蒼穹のぺうげおっと

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マクロスF 第15話 「ロスト・ピース」 感想

2008-07-19 17:18:27 | マクロスF
実質総集編だったのだけれども、ここ最近の流れは当初からあった伏線も含めて非常に複雑化していたので、こういう形での総集編は非常にありがたいし、実際見ていて非常に面白かったです。
#総集編とは言ってもあなどれない!という総集編をやっぱり視聴者としては期待しているのですから。
#その総集編を見て、事態の整理と妄想を深めることに意義がある(特に後者(笑))。

ということで、トライアングル的にはシェリル、ランカ、一歩も引かず、という感じですが、制作スタッフの皆さんからは何となくランカちゃんが大分プッシュされている感じがあるな、と特に作画関連を見ていて思いました(笑)。
#絶対に俺がランカちゃんの原画をやるんだ、と取り合いになっていると思う・・・。

さて、今回までの一連の事件を引き起こしていたのが、グレイスだけではなく、グレイスの(義)体を共有する複数の意思(思念)による、ひいてはあの無傷のマクロス・ギャラクシーを見るに、マクロス・ギャラクシーの(一部?)による何らかの目的、それこそプロトカルチャー50万年の歴史をもってしても達成しえなかった悲願?に向けた「何か」だということが明らかにされました。

それを達成するためには、ランカちゃんが非常に重要な役割を握っていて、シェリルは現段階では無常にも本人が全く感知しないところで廃棄宣言をされていたり、そんな重要な運命が廻っているとはこちらも全く知る由もない、けれども、そんな運命にどっぷりとはまっていくアルト、というこれまたマクロスFで展開されるトライアングルはさらに複雑さを極めていきそうです。

■「娘。フロ」

前回の感想でも、第7話と第14話でひとつの区切りがついたと思うと書いたように、今回の第15話「ロスト・ピース」は総集編でした。
しかしながら、これはですね、マクロスFのサントラである「娘。フロ」を購入していた人にとっては、非常に嬉しい総集編になったのではないでしょうか。

実は僕も「娘。フロ」は初日に購入して、いまだにずっとヘビロテ中で、それこそ「シェリルの歌を聴かない日はない」と言われるような状況です。

そしてそのサントラの感想も書きかけていたんだけれども、仕上げる時間が取れずに2週間ほど放置した結果、今に至る・・・と(涙)。

とにかく、このサントラ「娘。フロ」は、非常に良い出来ですので、マクロスFが好きな人は購入して絶対に損しない、と個人的に宣言しますよ。


マクロスF O.S.T.1「娘(ニャン)フロ。」



マクロスといえば歌、なわけですが、今回の総集編では「娘。フロ」のプロモーションか、というくらい、それを意識して歌を前面に出したつくりになっているわけです。
#そもそもマクロスという作品群自体が、歌を作品の中心に据えているわけだから、当然そういうつくりになるわけです。

これまで本編では(第1話でちょっとだけで)殆ど演奏されてこなかった「Welcome To My FanClub's Night!」もばっちり入っていましたし(サントラによると、普段はシェリルのコンサートはこの曲から始まって、「What 'bout my star?」へつながる、というのが定番らしい)、一番嬉しかったのはランカちゃんがフォルモで歌った「What 'bout my star? @Formo」が、作品の中で本当に実現したところですね。

ああ、なるほど、そういう風に使ったんだ、それって凄い良いよね、と素直に思いました。
#あんな風に迫られたら、アルトじゃなくてもタジタジになると思うけど(笑)。

「娘。フロ」の中では、フォルモで歌った曲をランカちゃんのアルバムに収録したいんですが、とシェリルサイドに伺いを立てにいったら、シェリルが編曲して、後半部分からランカ&シェリルのデュエットになって戻ってきた、という逸話のある曲だとか。

そうなんです、途中からシェリルの歌声が入ってきて、片方のスピーカーからはシェリル、片方のスピーカーからはランカちゃんの歌が聞こえるというすばらしいコラボ。

これを作中でヒロイン二人ともがお互いの気持ちに気がつきながら、堂々と「さぁ、どっちにするの?」と言わんばかりに歌うのは、これまでの複雑で、因縁の深い事件に巻き込まれてきた状況からすると、凄く和むというか、清清しいというか、視聴者的にも嬉しくなるところ。
#それだけに最後にシェリルが咳き込むところ&廃棄処分と言われたのが心配でならない。

あと「娘。フロ」には収録されていないんですが、アルトとシェリルの、そしてガリア4の危機を救った「星間飛行」もやっぱり良いですよね。


星間飛行



最初に曲だけ聞いたときは、んー大丈夫かな、インパクト弱いかな、とか思ったんですが、あのガリア4での映像とセットになった途端、何倍にも良さが増した感じが。
そして今では癖になって、耳から離れない(あの「キラッ☆」の部分とか)。

中島愛さんの初々しいというか、ちょっと舌足らずな部分とか、そういうの含めて全部良い感じです。
現代のリン・ミンメイとニュースキャスターが言ったのも頷けます。
#でもだからこそ、リン・ミンメイ作戦ならぬ、ランカ・リー作戦とかに巻き込まれそう。

