品には「B」の称号がつきました

4311は4311Bに、4343は4343Bに変更になって


やがて4344へと落ち・・・・






たまに目にしますが4343Aという製品は無かったと思いますが・・まあいいか



そんな訳で、各システムは最新の薄っぺらいJBLサウンドになって行ったのです








まあ、それをユーザーがそれをどう評価したかは・・・・皆さんご周知のとおりです








我々使うユーザーの評価はさておいて


技術上は画期的な回路、最新のSFG回路で歪みの少ないウーハーユニット



それにJBL伝統のドロンコーンを搭載したL150



クリアでキレと量感を両立したので、超低域までレスポンス良く伸びて

大音量で鳴らせるのが売りの素晴らしいスピーカーだったんですよ

L150は



・・・・・・



その割に大音量だとスコーカーは飛んじゃいますが・・・




(35年前の写真です、大金かけた初代9801が懐かしいです)


当時、LE-8Tと4311を使っていて、4311を出して新品のL150か

販売店の在庫のL300かで悩んで、結局アルニコのL300を選んだので

このスピーカは結構思い出深いんです


今から35年くらい前の懐かしい思い出です


でも結局、数年後にはL150とL220は手に入れましたけどね






当時は、どちらも邪道とも言える方式で低音に拘った製品でした


軽いコーン紙に、重〜いリングを入れて重低音を響かせたL300に対し




ダブルウーハーでは無く、ドロンコーンのL150



ダブルウーハーだと二台同方向に動きますが、

このスピーカーは上ユニットが出ると、下ユニットは引っ込む



いわば逆位相接続したようなスピーカーなんですよ(笑)



JBL堕落の象徴(自分で言っちゃった)のスピーカーでも、

じっくり聞いてみると冗談抜きにそこそこ、このスピーカーはいいスピーカーですよ





基本は密閉型と言えばいいのかな?


密閉型が余分な背面の音が出ないので音質はいいのですが

ただ、(昔は)低音が出なかったため



ウーハーの背圧を利用して、動力の無いコーン紙を動かす事で

量感を増すことができるドロンコーンスピーカー







そういえば・・・

あれはいつの頃だったかオーディオ全盛期に、

ドラム演奏者の猪俣猛さんのライブに行った興奮覚めやらぬその帰りに

4343でその再現とおもい、チェロのパフォーマンスで全開で鳴らした時がありましたが

あれ?、あのライブの雰囲気と全然違う



オーディオパレットで調整も行なったが結果は同じ、

4343ではあのドラムの張りが出ない、量は出るのだが張りが出ない

だからトランジェントが悪い

結果音楽が楽しく無い




ダメ元でL150もあったのでそれを繋いでみたところ、驚き

こちらの方が全然ハリがあり、ライブのリアリティーがありました

ドロンコーンは凄い!

全然ドロ〜〜ン音じゃ無い





すごい、スゴイ、凄い~



で、結果ボリュームを上げ過ぎツイーターが飛んで、その日の演奏を終えましたが


ドラムのライブの音の張り、これを主にすればの話ですが



4343はバスレフ特有の、締まりのないキレが悪い音が気になり過ぎて

気持ちが離れて行ったのを覚えています








そんな思い出のスピーカーも、だんだん活躍の場が無くなり



映画用のスピーカーとしても兄貴分のL220がメインスピーカーの座に就いているので

場所がない、ここ十数年は映画用のリアスピーカーとして、汚いウレタンエッジで


暗い部屋の後ろの隅で余生を暮らしていましたが



もう一度エッジも綺麗に貼り治しお化粧直しをして、

リビングオーディオ用スピーカーとして、

駄物のフェライトマグネットでありながら(笑)素性のいいその豊かな低域に支えれ

隠れた実力をまたいつか発揮する機会を祈りつつ

今日も響きのいい音楽を奏でてくれています。