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機動戦士ガンダムOO(ダブルオー) 2ndシーズン 第16話 「悲劇への序章」 感想

2009-01-26 01:03:12 | ガンダム00(ダブルオー)2ndシーズン
軌道エレベーターを破壊することがあるとすれば、それはアロウズ主導(イノベイターの目論見)で成されるんじゃないかと思いながら観ていた第16話「悲劇への序章」。
まさかメメントモリがもう1基あったとは。
#たしかにグッドマンがカタギリさんに準備ができたので宇宙(うえ)にあがると言っていたけど、そのことだったんだね・・・。

先週からの流れだと、僕はオートマトンを使って内部からの大虐殺も有り得るかな、と思っていたのですが、その斜め上を行く展開に。
あれは6万人の人質=目撃者もろとも消滅させてしまって、無かったことにする&統一政府にあだなすものを一掃する作戦、ということになりますよね。

軍隊は抑止力、という言葉とは対極にあるメメントモリ=大量破壊兵器の使用。
もう戦争にルールもへったくれも無い状況なのか・・・。

これを撃たせるかどうか、というのが次回の最大のポイントになるのか?

いずれにしてもセルゲイさん、かなり死地に赴いている感じです。危ないです。
#多分アロウズに楯突く古参の存在として危険因子排除という感じで売られたんだろうな・・・。

そういう意味で今回、一番印象に残ったのがアンドレイで、今の彼と母親であるホリーを失ったときのセルゲイさんは考え方、立場が実は非常に近かったんじゃないか、つまり、アンドレイは父親と同じ轍を踏む可能性がある、というところでした。

世界の平和を望むなら生半可な覚悟ではできない、そのためにアロウズの力が必要である、というアンドレイの考え方。
それは何となく、ホリーを失うときのセルゲイの信念に近いのかもしれない、とも思ったんですよね。

父親のようにはなりたくない、と断言して軍人を志した息子。
しかし、現在の彼の信念は、同じようになりたくないと誓った父親の当時の姿と同じだった・・・、という展開はドラマとしては面白いと思うんですよね。

ホリーを失ったことがきっかけでセルゲイさんは自分の行いや信念を悔いることになり、現在では頑なにアロウズに入隊することを拒否している、というバックグラウンドだと面白いな。

似た者親子のすれ違い。
愛憎劇。

いずれにせよ、セルゲイさん、死地の際にいることには変わりありません。

セルゲイさん→ソーマ
アンドレイ→ルイス

と、戦いに身を投じることに疑念を挟まない(環境にいる)少女たちを救う立場にいるかもしれないスミルノフ家の男たち。

ダブルオーライザーのツインドライヴ&トランザムによって発生する無限大の輪が描く現象が指向性(思考性?)を持つのなら、現在は宇宙と地上とで離れている親子に、セルゲイの気持ちがアンドレイに届くと良いな、と思います。
#何その死亡フラグ!?
#でもね、作中の大人の役割って非常に大事だと思うのよ。
#現状では変化を諦めているようにも取れるセルゲイさんだけれども、若者を導くのはやはり大人の仕事の一つだと思うので、アンドレイを導いてやって欲しいと思うんだよね。

後はミスターブシドーの人。

この人もやっぱり仮面が外れるかどうか、というのもひとつポイントなのかもしれないな、と。
この人がミスターブシドーになる前、だけれどもその兆候を見せたのは、僕は彼がGNドライブ搭載型のフラッグを選んだときだと思うんですよね。
あのときに歪んじゃった。力に魅せられちゃった。
戦いの中にしか身の置き所がない。
現時点では刹那の反面教師、という形に。
#ガンダムという純粋な力の前に影響を受けてしまった、という点では刹那に似ているかも・・・。

カティさん含め、ミスターブシドーの人とか1stシーズンキャラが動いていくのはまだもう少し先なのかもしれないなぁ。
そのときはミスターブシドーの人は是非仮面をはずして登場して頂きたい。
#あの仮面は傷を隠す&プライドの問題というところと、ガンダムへの固執の表れ=象徴じゃないかと思っているので。

そういう中での刹那の言葉。
戦うことしかできない、と思っていたけれども、今の自分はそれだけではないと思っている、という言葉。
これはマリナ姫の歌が届いてからの心境の変化ですよね。
歌をもう一度聞かせてくれ、というのは今までの刹那には無かった表現ですから。

今回ハーキュリーさんが「民衆が変わらなければならない」と言って決起したのとは真逆的に、刹那が自ら変わらないといけないだ、とうわごとのように呟いた対比というのは非常に興味深かったです。


今回のクーデターではアロウズのヴェーダによる情報統制もあって、完全にコントロールされてしまっているけれども、これを表現したということは、逆にダブルオーライザーへの期待が高まるというか、それしかないような気がしてきました。

人の気持ちを伝えていく。
マリナ姫が歌に想いを込めて皆に伝えようとしたように。

情報統制されている中で、唯一、その影響を受けない手段があるとすれば・・・、

それはダブルオーライザーが描き出すツインドライヴとトランザムによる無限大=∞(ダブルオー)の輪によって導かれるGN粒子の海が、全人類へ平和とそれこそ革新(イノベーション)をもたらす鍵になるのではないか、という感じです。
#それこそ、人類の革新をもたらすのはイノベイター(リボンズたち)ではない!!真のイノベイターとは、というドラッカー的展開になるんじゃないかなぁ。

人と人の気持ちがダイレクトにつながっていく、そういうのが本当の「対話」なんじゃないかな、この作品を通じての主メッセージの一つなんじゃないかな、と思ったり。


また、そういうイノベイターたちも、実は結構人間っぽいところが多々ある気がしますね。
今回のディバインにしても、前回はあんなこと言ってましたが、内心ではブリングのことを気にかけていたり、他のメンバーだって嫉妬とかなんとかしてたりして、実は非常に人間くさい一面を持ってるんですよね。
同じイノベイターでもリボンズの考えは他のメンバーも共有していないみたいだし。

こういう表現を所々入れてくるところもヒントになるかもしれないですね。


さて次週、軌道エレベーターを巡る戦いはどうなるのか?
見ごたえありそうです。

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