蒼穹のぺうげおっと

-PEUGEOT in the AZURE- マンガ・小説・アニメの感想を書き流すファフナーとエウレカ好きのサイトです

2008年のまとめ 行く年来る年

2008-12-31 15:16:32 | Weblog
2008年は本当に忙しい年になってしまって、おかげである時期を境に更新が週1ペースになってしまいました。
仕事が忙しいのは本来的に喜ぶべきところなんだろうけども、それでもこの頭の中にはたくさん書きたいことが残っていて、そしていつも旬を逃してしまうためにお蔵入りするという、それはそれで精神衛生上どうなんだろう、という感じですかね(笑)。

バランスが大事ってことだと思うので、その辺のコントロールが来年の課題ですねー。
ぃよし!頑張ります。

仕事のほうは、プロジェクトマネージャー→企画と変遷して、営業になったわけですが、これがまた忙しい。
もともと商社担当のエンジニアだったので、業界はそのままに営業になったのだけれども、SEと営業とでは忙しさの質が全然違ってました。
営業への転身は10年越しの希望でもあったし、営業で是非やりたいこともあったので意気は空回りするくらいあるのですが、営業は結果が全て。
結果面では2009年に持ち越しです(笑)。

僕は某商社さんにべったり張り付きの営業なのでお客さんの戦略にどう添っていくか(こういう場合はマクロマーケティングではなく、マイクロマーケティングと呼ばれる)、というのがポイントになるんだけれども、サブプライムの影響もあってそれにあわせた提案にこちらも足並みを変化させていかないといけない、今までと違ったグローバル戦略が必要になる、その練り直し、競合他社の出方と長所・短所の洗い直し&(かなりきわどい)情報収集、というのが最近の忙しさの原因のひとつかもしれません。

業界的には金融、製造の新規プロジェクトはほぼ凍結、という状況だし、比較的こういった不況に強めの流通業であっても、かなりの痛手を受けています。
お客様とも話していたんですが、ちょっと前まではこういうアメリカ発の影響は6ヵ月後に大波が来ていたんだけれども、今は3ヶ月だね、という実感そのままです。

つか、こういう逆境は燃えます。

たぶん、地獄のようなプロジェクトを経験してきた結果、普通の仕事に満足できない体になってしまったのでしょう・・・。
体質的にドMなんだね、たぶん。

某大手自動車メーカーでは、今回の不況・円高のあおりを受けて、海外・国内ともに出張禁止になったという話も聞きます。
逆に、そういうことになれば、僕らの業界的にはWeb会議/TV会議をご提案する、という発想になるわけで、こういう不況下において、いかに日本企業の国際競争力を上げていくか、という楽しみがある、と僕なんかはドM体質なので思ってしまうわけです。
#とはいえ、全体の発注量や来期の予算が取れないと全くこちらも手が打てませんが。
#ただ、企業というものは(特に日本の企業は)こういうときにこそ生き残る力を発揮できるパワーがあると僕は思ってるんだけどね。


まあ、色々とありますが、来年はこういうバランスを取りながら、僕の頭の中でお蔵入りしていっているものを少しでもアウトプットしたいな、と思います。

というわけで、2008年を少し振り返りたいと思います。

■2008年は・・・

コードギアスR2、マクロスフロンティア、ガンダム00がやっぱり骨太で見ごたえがあって、真剣に観たし、感想にも思い入れがありましたね。
こういう作品があるからまだまだ行ける、という気がするし、日本のサブカル文化が成熟期を迎えて、嗜好が細分化していっても、こういった骨太作品はぜひともその情熱とともに続いていって欲しいですね。

と、通常ならこのままアニメ感想のまとめに入るのですが、それは今回後述するとして、せっかくなので少し小説のご紹介と経済に関する豆知識についてお話して、この年の振り返りの始まりとしたいと思います。

■経済小説
今年僕が読んだ経済小説で一番面白かったのが「ハゲタカ」。
バブル経済崩壊後の失われた10年と呼ばれる時代を舞台に、外資系ファンド(ハゲタカ)と倒産か再生かのハザマであえぐ日本企業、そしてそれらを巡る熾烈な人間模様の間で展開される企業買収劇。

ハゲタカ(上) (講談社文庫)


