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機動戦士ガンダムOO(ダブルオー) 第23話 「世界を止めて」 感想

2008-03-17 01:50:06 | ガンダム00(ダブルオー)
ロックオーン……。・゜・(ノД`)・゜・。


刹那の叫びだけじゃなく、視聴者の叫びも聞こえてきそうな第23話「世界を止めて」。
激しい戦いの中、自分の信念とともに散っていったロックオン・ストラトスに合掌。


ガンダム各機がフル装備で出撃、まさに第1期のラストが近づくに相応しいほどの激戦、圧倒的な数的不利をトランザムという切り札で切り抜けていくマイスターズ、しかしトランザムシステムを利用した代償は機体性能の一定期間低下、その結果、誰もロックオンの支援に行けないという演出的にも効果的な制約+仇敵アリー・アル・サーシェスの登場により……、という30分間息をつかせない展開、そして最期の最期まで狙い撃ったロックオン、やはりアニキ的ポジションはいつの時代も先に逝ってしまうのか……。・゜・(ノД`)・゜・。


ソレスタルビーイングは第1期ラスとで一端解散、という形が面白いとずっと思ってはきたのですが、そして数ある死亡フラグを踏みまくってきたロックオンアニキ、さすがに蒼い地球をバックにしたラストシーンはぐっと来てしまいました。・゜・(ノД`)・゜・。。


■ロックオン・ストラトス

26機対3機の圧倒的不利な戦いは、たまたまフルハイビジョン&大画面で見たということもあって、大迫力&しびれました。
各機フル装備で文字通り死力を尽くしての戦いは、残り話数を考えても、ここから最後まで殲滅戦の様相を呈するんじゃないかと思いますし、第1期のラストはソレスタルビーイングの一端解散とか、あるいは軌道エレベーターの崩壊とか、そういうとこまでいくんじゃないかな、とか思っちゃいますね。

それにしても今回、ロックオンの最期の最期まで、一息もつけない、そんな感じでした。

いつの時代も、どんな作品もそうなんだけれども、アニキポジションにいるメンバーの最期、というのはいつもぐっと来てしまいます。
それは同じチームに所属する仲間に大きな喪失感を生むだけじゃなく、観ている視聴者の僕らにも大きな喪失感をもたらすからですかね。

最期の最期まで、この地球の現状を変えたかった、(地球に住んでいる人々へ、そして恐らく視聴者も含めて現代を生きる人々へ)お前らそれで満足か?と。

刹那はまだ答えは出ていないと。

ロックオンの死が残したものは、残りのマイスターズ、そしてフェルトを含めトレミーのクルーにもたらしたものは?

大きすぎる喪失感。

そしてその先は、というと、明けない夜が無いように、グレンラガンでアニキを失ったシモンが見事復活したように、ソレスタルビーイングも何かを見つけて、そして復活して欲しいところです。

ということでアニキのラストに再度合掌。

。・゜・(ノД`)・゜・。


それにしても、ロックオンとアリー・アル・サーシェスのバトルは色んな意味で見応えがありました。
ガンダム同士の戦い、というのもあるし、またそれ以上にお互いの理念がぶつかり合った、そこがまた迫力というか気迫を生んでいました。

またこのバトル、非常に興味深かったのが、アリー・アル・サーシェスの言った「同じ穴のムジナだろうが!」という言葉。

一緒にすんな!!というのがロックオンの言葉ですが、作中でもソレスタルビーイングは稀代のテロリストという位置づけであり、ソレスタルビーイングがやっていることは、本人たちがどう思っていようとも結果的には同じテロ行為であるということ。

いくら世界を変えたかったから、と言っても、9・11のような行為が許されるわけもなく、作中の沙慈くんから言わせれば、絶対に許せない存在なんですよ。

特に今回ロックオンが突出してしまったのは相手が因縁のあるアリー・アル・サーシェスだったから、というのもありました。

心情的にはロックオンを猛烈応援中ではあったんですが、この激しいバトルを観ながらも、ロックオンがソレスタルビーイングに参加する大きなモチベーションの一つが家族を失ったことにあって、それが世界変革への彼の原動力でもあったわけですが、仇敵を目の前にしたときに、その思いと、家族を失ったことに対する復讐の思いが先に立ってしまっていたんですよね。

