ぼちぼちやりま!

悪い時が過ぎれば、よい時は必ず来る。
事を成す人は、必ず時の来るのを待つ。
焦らず慌てず、静かに時の来るのを待つ。

正倉院展

2016-11-01 21:57:00 | 美術・芸術・博物館
Nスペによると、物欲食欲性欲などの快楽型の満足感よりも、ボランティアのような生きがい型の満足感がヒトの長寿遺伝子を活性化させるんだとか。「老年的超越」という言葉があって、1世紀以上生きたセンテリアンの脳は、無意識にネガティブな事柄を忘れポジティブな面のみを選択するようになるんだとか。また日野原氏曰く、100歳を超えたあたりから、脳が今までに経験したことのない官能的な満足感に満たされてくるんだって。

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権力と骨肉、天災と人災、修羅と仏教の渦中に生きた聖武天皇は、そんな満足感とどれほど縁があったのだろう。渡来した何千点もの宝物の中に身を置き、あまたの如来仏に囲まれ、声明の響きに心を傾けるならば、超越した満足感が得られたのだろうか。

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秋の一日、奈良に行く。公営駐車場(1000円/日)は超満員。仕方がないのでおじいさんが切り盛りしてるところに入ったら、1300円取られた。

昨日整形外科に行って左足痛を診てもらった。レントゲンを撮ると小指付け根の骨の色がおかしい、おそらく昔骨折したものではないか、その古傷が何かの拍子で痛み出したのではないか、との御診察・・・サポータをしても痛みが強いけど、ちょっと離れた駐車場から一歩一歩ビッコを引きながら奈良国博に向かう。

正倉院展は15分の待ち時間。それでもすいてる方だとか。ジジババだけでなく、結構若者や外人さんも目に付く。10日間で10万人達成、人気の高さに驚く。

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権謀術数の世にもまれ、失意のもとに天皇位を娘に生前譲位した男。
晩年、多くの犠牲のもとで誕生した大仏を前にして、何を祈ったか。
無私無欲で無垢な満足感を得ることはできたのだろうか。

・・・公園では角を無くした牡鹿が背を丸め、秋陽の下、まどろんでいた。



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