Ruby の会

シニアライフ~能楽・ボランティア・旅行・食べ歩き・演劇などを綴っています

運動会のマーチ

2010-09-09 | イベント

 台風一過、いっぺんに秋らしくなった。 9月に入ってもまだ続く暑さで、運動会練習中の高校生が次々と熱中症で倒れたニュースを聞き、同情していたが・・・。
 秋はやはり運動会シーズンだ。 隣の保育園でも、その日の気温に合わせて、園外での運動会練習が毎日続く・・・。

 入場行進や鼓笛隊の他にも、玉入れ、リレーなどの入退場に、さまざまなマーチが聞こえ楽しい。 

 まず、”ウイ・アー・ザ・ワールド”で始まる(入場行進)。 
We Are The World"  懐かしい曲だ。 1985年、アフリカの飢餓と貧困の救済のため、ハリー・べラフォンテが提唱し、著名なアメリカのアーティスト達が集まりレコーディングした。 作詞・作曲は、マイケル・ジャクソンとライオネル・リッチ。 チャリティレコードやビデオテープ、Tシャツなど発売され、私も800円のビデオテープで協力したものだ。

 We are the world, we are the children, we are the ones who make a brighter day・・・
 (僕らは仲間、僕らは神の子供たち、明るい明日を作るのは、僕らの仕事・・・)(コーラス部分)
                  

                

 「だるま運び」、「バトンつなぎ」、「お散歩(2歳児未満)」と続く。 流れるマーチは、知らない曲もたくさんあるが、「クワイ河マーチ」、「宇宙戦艦ヤマト」、「トトロの歌・歩こう」、「ウララ ウララ ウラウララ」なども流れ、楽しい。 歌詞がつくのもメロディだけのもある。 メロディだけだと曲名を忘れているのもあり、「コレ、なんだっけ?」と記憶をたどるのも楽しい。 思い出すのに1日がかりのことも。 毎年、新しい曲が1,2加わるようだが、今年の新曲が、「会いたかった」だ。

 AKB48の歌だそうだ。 歌もグループもまったく知らないが、メロディと歌詞は1度聞いたら忘れられない。

 会いたかった 会いたかった 会いたかった Yes!
 会いたかった 会いたかった 会いたかった Yes! 君に 
 
この Yes!の部分が、イエィ となり、元気よく叫ぶ。 

 とまあ、こんなふうに、ここ最近は、毎日練習が続く。 「ガンバアレ」や「バンザ~イ」の声も可愛いらしい。 本番は今週の土日かな? 

 さて、写真をもう1度ご覧あれ。 窓越しにシャッターを切ったのではっきりわからないが、子どもたちの上に黒い布が見えるだろうか。 夏休み明けすぐに、この黒い、何枚かのネットをつないだ物が掛けられた。 毎朝、午前中に園庭の上に掛けられ、昼にはしまわれる。 最初、何だろうと不思議だった。 夏のプール遊びに使用した物を乾かしているのかな、と。 でも、こんな大きなネット、しかも毎朝、出される。 ようやくわかった。 猛暑対策だ。 どこかの小学校で子どもたちが、タオルを濡らし首に巻いてから授業を始める、と言うニュースがあった。 先生方も大変だ。
 今日も、ネットで覆われた日陰で子どもたちは元気に練習している。

「市民歩こう会」~万葉線と渡船で行く新湊海老江海浜公園

2010-09-06 | 健康
 9/5(日)、高岡市民歩こう会の10回目。 今年は行事が重なり、栂池と白鳥城跡の2回しか行っていない。 渡船に乗り海を眺めるのもいいな、と思いつつ、この暑さも気になる。 結局、何人かの友人が「行くよ」と言うので参加を決めた。 

 ”万葉線と越の潟県営渡船で行く 新湊 海老江海浜公園コース ・約5km”               
    9:30    万葉線越ノ潟駅 集合~県営渡船で堀岡へ~堀岡 オリエンテーション・準備体操~
           竿とりの松 新湊マリーナ 小休止 
   11:00    海老江海浜公園 昼食
   13:35    県営渡船で越ノ潟へ ~ 越ノ潟駅 解散         

 風も少しあり昨日よりはいくらか涼しい日だった。 低床式電車’アイトラム’に初めて乗る。 車内はかなり広く、冷房が効き快適だ。 土日は志の輔さんが案内をしてくれる。 「次は古城公園です。 懐かしいですね~。 立派な公園ですちゃね~」と言う具合だ。 越ノ潟まで350円。
             

 越の潟駅を降りると、車の人も含め30名くらいか、やはり今日の参加者は少なめだ。 すぐ、県営渡船(越ノ潟フェリー)に乗る。 所要時間5分、乗船料は無料。 中に自転車置き場がある。 ベビーカーも置けるはず。 倒れないように仕切りがしてある。
               
 
 もともとこの区間は、県道と射水線(富山駅と高岡駅を結ぶ富山沿いの鉄道)があったそうだ。 昭和42年の新港開港に当たり陸地が切断されたため、代替手段として運航が始まった。 地元住民は無料だったが、今は誰でも無料。