こうなっちゃうともう憎しみの連鎖は断ち切れず、という形に。

制作サイドの意図とは全く違うかもしれないけれども、今回ロックオンがトランザムシステムを利用しなかった(タイミング的には利用してもおかしくなかった)のは、(本人の意思というよりは)こういう憎しみ連鎖的な復讐劇にはトランザムは使わせない、ということだったのか……、とかいらんことを思ってしまいました。

逆に言うと、ロックオンが持っていた太陽炉は、まだその真の力を発揮していないわけで、彼の思いを継いで、そして彼とは違う形でその思いを実現しようとする後継者が現われれば、そのとき真の力、トランザムが発動するのかもしれません。

そういう意味では、作中一度だけ登場した、ロックオンの双子と思われるキャラ、彼が搭乗するというのが一番しっくりくるのか?
#つか、そもそもその双子と思しき人物が出たのが一番の死亡フラグだったわけですが(笑えない)。

今回のロックオンの走馬灯のシーンでも、食卓にはもう一人分の用意があったので、あそこに映っていたのは自分ではなく、双子の方だったのかもしれないですね。


■答えは出たのかよ?

ロックオンの最期のシーン、そこで眼に映るのは蒼い地球と、ガンダムエクシア。

そこで刹那への問い掛け。

答えは出たのかよ?

そしてその質問に対する答えはまだ刹那自身出せていない。

この答えは第2期含めてずっと模索していくべき類のもので、こうだ!!と決め付けて突っ走るのが一番危険な考え方。
だから刹那には求道者レベルでずっと模索して欲しいものです。

その答えらしきものが出たとき、ロックオンも浮かばれるのかもしれない。

恐らくこの答えはアレハンドロと対極に位置するものになると僕は思うんだけれども、やはりイオリア・シュヘンベルグの遺志を託された者として悩んで、そして(たぶん第2期の)ラストではアレハンドロと(もしくはリボンズと)そのイデオロギー対決とかになってほしいと願っちゃいますね。
#脅威としてそこにあることが大事で、実効的な支配を目論むものではない、とか、この辺は色々考えられるけれども、監督含めてこの結末に期待します。
#一度崩壊した世界からアレハンドロが新秩序を作る、という展開であっても面白いと思うし、そうであれば、それを凌駕する人間の意地、なんてのが描かれても面白い。

またその対決をするのは刹那経由でマリナさんであっても面白い、と思うんですよね。


この世界は本当にこのままでいいのかい?

そのトリガーを引いた男、ロックオン・ストラトス。

さらば、です。


第1期ラストまであと2回。
どんな結末を迎えるのか、期待して待っています。
個人的には第1期はソレスタルビーイング含めて、既存世界の崩壊くらいまで持っていってくれると面白いと思っています。
#この辺はコードギアスと同じ期待なんだよな。既存世界の崩壊、そのトリガーを引くところまで、というので引き、が美しい。

それにしても今までアナログ放送で観ていたのですが、これってガンダムダブルオーについては大損していたかも。
50インチのフルハイビジョンで観たら、感動的なまでに美麗、美しい過ぎるよ、画像。

こ、これは、新しいTV買っちゃう……よ?
ブ、ブルーレイも買っちゃう……よ?

