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交響詩篇エウレカセブン DVD11巻&12巻 そして13巻ジャケットについて

2006-07-11 00:22:04 | エウレカセブン
大分ご無沙汰になってしまったというか、書こう書こうと思って後回しになってしまっていた『交響詩篇エウレカセブン』のDVDレビュー。
今月末には最終巻が発売されるとあって、それまでにやっぱり仕上げておきたいな、と思ったので。

つか、最終巻の表紙は、か・な・り・素晴らしいと思いますよ。

放送終了からは3ヶ月くらい経ってしまいましたが、それでもまだまだ僕の頭の中では愛すべき作品として、また色々と妄想して遊ぶ余地のある作品として楽しんでおります。
やっぱり元が良いのでDVDで観直してみても、また面白い、というか、DVDだけに絵と音がより美しいわけで、また感動、みたいな。

ということでDVD11巻と12巻についてショートコメント、そして間もなく発売されるであろう最終13巻についてちょびっと&またまた妄想をちょびっと。


交響詩篇エウレカセブン DVD 第11巻


第39話「ジョイン・ザ・フューチャー」
激動の第4クールへ突入する前の最後の笑いのひと時。
遊び心満載のインターバルだけれども、フットサルの試合の一方的な得点差とホランドの「守らねぇ!!」は実は来る第4クールの状況(1万2千隻対2隻)と、最後のゲッコーステートのスタンスを暗示してたりして。
脚本の菅さんも仰ってましたがお遊び的要素一杯、でもこういうのも有りだよね。


第40話「コズミック・トリガー」
いよいよ突入する第4クール。
何が凄いって、OPが凄い。個人的には4クール通じて最高のOPだったし、僕がこれまで観てきた作品のOPの中でもベスト1というくらい好き。
京田監督の絵コンテが光るストーリー性に溢れたOPだったなと。
さて、本編はエウレカが「人間って凄いね だって、命を自分の体に宿せるんだもの」と語るところが大きなポイント。
第4クールが「家族の絆」という最終テーマに向かって走り始めた、そんなところです。


第41話「アクペリエンス・3」
これは私が今まで生きた来たことの証だから
。・゜・(ノД`)・゜・。
これまで何もなかった「白紙の本」だったエウレカが書き込んだのは大きなハートマーク。
これだけで十分。これだけで感動です。


第42話「スターダンサー」
全てを賭けて子供達の未来を切り開こうとする大人の姿勢に感動。
またそれに全力で応えようとする子供たちに感動。
そして苦難を乗り越えた先に到達したノルブとサクヤの物語、そしてそのエピローグにまた涙。・゜・(ノД`)・゜・。
つか、この30分は本当に素晴らしかった。
……ラストにレントンたちが辿りついた先に驚愕!!

……おおー、やっぱり第4クールって改めて観るとすっごいなぁ~。面白いなぁ。つか、感動しまくり。・゜・(ノД`)・゜・。
これから更に佳境へ入っていくし、第4クールの密度は半端じゃなかったなぁ。作画の方も1年ものの第4クールとは思えないほどラストに向かえば向かうほど気合が入ってく感じがして凄かったなぁ。

と言う感じで次はDVD12巻へ。

交響詩篇エウレカセブン DVD 第12巻



第43話 ザ・サンシャイン・アンダーグラウンド
舞踏会で踊るアネモネと、戦闘空間で踊る303が対照的なデューイとホランドの対比の構図、そして明かされる謎。
そんな表世界とは裏腹に、レントンとエウレカの関係性は最後の山場へ。
基本的にエウレカがレントンとは決定的に違う、ということを強調する仕組みがここから始まるんですが、その違いを乗り越えて…というのはラストのお楽しみ。


第44話 イッツ・オール・イン・ザ・マインド
アネモネとドミニクの関係性が変化していくのがこの回。
つか、この回辛かった。・゜・(ノД`)・゜・。
そんな中に「すがらないで」と言っていたアネモネが、ドミニクから貰ったアネモネの花をしおれそうになりながらも大事にしているところがポイント。
誰よりもSOSを発していたのはアネモネ自身だったのです。頑張れドミニク!!
また、真の地球の姿にアイデンティティー・クライシスを描くのもこの回の特徴。
第1話のストナーの「環境が異なったら記憶はどうなるのか?」という問いをストレートに表現していると言っても過言ではないです。