 さて、ここに目下、「新湊大橋」が建設中だ。 日本海側最大級の斜張橋(吊橋の一種)「新湊大橋」だ。(
主橋梁部の長さは600メートル、主塔の高さは127メートル、桁下空間(海面よりの高さ)47メートル。2車線の車道階と、その下の自転車歩行者道の2階建構造)

           

           

           

 堀岡駅前で、出欠をとり、準備体操をし、歩きはじめる。 途中「竿取り松」があった。 鍛冶川の支流のこの川には、昔商い船が通ったが、この松のあたりで竿が根にとられ、船頭泣かせだった。 樹齢250年で、「とやまの巨木」の一つ。
 いよいよ海に出ると、そこは「新湊マリンパーク」。 新湊マリーナで小休止。 ヨットやモーターボートが停泊中。 
                  
 
 横が、「海老江海浜公園」で海水浴場になっている。 日曜日なので、若者のグループが遊びに来ており、さながら夏の海のよう。 遠くには白いヨットがいくつも浮かんでいた。 我々も、砂浜の木陰などで早めの昼食をとる。 海風に吹かれ、弁当を食べながらの他愛のないお喋りが楽しかった。
            
 


「青木力弥さんを囲む会」(青年劇場)~Eフェスタ2010

2010-09-05 | 映画・テレビ・演劇・芸能
 8/29(日)~9/5(日)、ウイングウイング高岡で、Eネット(高岡市男女平等推進センター活動団体ネットワーク)主催の”Eフェスタ2010”が開かれ、展示、ワークショップ、講演会などが催された。 
 2日(木)、平米公民館のお稽古の後、演劇鑑賞会の行事に参加した。 下は、1F展示場。 夫婦別姓の会、病院ボランティの会、まちの福祉しらべ隊・・・さまざまな団体の展示がある。 
                   

 6F、会議室で「青木力弥さんを囲む会」が開かれた。 コーヒーのサービスも演台の秋の花も会員の手作りらしく和やかな雰囲気。 昼は約60名、夜は30名の参加だった。

 青木さんは、10月の青年劇場公演「族譜(ぞくふ)」で主演される。 気軽なポロシャツスタイルで登場された。 1934年生まれだそうだが、写真では、若々しくエネルギッシュなイメージ。 でも、この日は、この公演のためかあごひげ、口ひげを生やして、厳めしい風貌に見えた。 
              

  族譜とは、(見たことがないので何度説明を聞いてもよくわからないのだが)、中国、朝鮮、ベトナム、琉球などで、一族の代々の当主が、家系図とともに、それぞれの時代の重要な人物の業績や事件、家訓を書き残し、子々孫々に伝える文書のことだそうだ。 同じ血縁集団にとってとても大切なものらしい。
 そして、小説「族譜」は、梶山季之が書いた作品で、日本が朝鮮を植民地支配していた時代、「創氏改名(朝鮮人に日本式姓名へ改名するよう強制した政策)に抵抗して自殺した両班(ヤンパン)の悲劇と、それに立ち会った総督府官僚の日本人青年を描いている。 韓国で映画化され、3年前、ジェームス三木の脚本で、青年劇場が初演した。

 昭和15年、朝鮮・水原(スウォン)郡。 
 日本政府による「創氏改名」政策の任にあたっている谷六郎は、改名を拒んでいる地主・薛鎮永(ソルヂニョン)の説得を命じられる。

 薛は、日本軍に二千石の米を献納する親日家であったが、改名に応じる様子はない。 家を訪れた谷に、700年にわたって受け継がれてきたという"族譜"を見せ、自分は一族の当主として"姓"を変えることはできない、と語る…。

 重いテーマだが、ジェーム・三木さんの脚本により、韓国の伝統民謡や遊びも取り入れ、楽しい舞台になっているようだ。 下の写真はパンフより舞台写真:
      青木さん演ずる珍道アリラン  子どもたちの板乗りの遊び       民謡「トラジ」
                            

 1910年(明治43)、韓国併合条約が結ばれ、1945年までの35年間、ソウルに日本総督府がおかれた。 それまでの李氏朝鮮は700年続いた王朝だったそうだ。 今年は日韓併合100年目の年、韓流ブームだけでなく、韓国と日本の歴史もふまえて、この演劇を見たい。

 最後に、青木さんが、主人公ソルジニョンになりきって、「珍道(チンド)アリラン」を歌ってくださった。 
          

 歌詞はわからないが、声を振り絞り、身ぶりも交えて。 最後には、「アイゴー」と。 「バンソリ」風に、「恨(はん)」の気持ちをこめて。 さすが、役者さん、普段着の服装なのに、悩む主人公を彷彿させた。
 抽せん会では、私も、アタリ!で、子どもたちが遊ぶ絵を描いた青木さんの色紙をいただいた。
                            
 