やばい。

何かに火が付いてしまった(笑)。

ガンダムOO DVD第3巻


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15 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (侍改)
2008-03-17 04:03:24
お久しぶりです、燕。さん。

>何故ロックオンはトランザムを使わなかったか

なるほど、そういう見方もありますねえ……個人的に、トランザムという力はあくまで《与えられた力》という印象を受けていたので、ロックオンはそれに頼りたくなかった、という解釈をしていました。しかし『否定』を世界に突きつけて退場した彼にかわって、世界を肯定するロックオンが現れトランザムを使う、というのはしっくり来るかも知れませんねえ。

>食卓に~

これ、私も思ったんですけどよく考えてみればお母さんの分だったのでは……(笑

>既存世界の崩壊

水島監督のインタビューでも第一期は徹底的に破壊を描くと言われていますしねー。これはコードギアスみたく悶々と二期を待つハメになりそうです(苦笑

それでは短いですが今回はここらで失礼します。
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不可能を可能にする…。 (えのっち。)
2008-03-17 12:23:55
こんにちは!

ロックオンに関しては、仮面かぶって再登場というのが頭をよぎってしまい、素直に感動出来なかった私です(苦笑)。

ラストは「崩壊」で終わりますかねぇ?
まだ突貫工事中のグラハムの見せ場があるはずで…。
とすれば、崩壊に加担もしくは見過ごすとは考えにくいので…刹那と組んで阻止する流れも有りかも。

あ…でも、何が起きるかわからないのが「OO」の魅力ですから、予想を上回る展開を期待しておきます。
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また予想を裏切られました (こばやし)
2008-03-17 22:30:47
前回の爽快感が、あっというまに消えていきました。
燕。さんがおっしゃられていた、まだまだ分りませんよ。という言葉が現実になってしまいました。

ああ…、ロックオン…。

一番好きだったのに…。
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お久しぶりです。 (Strike Dagger)
2008-03-18 00:04:30
管理人さん、皆さん、どうも、お久しぶりです。長い間、国外でした。週末に、部屋で書き込みを見ていて、管理人さんも色々大変でした様で、お疲れ様です。GYAOのお陰で、一週遅れですが、一応、毎週、00を見てました。こちらの書き込みを拝見するのは、
週末久々でしたが。笑 

週末は、正しく(?)追いつく為に、まず、リアルタイムの放送は、録画し、GYAOで先週の放送分を見てから、録画分を見て、こちらのブログを拝見しました。いやあ、00も、可也、詰まってきましたね。やっといい感じになりつつある様ですが、あと二話で御仕舞いというのが、なんとも残念ですね。どう結着をつけるんでしょう? そもそも、25話で完結というのは当初からの予定だったんでしょうか? 

何れにせよ、ラストのバトルでは、名前も名前ですが(ジンクス?)、その昔、幻魔大戦とかいうアニメ映画に出てたベガを思い出してしまいましたが、あの群れ中に、真黒のT型GNドライブ搭載フラッグが混じると、可也浮いてしましそうで、やり手の隊長さんの戦果が楽しみです。笑 意外と、アレハンドロ或はリボンズ辺りの操るラスボスを倒すのに、トランザムで消費仕切ったガンダム(達)を、血祭りに上げる役だったりして...。

ああ、それから、前回の投稿が、多少物議をかもした様で、大変失礼をしました。個人的な経験からして、基本的に、回教徒の人達は、何系とか宗派に関わらず、良すぎる位良い人達が多いんですよ。はっきり言って、置かれてる境遇や扱われ方が気の毒になります。まあ、そういう純朴な人達だからこそ、悪い奴に
利用され安いんでしょうけど。それは、どこの文化や
世界でも、変わりませんからね。残念なことです。

今月はこの辺にいますので、度々、お邪魔させて頂きますので、また、宜しく御願い致します。
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追記 (侍改)
2008-03-18 08:52:27
>食卓