最近読んだ小説の中でもダントツで面白かったですね。
2も出ているので、あっという間に全部読んでしまいました。

これはNHKのドラマにもなった小説で、ご存知の方も多いかもしれませんが、小説版、相当読み応えがあります。

バブル経済以後、日本企業はどうなったのか?外資ファンドとは?
経済のダイナミズムを企業買収という死活問題、そして再生へとあがく人の情熱で描いていく、渾身の作品だと思います。

サブプライムローンで揺れる今だからこそ、バブルから今につながる「失われた10年」を知っておいて損は無いと思います。

ちょうど10ヶ月くらい前に僕も「香辛料はどこへ消えた」という記事で、サブプライムローン問題は対岸の火事ではない、というのを書きました。

10ヶ月前って、サブプライム問題は僕らには影響しない、とか、関係ないとか、そもそもサブプライムって何?という人が多かった(気がした)ので、そうじゃないよ、という思いで書いた記事ですが、現在進行形での円高基調、製造業の窮地、そして金利下げ等、残念ながら10ヶ月前に書いた記事の予想通りになっています。

でもこれって、経済のことを少しでも勉強していれば分かることでもあるわけです。
マクロ経済はミクロ経済と背中合わせなんです。

自分の生活を守るためにも、経済の勉強ってそれなりに若いうちから興味を持ってやってみるのが僕としてはお勧めです。

そういう意味で、バブル経済へと進んだ過程、そしてその後の「失われた10年」、更には「ITバブル崩壊」まで、経済史の勉強と思って小説なんかを読むのが良いかなと思います。

そういう意味でこの「ハゲタカ」、そうとう面白いですし、勉強になると思います。

あとですね、「狼と香辛料」これも是非押さえておいた方がよろしいかと(笑)。
これはバカにできないですよ。マジで。

基本的な経済の仕組み、貨幣価値、供給量とインフレ抑制、最近では政治絡みの駆け引きと、かなり実体経済に近い話をしているので、とっかかりとしては最高の教科書だと思います。

これにプラスして「さおだけ屋はなぜつぶれないか?」あたりを押さえると、いい感じになるんじゃないかなぁ。

「ハゲタカ」は経済本としてだけじゃなく、スリリングな緊張感を味わえる作品でもあるので、僕は非常にお勧めです。
たまにはこんな紹介記事もどうでしょうか?


■さて
さて・・・、そろそろ本題です(笑)。
何と言っても、このブログはアニメ・小説の感想サイトですから。
コードギアスR2、マクロスフロンティア、ガンダム00を中心にその他「喰零-零-」「とらドラ!」「かんなぎ」なんかを含めて、2008年を振り返って行きたいと思います。

■コードギアス
コードギアスは谷口監督のインタビューなんかを読んでより好きになった気がします。

日経ビジネスオンラインでの谷口監督のインタビューを要約・意訳すると、

・作品を作って世に出す以上は1円でも黒字にしないといけない(売れなければ意味が無い、そのためのマーケティングであり演出が必要)

・嫌われる覚悟も必要(1万人に嫌われても100万人が支持してくれるならそれをやる勇気は必要)

・抑圧された中から本物のブレイクスルーが生まれる(反逆精神は殻を破るための物凄いエネルギーとなる)

コードギアスR2のエンディングなんかは、こういった谷口監督の思いをそのままぶつけたと言っても過言じゃない気がしましたし、あの終わり方は僕は個人的に大好きでした。

■マクロスフロンティア
マクロスについて言えば、僕は大のマクロスファンであり、僕の最初のリアルロボットアニメはガンダムではなくマクロスだったんです。
#ガンダムは再放送だったし、僕をガンダム好きにしたのは間違いなく「プラモ狂四郎」で、ガンプラMSV世代だと思う。

当時小学校低学年だったけれども、マクロスは本当に衝撃的で、あの完全変形するVF-1の超合金のおもちゃは僕の宝物でした。
#ちなみに持っていたのはVF-1Sで、あのグレーにイエローのライン、ドクロマークが最高にかっこよかった(フォッカーさん、かっこよすぎ)。