能「井筒」~第30回「蒼山会」謡曲大会

2010-09-02 | 能楽

 例年の「蒼山会」お浚い会では、演能はない。 今年は、記念大会なので、能「井筒」が演じられた。 シテは蒼山会会長の米島和秋さん。 米島さんは、米島モータースの社長さんだが、山崎先生に謡、仕舞を、瀬賀先生に笛を習っておられ、ご自分も謡を教えておられる。 
 先日、「加茂」のお囃子の稽古に米島家へ伺ったら、仏間が能舞台になっており、今まで演じられた能の記念額や能面がいくつか飾ってあった。 「箙(えびら)」、「船弁慶」、「敦盛」、もう一つ何かあったかな。

 能面も、その都度新たに作ってもらうそうだ。 「井筒」で使われるのは、増女(ぞうおんな)の面。 おや、左の鼻筋にキズがある。 一緒に行ったYoさんは、「これ、キズついている」と大きな声。 車先生が、「節木(ふしき)と言ってわざとつけてある」と教えてくださる。
 昔、節のある桧で能面を作ったら、そこからヤニが沁み出てきた。 が、あまり出来栄えの良い能面なので、塗り直さずそのまま使ったそうだ。 それが、「節木増」と言う能面になった。 この時は、初めての米島家だったので、写真を控えたが、いつか撮らせてもらいたいとお願いした。 29日は、米島さんの舞台を堪能させていただこう。

 さて、「筒井筒(つついづつ)」と言う言葉が、「幼友達」「幼なじみ」の意味でも使われることはご存知だろう。 これは言うまでもなく「伊勢物語」から生まれた表現だが、能「井筒」も、「伊勢物語」を原典にした世阿弥の作で、井戸端でたけくらべをした幼友達の美しい物語である。 そして、主人公の男性は、典型的美男と言われた歌人、在原業平だ。
  
 〈あらすじ〉 
月の冴え渡る秋の夜。旅の僧(ワキ/苗加)登久治)が、在原寺の廃墟に立ち寄り、昔、ここに夫婦で住んでいたといわれる在原業平と紀有常の娘の霊を弔っています。 そこに見知らぬ里の女(前シテ/米島和秋)が現れて、古塚に花を手向けます。 業平ゆかりの人かと尋ねる旅の僧に、女は、縁もゆかりもないと言いながらも、やがて二人のことを語り始めます。 それは、ひそかに相手のことが好きで、いつも肩を並べてこの井戸に姿を映していた男の子と女の子が、大きくなってから互いに歌を交換して初恋を実らせた、という物語でした。語り終わると女は、紀有常の娘、つまり井筒の女は自分のことだと言って消えてしまいます。 (中入り)

 その夜、旅の僧の夢の中に、業平の形見の衣を着けた紀有常の娘の霊(後シテ/米島和秋)が現れ、舞を舞い、自らの姿を井戸に映して、業平の面影を追慕します。 空も白みはじめ、夢ははかなく消えてしまいます。

  写真左から、まず、舞台に作り物(薄を結びつけた井筒…この薄は山崎先生自ら新湊で見つけて刈って来られた)が出される。 お囃子(笛:瀬賀尚義、小鼓:住駒幸英、大皷:野尻哲雄、太鼓ナシ)、地謡の方が登場。 ワキ(旅の僧)が現れ、名乗り、右わきに座る。 そこへ、前シテ(里女)が右手に数珠、左手に水桶を持ち登場する。
                    

 里女の面(おもて)をいろいろな角度から撮ってみた。 角度により表情が変わる。 節木(ふしき)は見えるだろうか。
          

 この里女は、在原業平の妻(紀有常の娘)の霊である。 僧に請われるまま、井筒の傍に寄り、業平との思い出を語り、井筒の陰に消えて行く。

 〈中入り〉 間狂言(所の者で在原寺に参詣の途中)が現れ、僧に、業平と有常の娘のことを話す。 荒井亮吉さんは、薪能で田舎人を演じた方で、裃をつけられると別人のようだ。
                  

 中入り後、旅僧が野宿して眠っていると、後シテ(紀有常の娘)が業平生前の冠、直衣を着けて現れ、「序の舞」を舞い、業平をしのぶ。 そして、井戸に業平の姿を映して眺め、懐かしむ。  
今はなき世に業平の。形見の直衣。身にふれて。恥ずかしや。昔男のうつり舞…。
     月やあらぬ。春や昔と詠めしも。いつの頃ぞや。つつ井筒…。♪ 

             

 ♪生ひにけるぞや。さながら見えし昔男の冠直衣は女とも見えず。男なりけり業平の面影。見ればなつかしや。我ながらなつかしや。♪
            
            
     ♪在原の寺の鐘もほのぼのと。明くれば古寺の松風や芭蕉葉の夢も。破れてさめにけり、夢は破れあけにけり。♪ 

 余韻を残し、シテから次々に退場する。 一緒に観ていたkanaさんは、「涙が出てきそう」と言っておられたが、私も同様だった。 日ごろ豪快な米島さんだが、有常の娘になりきっておられた。 演じておられてどんな気持か、次のお稽古で聞いてみたい。
 なおらい会では、相変わらずメモ紙を見て会長のご挨拶。 ゆで卵とお漬物(今年は茗荷の味噌漬けも)、そしてバラを全員にふるまってくださった。
 かくして、2010年の蒼山会も無事に終了。 先生をはじめ、皆さまご苦労様でした。