第45話 ドント・ユー・ウォント・ミー?
。・゜・(ノД`)・゜・。
。・゜・(ノД`)・゜・。
。・゜・(ノД`)・゜・。

だからモーリスにはママと同じ想いはしてほしくない
救いたいんです、ジ・エンドのライダーを
去るものは……いつかまたこの星の上で会おう

もう、この台詞だけで充分泣けるっす。
多くは語りません、号泣必至の素晴らしい回です。・゜・(ノД`)・゜・。


第46話 プラネット・ロック
超(蝶)・驚愕の第46話。
マジで度肝を抜かれました&そしてその展開がまた美しかったです。うん、美しかった。
もうどうなるんじゃー!!というところで、このDVDもツヅク!!
なんて罪なんだ(笑)。
それにしても、ラストはビックリでしたが、それでも5人が手をつないで丘の上に立つシーンは最高にお気に入りのシーンの一つです。
あれは本当に素晴らしかった。

あと、このエウレカセブンのSF部分についても結構妄想の余地を残してくれていたんで、勝手に色々と妄想しておりました。
当たったところもあれば、外れたところもあるけれど、こんな感じで楽しんでおりました。
「海」が出たときはマジでビックリしまたよ!!

デューイの言葉が気になって仕方がありません


「約束の地」とは


* * *

■琥珀の指輪について

さて、DVD2巻分を短くレビューしてきたんですが、ちょうどこの頃、OPの映像に映る「琥珀の中の指輪」について、結局触れずじまいかよ、というご意見をたくさんのブログで拝見しました。

ここで僕の個人的な意見なんで、参考になるかは分かりませんが、僕個人としては「琥珀の中の指輪」の伏線としては、今住んでいる「約束の地」が、実は「地球」であった、ということに関するヒントという存在で、そのヒントでこの伏線は消化されたものだと思っているんですよね。

要するに古代遺跡の発掘からその昔ここには実は人が住んでいたんだ!!みたいなのと同じ効果で、つか、実際作中でのインパクトはそれより凄くて、自分たちが住んでいた星には実は先住民がいて、指輪をする文化があったんだ、つか、それって自分達のご先祖様じゃん!!つまり、ここって「地球」かよ!!みたいな。

で、思わせぶりな指輪の「R to E」の文字ですが、これは制作サイドから視聴者へ向けたプレゼントみたいなもので、ここは色々と想像して遊んで欲しい、というところじゃないかと。

例えば、第33話「パシフィックステイト」ではレントンとエウレカに似ているカップルがサーフィンをしにいくシーンが描かれるわけですが、時代設定としては約1万年前。
その二人が結婚した証、それがあの指輪だと想像しても面白い。
#それは視聴者側に許された遊びの空間だから。


その二人が今度は1万年の時を越えて、再びめぐり合う。
そしてまた結ばれていく。


結局あの指輪の顛末を描かないことによって、僕ら視聴者は色々と解釈できて、楽しめるわけです。

そして、妄想好きの僕が、さらにこれに刺激されてしまう出来事、というか、DVD13巻のジャケットがここに。

交響詩篇エウレカセブン DVD13巻


リフボードではなく、サーフィンのボードを持って「海」を前に手をつないでたたずむレントンとエウレカに良く似た少年と少女。

僕は第40話「コズミック・トリガー」の感想で、こんなことを考えていて、


僕の個人的なラスト予想としては、1万年後に「海」に満たされたこの惑星で、エウレカとレントンの子孫とも思える二人がリフじゃなくて、サーフィンをやっている、そういうラストカットで締めて欲しいなぁ。
ゆえにこの時代の二人がどうなったか?というのは視聴者の想像に任せる、で、答えは1万年後、みたいなのでも嬉しいです。


まさにそんな光景がここに。・゜・(ノД`)・゜・。

このジャケットを見ただけで泣いてしまいましたよ。

よーく見ると、エウレカっぽい女の子には羽は生えてなくて、レントンっぽい男の子には羽が生えてます。
そして、「海」に満たされた惑星。

コーラリアンはきっとまた会える、いろんなことが合わさって、また会える、そういう日が来ることを願っている、と言って未来をレントンとエウレカに託しました。

きっとあの二人はレントンとエウレカの血を受け継いだ子たちで、トラパーがなくなって、「海」で満たされる日がくるのはきっと時間がかかる。
ひょっとしたらそれは1万年後なのかもしれない。

そんな日がこのジャケットに描かれた、そういう凝縮された一枚なんじゃないか。
……とさえ思えてしまいます。

また1万年かけて二人が巡り会った。
そう思っても楽しいじゃないですか。

そしてまた指輪を贈る。

そんな遊びが僕らの中にあっても許されるんじゃないか、そんな風に思ったりもします。

放送終了から3ヶ月が経ちましたが、まだまだ僕の心はこの『交響詩篇エウレカセブン』で満たされているようです。