そしてこないだ買ったプラモデルもVF-25Sメサイア。
まだ作ってはいないけれども、今から作るのが楽しみな一品です。


マクロスフロンティアは、初代マクロスと(劇場版)マクロスとマクロス・ゼロを観ておくと世界観が深まりますので、未見の方は是非。

僕なんかは、シェリル・ノームがマオ・ノームの孫だと分かるシーン、泣いてしまいましたよ。
彼女たちの血筋は巫女でもあり、その歌に不思議な力を宿していたわけですから、それが50年の時を経て現代の歌姫として浮かび上がる、そういう時のつながりにまた涙しちゃったのでした。
#劇中映画で、マオ・ノーム役をランカがやる、というのも運命的ですよね。

何よりも、シェリルとランカの歌が最高で、いまだに「娘フロ。」「娘トラ。」「娘たま♀」は僕のipodでヘビーローテーション中です。
やっぱり彼女たちを中心としたキャストの力が素晴らしかったです。

マクロスF VOCAL COLLECTION「娘たま♀」



■ガンダム00 2ndシーズン
これは今一番面白いですねー。
1stシーズンが静か過ぎただけに2ndシーズンの動きは本当に動きまくってて面白い。

後半戦では細かいところはもう気にしないで、ソレスタルビーイングがどこへ最終的に向かうのか、何を掴むのか?そして裏の主役である沙慈とルイス、この二人の物語がどこに帰着するのか?ここに焦点を絞って、がっつりと観て行きたいと思っています。

今から楽しみだなー。

あと、00はガンプラもよくできていて、SEEDシリーズのときもガンプラって進化してるなーと驚いたけれども、HGなんかはどんどん進化してますね。
びっくり。スタイルもSEEDシリーズより良くなってる気がします。
#それより先に去年買ったMGのF91を仕上げないと(汗)。

■そのほかの注目作品
僕が上記以外で個人的に2008年(特に10月~12月期)で面白かったのを3つあげるとすると、

・喰零-零-
・とらドラ!
・かんなぎ

でした。

これに「とある魔術の禁書目録」が続く感じでした。

と・く・に、「喰零-零-」は凄かった。

喰霊-零- 1(限定版) [DVD]

#アマゾンの紹介動画はDVDのプロモになっていて黄泉の「私を 姉と 呼ぶな!」が良い。

毎週、毎週楽しみでしたよ。
そして何より衝撃の第1話。これで魂喰われた気がしました。

「喰零-零-」は零とついているのでお分かりのように、喰零のちょっと前の話、原作で回想されるシーンを大幅に切り取ってほぼオリジナルで作ったものなんですよね。
いやー、その出来がマジで素晴らしかったですよ。

正直、原作よりシリアスタッチにしている分、僕は圧倒的に面白かったです。

つか、やっぱり黄泉でしょ、黄泉。

彼女、素晴らしいね。

お姉さんちっくで、面倒見がよくて、ちょっとツンデレで、そして神楽とは百合百合してるし。
そして何より、黄泉が堕ちていくプロセスはまさにエロスとバイオレンス!!
→あいばさん、これだ、このことだよ!!
→・・・、んー、あれ、どっちかっていうとYukimiさんの好みか?

映像のクオリティーも非常に高くて、今期僕はダントツで「喰零-零-」が一番でした。

ちょっとネタばれ感想になっちゃうから、以下反転で
<ここから>ラストの黄泉と神楽の対決は非常に切なかったよ。・゜・(ノД`)・゜・。
黄泉は常々、神楽に「相打ちは負け=死と同じ」と教えてきたのだけれども、ラストの一撃は神楽は自分の手で一番好きな人を殺さないといけない、ならば自分も一緒にという気持ちで、相打ちを望んで踏み込んだんだと思うんだよね。
だけれども、黄泉の本当の願いは「神楽の幸せ」で、その邪魔になるのなら自分の命すら要らない、という想いで殺生石に打克つ(もしくは殺生石がその願いを叶えた)、だからあのシーンは相打ちではなく、(神楽は自分も相打ちじゃないと倒せない=黄泉と一緒に死のうとしていたんだけれども)黄泉が自ら神楽の命を助けるべく散っていった、という非常に切ないシーンだったんだよな、と僕は思ったんだよね。・゜・(ノД`)・゜・。
切ないねぇ。

