Newsweek(日本版)の2009年9月9日のLettersにあった記事である。
だいぶ前の話だが、今まで、当たり前だという話しがそうでなっかたという記事があって、びっくりした。
以下、その記事である。
強欲と資本主義の関係を問い直す
国際版編集長ファリード・ザカリアの「新・資本主義宣言 モラルある強欲こそ」(6月24日号を読んで、資本主義だろうと共産主義だろうと君主制だろうと、舵取り役の人々が節度を保ち、やり過ぎを慎めばその国の経済は繁栄すると私は考えるようになった。この基本原理さえわきまえていれば、どんな経済モデルであっても失敗に陥ることはないだろう。
J.V.V.Murthy(¥ンド)
★
この記事のように資本主義について読者を啓蒙する意図で書かれているにもかかわらず、真の「資本主義宣言」であるアダム・スミスの『国富諭」にまるで触れていない文章に出合うと、私は驚きを禁じ得ない。
スミスは個人による利益の追求と、行き過ぎた強欲をはっきり区別していた。
強欲は資本主義にとって脅威であり、資本家たち白身から最も大きな危険は生まれると考えていた。
彼はこう説いている。
富と相関関係にあるのは個人ではなく社会であって、社会は一定の環境を維持するために資金(累進課税による税金)を必要としている。
そして教育や公共施設はその重要性から、自由市場に任せることはできないのだと。
だがアメリカやイギリスで目にする資本主義関連の記述の多くは、スミスの考えと懸け離れている。
強欲は善であり、税や規制は資本主義を損なうもので、自由市場がすべてを解決すると説いている。
Steven Telleen(カリフォルニア州)
★
アメリカ建国の父のI人、ベンジャミン・フランクリンはこう言った。「安全のために喜んで自由を犠牲にする者は、安全にも自由にも値しない」。現在のアメリカはまさに、この言葉の指し示す方
向へと向かっている。
政府への依存心が強い人々は、周期的に集団自殺するといわれる動物レミングのように、他の人間を道連れに崖へ向かって突き進んでいる。私たちに必要なのは、政府による不要な介入を減らす一方で、民間による事業と資本主義が富や雇用を生み出すプロセスを促進することだ。
Lyle Halstead(インディアナ州)
★
ザカリアの記事は、いかなる経済システムも完全ではないことを思い出させてくれた。ドライブに事故の危険が付き物なのと同じだ。
Katherine Mancuso(fバダ州)
欧州で左派が後退した真の理由
「左派の夜明けはなぜ来ない」(6月24日号)の筆者であるデニス・マクシェーン英下院議員は、ヨーロッパの左派は再生すると言いたかったようだが、説得力に欠けていた。伝統的な左派はすっかり中道寄りになり、もはや右派との区別はほとんどつかない。おまけにエリート層向けの「金持ち社会主義」をでっち上げ、信頼性も失ってしまった。マクシェーンの属する労働党がいい例だ。
先頃の欧州議会選挙で左派が振るわなかったのは、ヨーーロッパにおける社会民主主義政権の復活が難しいことを示している。
Karl H. Pagac(フランス)
「神の見えざる手」について、アダム・スミスの本来の考えとは違う喧伝があったことが知らされて大変ためになった。
だいぶ前の話だが、今まで、当たり前だという話しがそうでなっかたという記事があって、びっくりした。
以下、その記事である。
強欲と資本主義の関係を問い直す
国際版編集長ファリード・ザカリアの「新・資本主義宣言 モラルある強欲こそ」(6月24日号を読んで、資本主義だろうと共産主義だろうと君主制だろうと、舵取り役の人々が節度を保ち、やり過ぎを慎めばその国の経済は繁栄すると私は考えるようになった。この基本原理さえわきまえていれば、どんな経済モデルであっても失敗に陥ることはないだろう。
J.V.V.Murthy(¥ンド)
★
この記事のように資本主義について読者を啓蒙する意図で書かれているにもかかわらず、真の「資本主義宣言」であるアダム・スミスの『国富諭」にまるで触れていない文章に出合うと、私は驚きを禁じ得ない。
スミスは個人による利益の追求と、行き過ぎた強欲をはっきり区別していた。
強欲は資本主義にとって脅威であり、資本家たち白身から最も大きな危険は生まれると考えていた。
彼はこう説いている。
富と相関関係にあるのは個人ではなく社会であって、社会は一定の環境を維持するために資金(累進課税による税金)を必要としている。
そして教育や公共施設はその重要性から、自由市場に任せることはできないのだと。
だがアメリカやイギリスで目にする資本主義関連の記述の多くは、スミスの考えと懸け離れている。
強欲は善であり、税や規制は資本主義を損なうもので、自由市場がすべてを解決すると説いている。
Steven Telleen(カリフォルニア州)
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アメリカ建国の父のI人、ベンジャミン・フランクリンはこう言った。「安全のために喜んで自由を犠牲にする者は、安全にも自由にも値しない」。現在のアメリカはまさに、この言葉の指し示す方
向へと向かっている。
政府への依存心が強い人々は、周期的に集団自殺するといわれる動物レミングのように、他の人間を道連れに崖へ向かって突き進んでいる。私たちに必要なのは、政府による不要な介入を減らす一方で、民間による事業と資本主義が富や雇用を生み出すプロセスを促進することだ。
Lyle Halstead(インディアナ州)
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ザカリアの記事は、いかなる経済システムも完全ではないことを思い出させてくれた。ドライブに事故の危険が付き物なのと同じだ。
Katherine Mancuso(fバダ州)
欧州で左派が後退した真の理由
「左派の夜明けはなぜ来ない」(6月24日号)の筆者であるデニス・マクシェーン英下院議員は、ヨーロッパの左派は再生すると言いたかったようだが、説得力に欠けていた。伝統的な左派はすっかり中道寄りになり、もはや右派との区別はほとんどつかない。おまけにエリート層向けの「金持ち社会主義」をでっち上げ、信頼性も失ってしまった。マクシェーンの属する労働党がいい例だ。
先頃の欧州議会選挙で左派が振るわなかったのは、ヨーーロッパにおける社会民主主義政権の復活が難しいことを示している。
Karl H. Pagac(フランス)
「神の見えざる手」について、アダム・スミスの本来の考えとは違う喧伝があったことが知らされて大変ためになった。