で、最後に「ダイアモンド クレバス50/50」でしょ。
何か、シェリルの人気を追い落とす勢いです。

やっぱり歌をメインにしてるのがマクロスだから、歌で総集編を作ってくれるのも、これはファンサービス的にも嬉しいところです。

ということで「娘。フロ」は本当にお勧めです。


■グレイスの目的

「プロトカルチャー50億年の悲願」の達成?を目指している、ということしか情報としては伝わってこなかったわけですが、しかしながら、相当大きな裏がありそうな雰囲気です。

まず、グレイスの義体は、グレイス本人の体をベースに作られている、そしてそれを複数人の意思を共存させるような形(電脳化?)で利用している、グレイスの体が母体になっているので、意識を接続するのもグレイスがやるのが効果的、ということは事実としてわかったこと。

また、マクロス・ギャラクシーについては、ほぼ無傷で、複数の護衛艦も見受けられることから、最初にバジュラにやられた部隊は、実ははめられた形で、ギャラクシー本体はバジュラをなんらかでコントロールできている?ということになるんでしょうか。

とにかく、グレイスたちが少人数で動いているというよりは、マクロス・ギャラクシー全体を含めて動いている規模ということになりそう。


次に、グレイス自体は第117調査船団に所属したいたっぽくあり、おそらく何らかの、というかバジュラ関係の研究者だった、と見るべきか?
しかも、グレイス自身は第117調査船団に対しては、どちらかと言うと恨み、というかネガティブな気持ちを持っており、バジュラの巣としてもあえて因縁の場所として選んだ、とも思えなくもない(因縁に自ら引導を渡しに行った?)。

そこにシンデレラからクイーンに格上げになったランカちゃんをゲットしたことにより、バジュラを利用した何らかの行動、それこそ「プロトカルチャー50億年で成し遂げられなかったこと」を成し遂げるためのスタートを切ることができるようになった。

何のスタートか?というのは依然分からないままなのに、シェリルという銀河全体のアイドルを殺してまで、憎しみの炎を燃え上がらせようとする理由、そちらも分からない。

まだまだ全く意図が読み取れません。
うーん。

個人的には両ヒロインがこういう陰謀に巻きこまれちゃうのは心配&気が滅入るところだけれども、二人とも生命力が非常に強そうなので、ある意味、こんな小細工だったり陰謀だったりをぶっ飛ばすくらいのパワーで後半戦で大逆転を見せて欲しいところです。
歌の力と愛の力をなめるなよ!!くらいの勢いで。


■ビルラー氏登場

個人的にずっと気になっていたビルラー氏。
第1話からずっと名前だけは出ていた重要人物だけれども、第7話だったかな、あの激戦のときにちらっと見えた人でやっぱり正解。

シェリルのイヤリングにもなっていて、ランカちゃんの体内?にもあるあの紫色の結晶を持っていた人物です。

SMSも彼がスポンサーになって、軍や政府とは別の、独自に行動する組織を形成したんだと思うんですが、やっぱりグラス大統領は中立で、レオン系はギャラクシーとのつながりが、そしてその対極にあるのがビルラー氏と考えるべきでしょう。
#オズマがオーナーの前で余計なことを言うな、とか、これまでの他の人の発言なんかはミスリードで、ビルラー氏は簡単に言うと味方だと思うんですね。

ひょっとしたらランカの出生や、さらにはシェリルの出生なんかも知ってる人物なんじゃないかと思ってたりもするんですが。

機械化や工業化を進めたギャラクシーとは対極的に、バイオプラントとしてインプラントやサイボーグさえも禁止してきたフロンティア。

個人的妄想としてはビルラー氏はもともとバジュラの研究とかしてて、それから引退or脱退する形で今のフロンティアを形成したんではないか。
とか、ゆえにアンチギャラクシー的にバイオハザード、モラルハザードを起こさないような形のフロンティアにしたんじゃないか、とか思っちゃいますね。

やっぱりアルトは、これまでも両ヒロインに関わってきたけれども、このビルラー氏との対談によって、大きく運命の歯車がまわっちゃうんじゃないかと思っちゃいますね。

■ランカちゃんとシェリル

うわー、この二人どうなってしまうんでしょう。

陰謀に巻き込まれていっちゃうっていうのは、見ていて心臓に悪い。

特にシェリルですね。
グレイスが発熱を仕込んだ、というのはビンゴだったんですが、それが一過性のものではなく、血液検査をさせないくらい、ということはかなーりやばい感じの薬を盛られた、ということですよね。

やばいっす。
廃棄とか言われてるし。

ミシェルがガリア4で何らかに気がついたみたいなんで、クラン大尉とラブラブし終わったくらいに、ヒントは出してくれるような気がするけど、それでも心配。

それでも、両ヒロインとも、繊細に見えて、その生命力たるや、並みの常識は測れないほどだと思うんで、ぜひとも彼女たちの歌で、恋の力で、この陰謀なんかも及ばないくらいの大逆転を見せて欲しいところです。

やっぱりマクロスってのは、どんな状況でも、どんな事態になっても、最後の最後は、心を揺り動かす何かが突破口を開いていったりするので、この三角関係を含めて、バチバチにやりあって欲しいところです。

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