快晴の5月14日
豊田市の足助(香嵐渓)手前にある「南山」に連れて行ってもらった・・・・と云うより付いて行った。
入会した山岳会の中で“神様”と呼ばれるFTさんと、ベテランのHTさんSさんの大先輩が3人。
そこに将来は指導者に・・・の期待が掛けられ、“会の星”と呼ばれるFさんが入り、自分を加えて総勢5人。
そんな「スター育成群団」の中に高齢の超初心者が紛れ込んだのだから、迷惑この上ないハズ。
向かう車の後席では、「場違いなところに来てしまった」の思いで一杯になり、出るは溜息ばかり ![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_z.gif)
「もう
うっとしいネぇ」 と Fさんから雷が落ちた ![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hiyoko_thunder.gif)
現地に着くと「男岩」「女岩」と呼ばれる40メートル岩壁がそびえ立つ。
「男岩」に比べ「女岩」は、ほぼ垂直に見えるまさに岩の壁である。
(なんでも、“女”は“男”に比べて御し難い所からその名が付いたそうだ)
先ずは初心者向け「男岩」からスタート
花崗岩の岩肌はザラザラと細かく粗いが、手掛かり足掛かりになる突起や凹みが少ないツルツル岩。
ただ救いは、斜度が48度あるので絶壁の拒絶感がない分、何とかなりそう・・・と思える事だった。
初心者向けの「男岩」
これを見たFさん 「子供の遊び場みたい」 と言ったから 大先輩もビックリ ![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_sup.gif)
・・・ところが ところがで、その言葉通り、サッサッサと何の苦もなく一気に登ってしまった。
見ていた先輩指導者3人が大絶賛「スゴイ娘(こ)だね」「こりゃあ宝だネ」「天才だね」
それに引き換え自分はロープの結び方も忘れてしまいオタオタ・・・ で厳重注意を受ける![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_ase1.gif)
いざ登り始めても基本の三点支持も何もあったものでは無い
只がむしゃらに這い上がるのみ。
「足の上げ過ぎだ
スタンスを小さくして三点支持で体重移動しろ
」下からの声も「分っているがデキねぇ」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/10/27/d6415f8aeceb3686bb94c8cb2f7a3c4a.jpg)
後から登って来たFさんは、ヌンチャク(安全確保道具)を回収しながら登ると云う高度な技術で隣をスイスイと行く。![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/28/d8/1b396faa9a06fb6d94aa42d3aa4b239e.jpg)
「岩の感触が掴めたので隣の女岩に移動するゾ」 の声に付いて行く。
まさに岩の壁って感じの「女岩」だが何故か登れそうな気がした。
「緊張」で空気が固く、写真を撮れるような雰囲気ではない (だから写真はありません)
それでも、ぶざまで喘ぎ喘ぎだが何とか2箇所を登ることが出来た。
Fさんはと云うと、右側が切り落としで左は岩壁になった亀裂の岩角を超える難所を
ヌンチャクと称する固定具を回収しながらスンナリと登って行くのが見える。
「君も登って見るか
」と言われ、訳も分からず「ハイ」
(Fさんがスイスイ行くので「案外イケルかも・・・」とその気になった)
いざ登って、この難所に着くと全く動けない。 掴む所も足の置き場もない。
それでもと、手足を吸盤のつもりで身体を移動する
墜落した
ロープで宙吊り
もう一度挑戦・・・またも墜落
三度目の挑戦(女のFさんが登れるのに出来ネぇ筈がない
)
内心そう言いながらどうにかクリアーした。
降りてきたら全員が「よく頑張った」と声を掛けてくれ、正直うれしかった![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hakushu.gif)
Fさんが「頑張ったね 感動したヨ」と言ってくれた時は「今日は来てよかった」 とウルウル
会の先輩、Fさんありがとう。
重かった心が、五月の空に負けないくらい晴れて帰りの車に乗り込んだ。