<ここまで>

「喰零-零-」と並んで、全く違う方向性で毎週楽しみだったのが「とらドラ。」。

全く頭を使わずに、毎週ここまで楽しみにできるのも素晴らしい。
こちらも思わず原作を購入してしまいました(まだ1巻だけだけど)。

釘宮さんをはじめとしたキャストも万全だし、無駄に絵のクオリティーが高い(笑)。

疲れた脳みそに「とらドラ!」は凄く効きました。ありがとうございました。


「かんなぎ」に関しては、僕は昔から武梨えりさんのファンだったので、今回のアニメ化は凄く楽しみにしてました。
こちらも無駄に絵のクオリティーが高く(笑)、そして何よりあのゆるーい「間」を凄く上手く演出してくれていることに喜びを感じましたね。
ああ、制作してる方々も「かんなぎ」愛しているのね、みたいな。

武梨えりさんが早くご復帰されますように。
応援しております。

かんなぎ 2 【完全生産限定版】 [DVD]

#ざんげちゃん(2巻)を出しているのは僕の趣味。

■更に番外編
今年最も好きだったのは「篤姫」でした。実は。
これは本当に面白かった。素晴らしかった。近年の大河ドラマでは一番だったんじゃないかと僕は思います。

去年の「風林火山」も凄く好きで、あれは現代のサラリーマンの悲哀を凄く感じてしまう作品だったんですよ、
山本勘介という稀代の名軍師、しかしてその過程には並々ならぬ苦労があって、彼の流転の人生は、企業が負けて、組織が負けて吸収・合併を繰り返す荒波の中で、それでも相反する両者の間を取り持ち、現場に単身飛び込み、情報を制しながら、トップのバランスを取っていく、という点で、シンパシーを感じながら観てました。

それを上回るかのように「篤姫」は素晴らしかった。
何が素晴らしいって、やっぱり人を動かしていくのは「情熱」なんだ、というのを凄く潔く描いていたと思うんです。
ここに物凄くシンパシー。

幕末の時代、何故尊皇攘夷派がああいう動きをしていたのか?尊皇攘夷と言う言葉が変遷していく様を上手く表現していて、それでも血なまぐさくなりすぎず(実際京都では多くの血が流れすぎた)、あの井伊直弼ですら茶を通じて心を描ききる、というあの脚本力の素晴らしさに脱帽でした。

何かが変わろうとするとき、やっぱりそれを支えるのは「情熱」であり「真摯な想い」なんだな、というのを改めて実感したのでした。

つか、総集編とか泣きながら見てましたよ(笑)。


長くなりましたが、今年のまとめはこんな感じでしょうか。

みなさま、どうか良いお年を。

お疲れさまっした!!

2008-12-31 12:50:01 | Weblog
激しく私信になりますが、昨日お会いできた皆様、ありがとございました~。
非常に楽しい時間を過ごすことができました。
これもひとえに参加してくださった皆様のおかげです。
改めまして全員に感謝です。

オフレポは年明けになると思いますが、できるだけ覚えているうちに書きたいと思います。


それにしてもコミケのパワーって凄いなと改めて感心してました。
ダブルオーライザー、ツインドライヴ全開状態というような、人間の想像力は無限大(ダブルオー=∞)のエネルギーが凄かったです。
自分たちの頭の中にある世界をアウトプットして、自分たちで会場設営から運営まで自治で行って、そこに集まる人の縁とエネルギーはなかなか言葉にならないものがあります。

ここ数年、仕事でいろんな国を回って来たけれども、中国・東南アジア圏のパワーに日本を比較すると活気という点で明らかに元気が無かったのが残念ながら目に付くところだったんだけれども、どういうスタイルであれ、どんなジャンルであれ、日本の中でもこれだけのパワーを持ってるんだ、というのは僕個人としては凄く嬉しかったですね。

こんな時代だけれども、まだまだ日本人ってパワーあるぜ!!って元気付けられた気がします。
#後はそのポテンシャルを(どんなスタイル、ジャンル、ビジネスでも)大きなベクトルとして流れを作っていけるか?なんだよね、きっと。
#そしてそれが一番難しい。


そういうパワーを貰った後に、オフ会で初めましての人も、改めましての人も、皆勤賞(笑)の人もみんなでバカ話や真面目な話、その他いろんな話で大騒ぎできたのは、本当に嬉しかったです。

地方から来てる方も、近くてもなかなか会えない人も、こういうときに一緒に騒げるのはお祭りの特権なんだよね。
何か新たにパワー貰った気がします。

またお会いしましょう!!