奈良県の建築家が日々思う設計事務所の家づくり日記、住まいの設計や住宅設計、注文住宅、注文建築、暮らしの事、収納の事

住宅の設計・リフォーム、暮らしのデザイン提案を家具や生活習慣まで丁寧に考えています。

素材と建材・・・自然素材だから出来る事と自然素材だから気を付けなければいけない部分を考慮しながら暮らしのパーツデザインの選択肢を

2019年08月22日 | 素材・建材・打ち合わせ・検討

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※杉の無垢フローリングを採用した住まいの2階ホール全景

 

暮らしを彩る素材の選択にも

色々な感覚で大切なシーンに・・・・・。

 

TVや雑誌などで、

自然素材の良さが宣伝されるにつれて、

例えば無垢材を使用したフローリングを採用する

住宅会社が増えてきました。

 

ところが、この無垢のフローリングに、

ウレタン塗料を塗っている会社も多く見られます。

ウレタン塗料自体は、

国が定めた基準の

F☆☆☆☆をクリアしたものが

ほとんどなので、

大抵の人には影響が少ないと

考えられています。

 

厚い塗膜が無垢材を

コーティングしますから、

傷つきにくくなるという理由で

採用しているようです。

 

ちなみに、このF☆☆☆☆というのは、

建材がホルムアルデヒドと言う

化学物質を出してしまう量が、

一番少ないグレードのものに

つけられる等級の事です・・・・・。

 

このグレードの建材は、

建築に使う量を制限されません。

だから、多くの人には

安全ということになっています。

 

しかし、ものは言いようで、

実際F☆☆☆☆以下のものは、

使用が制限されているわけですから、

そういう風に言われると、

危険性を含むと感じる人も多いでしょうね。

 

適切ではないことはあえて承知で例えると、

F☆☆☆☆の建材をたくさん使う事は、

「直ちに健康に影響があるものではない」

といった感じでしょうか・・・・・。

 

大抵の人には影響がなくとも、

人体に有害なトルエン・キシレンといった

溶剤を含んでいるため、

シックハウス症候群などの敏感な人には、

あっという間に反応が出てしまいます。

 

また、シックハウス症候群の原因になると

考えられている有毒化学物質は、

60種類以上にもわたりますが、

このF☆☆☆☆の基準は、

そのなかのたった2種類にしか

適応されません。

 

ですから、極端な話ですが、

ホルムアルデヒドは基準値以下なのに、

残りの58種類の有害化学物質が出ている、

そんな建材でも、

基準さえ通ればF☆☆☆☆のグレードが

認定されてしまうのです。

 

結局、自然素材は

自分自身の目や肌で触れてみて、

その空間に身を置いてみるのが

一番確かな方法です。

勿論機械的な換気だけに頼るのではなくて

自然な風や空気の流れを重みに・・・・・。

 

自分の目や肌で確かめれば、

自分にとってそれが

必要なものなのかどうかが、

分かりますよね・・・・・。

 

体の微妙な変化も

読み取りつつ。

 

そういう意味で、

私たちは、自然素材に興味を持ったら、

いろんな自然素材を

実際に触れに行くことをお勧めしています。

 

そうして初めて、

ニセモノの自然素材と

本物の自然素材の区別がつくと言うものです。

 

話は飛びましたが、

無垢材、ひどい時には

無垢の柄を印刷した合板に塗料を塗って、

それを自然素材と言って

売り出しているケースがあります。

 

これは、とても誤解を招く表現だと思います。

 

自然素材の良さを求めて、

無垢のフローリングを相談したのに、

コーティングされたフローリングを

勧められる事も多いようです。

 

塗料を塗ることで

無垢材を傷つけにくくするのは

いいのですが、

そうすることで、

無垢材の特徴である

保温効果や調湿効果が

無くなってしまいます・・・・・。

 

そうすると、合板フローリングと同じ、

真冬にホットカーペットや

床暖房などの暖房器具に頼らないと、

床が冷たくて

直に座っていられないという

状態にもなりやすくなります。

 

これでは、

せっかく無垢フローリングにした

意味がありませんよね・・・・・。

 

例えば、無垢の板と、

塗料を塗った板とを冷蔵庫に入れて、

冷え方を比べてみれば、

違いがよく分かります。

 

塗料を塗った板は

いつまでも冷たく残ります。

冬場に素足でいられない家は、

このような塗料を

塗ったものを床材に

用いてしまうからです・・・・・。

 

例えばパイン材のような外国材は、

丸太で輸入される場合、

日射と雨風にさらしっぱなしの長い船旅の間、

生木を腐食やカビから守るために

薬剤の使用が不可欠です。

更に丸太に関しては

防虫処理が義務付けされているため、

比較的価格が安いこともあって

日本でも多く使われていますが、

健康に良い素材と言う観点から見ると、

せっかく無垢材を使いながら、

その材料として

薬漬けになっている材木を選んでいることに、

疑問を感じます。

 

もちろん、全ての外国材が

薬漬けだからダメだということはありません。

全て国産の材木100%で作るのはいいことですが、

コストの問題もありますし、

材木自体の好みの問題もあります。

 

大切なのは、外国材を加工した無垢のドアなど、

キチンとしたメーカーと素材を選ぶことです。

 

家は呼吸するもの。

 

杉や檜など自然のままの無垢材を用いた建築は、

反りが出たりすることがありますから、

そういうものを気にする方には

お勧めすることはできませんが、

健康に良い住まいを

計画するという選択肢の場合は

そういう面を考え、

祖の効能を考慮しますよ・・・・・・。

 

いつも「家」だけではなくて

「生活」と「住む人」を中心に

暮らしのデザインを。

 

そういった構図をイメージしながら

暮らしの風景を彩るデザインとなる様に。

 

建築と暮らしの周辺を意識する事の

大切さをイメージの中に検討中ですよ。

 

Produce Your Dream>>>>>

建て主目線+αの提案・・・・・。

明日の暮らしを設計する

建築と住まいとその暮らしを豊かに

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