……と、思ったら奥のほうにお母さんの分がありましたね orz

軽率な発言、申し訳ない。
返信する
あう (楊枝)
2008-03-18 23:15:11
俺はここに居るぅぅぅう!!と現実世界に帰ってきたと
思ったら、ロックオンが散ったのですか・・・まだTVを
見れる状況ではないのが残念ですが、「刹那、俺が
信じるお前を信じろ」的な事を言い残して散ったので
しょうか。合掌・・・ノДT)
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二人で一人分 (燕。(管理人))
2008-03-20 22:55:47
■侍改さんへ
どうもお久しぶりです、コメントありがとうございます。
ロックオンに関しては、双子?っぽい設定が見えたときに、やはり前者・後者で一人分の意思を成すんじゃないかなぁ、という感じがしていたので、今回のロックオンが無念の退場となったということは、その分を後者に(作品として)託したと考えるとしっくりくるかな、なんて。
デュナメスのトランザムは残念ながら未起動で終わってしまったので、逆に考えると、そこから改めて起動するシーンはかなり熱いかも。
水島監督のインタビューはまだ全然読んだことがないので、今度探して読んでみますね。
半年の期間の間を持たせるには、やはりコードギアスばりの「うわー、どうなるんだ!」という終わり方をしてくれないと、ですよね。
食卓は僕も一瞬、あれっと思ったんですよね。
あの少年はロックオンじゃなくて、双子かもしれないな、で、あれはロックオンが見ていた風景なのかもしれないな、と思ったりもしたんですよね。
返信する
崩壊 (燕。(管理人))
2008-03-20 22:59:55
■えのっちさんへ
確かに!確かに眼帯は登場しましたが、仮面は登場してませんね。
つか、エンデュミオンの鷹の人は、まじかよ!!と思いましたからね。
#あんな復活の仕方ありなのか、みたいな。
僕の個人的な第1期の予想はやはり軌道エレベーターの崩壊と、ソレスタルビーイングの解散までを描く、というところじゃないかなと。
グラハムとは決着をつける戦いの最中にそういう事故?が発生して延期、とかね。
で、グラハムさんの立ち位置がどう転ぶか、とかそういうのがあっても面白いかもしれないですね。
あと2話でどこまでビックリさせてもらえるか?
返信する
継承 (燕。(管理人))
2008-03-20 23:01:43
■こばやしさんへ
いやー、ほんと何が起こるか全く分かりませんよね。
今回は本当にしびれてしまいました。
かなり手に汗握って観てしまいましたからね。
#しかも実家でフルハイビジョン&50インチで観てたものだから余計に迫力が凄くて。
ロックオンの冥福をお祈りいたします。
次に受け継がれますように。
返信する
2クール×2 (燕。(管理人))
2008-03-20 23:17:53
■Strike Daggerさんへ
おかえりなさいませー。
僕の国外なんて、Strike Daggerさんの足元にも及びません。
ダブルオーについては2部構成にして、1部と2部を半年空ける、というのはかなり最初の方に噂になってましたので、恐らく当初からそういう予定で作られていたんだと思いますよ。
#DVDの販売予定とかみるとその辺が分かりますよね。
あと、ここ数年の1年ものの作品を観ていると、中だるみ、脚本の遅れ、作画の崩壊等、過剰・過密スケジュールによるスタッフの皆さんの魂が削られてしまっているような現状があるんじゃないか、なんて思うんで、集中して作れるのはやはり2クール半年作品、ということなんでしょうね。
事実、2クールものが一番密度が濃くて面白いと感じること多いですし。
GN-X(ジンクス)が幻魔大戦のベガ、というのは言われてみて超・納得です。なるほどー。
GN-X自体もフェイクっぽい感じがあるので、ソーマ・ピーリス、セルゲイ、グラハムあたりのライバルはGN-Xではダメだ、と思うような展開があるんじゃないかと思いますね。
#個人的にはGN-Xがリボンズあたりにトライアルシステムの応用で乗っ取られる、グラハムだけは例外、みたいな。
前回投稿の件はお気になさらずに。
実際にStrike Daggerさんは経験されてますからね。その意見は貴重だと思います。
基本的にどこの国の人も、個人レベルでは良い人ばかりなんですよね。
それが集合体になったり、何かのフィルタをはさむと、???な方向にいく、というのも世の常なんでしょうかね。
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