奈良県の建築家が日々思う設計事務所の家づくり日記、住まいの設計や住宅設計、注文住宅、注文建築、暮らしの事、収納の事

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焼杉(外壁)のコストパフォーマンス。外壁は大事そして悩まれると思います。家の雰囲気と佇まいを左右する外壁の材料選択について、黒い外観と和のモダンな雰囲気も醸し出す選択肢。

2024年03月03日 | 自然素材・山・森を守り育てる 

焼杉(外壁)のコストパフォーマンス。

外壁は大事、

そして悩まれると思います。

※焼杉板の外壁使用を計画した和モダンの古風な外観での住まい提案CG

 

外壁は家の外観の

大部分を占めるものです。

家の印象を大きく左右します。

 

「家は見た目じゃない、性能だ」

その気持ちは分かりますが、

ちょっと考えてみてください。

 

毎日、家路につく。

帰ってきたあなたを

最初に出迎えるのは家の外観という佇まいです。

 

「いい家だなぁ」と思える外観で、

その窓には温かい光が灯っている。

そんなシーンは素敵だと思いませんか?。

外壁は大事。

けれど、

実はそんなに選択肢がありません。

家のカタチで考えるケースもありますが

外壁の仕上げ

そのものを考えるように。

ガルバ・サイディング、

タイル・吹付け・塗壁・・・・・。

※三角焼きを施した焼杉板サンプルを取り寄せて並べて確認

 

焼杉板という選択肢があります。

焼杉板とは?。

近年、にわかに注目を集めている

外壁材「焼杉(やきすぎ)」。

 

その名の通り、

杉板の表面を焼き、

炭化させたものです。

※三角焼きを施した焼杉板の一部断面

 

この“炭化させる”というのがポイントで、

炭化層があることで、

通常の杉板にはない耐久性が

プラスされます。

 

通常の杉板を外壁に使用すれば、

木目の柔らかい部分(夏目)が

風雨にさらされることで

痩せてしまったり、

日に当たりにくい部分から

腐ってしまうことがあります。

 

焼杉の場合、

表面の炭化層は腐ることはありません。

 

腐食のリスクはぐっと下がります。

例えばバーベキュー用の

炭があまってしまって、

ずっと物置に放置してしまっていても、

腐ってしまったりしませんよね?。

 

それと同じで、

焼杉は腐食に強い外壁材なのです。

ですが屋根があるほうがより良いです。

 

伝統工法としての

杉木材なのに腐食に強い焼杉は、

最近生まれたものでしょうか?。

 

いいえ、違います。

 

もともと、

西日本で古くから伝わる手法なのです。

貴重な先人の知恵ですね。

 

西日本の一部の地域では、

伝統的に外壁に使用されていましたが、

それは、

今のように情報伝達が

容易でない時代の話しで

全国的には広がらなかったようです。

 

焼杉のつくり方では、

伝統統的な作法として「三角焼き」があります。

杉板3枚を三角柱になるように

合わせて紐で固定。

できた三角柱の一端に、

かんなくずや新聞紙をツメて着火。

火が完全に着いたのを

確認したら垂直に立てます。

 

すると煙突効果で

三角柱の内部がゴウゴウ燃えだします。

※YouTubeなどで検索すると作業風景も出てきます。

 

火柱も高く上がりますし

音もすごくなかなかの迫力です。

5分ほど焼いたら三角柱を開いて、

水をかけて鎮火&冷却。

これで完成です。

 

「三角焼き」の良いところは、

杉板自体が火種となって、

強い火力で燃えることで

生まれる厚い炭化層の存在です。

 

しっかりとした

厚みのある炭化層があることで、

耐久性が上がります。

 

もっと手軽に焼杉を

作る方法として「バーナー焼き」

というのがあります。

 

文字通り、

バーナーで杉板の表面を焼く方法です。

 

この方法だとバーナーの火で

「あぶる」という感覚に近いため、

厚みのある炭化層が形成されません。

 

焼き目の美しさが

欲しいときには「バーナー焼き」でも

構いませんが、

外壁に使用する場合には「三角焼き」で

作った焼杉がおすすめです。

 

焼杉を外壁にするメリット。

耐久性は前述したとおりです。

焼杉を使うメリットは、

優れた耐久性にもあります。

 

焼杉は30年から50年もつ、

とも言われます。

 

炭化層にしっかり厚みがあり、

考えたうえでの採用と

丁寧な施工がされた場合、

という条件付きになりますが、

これは大きなメリットと言えます。

 

「バーナー焼き」のほうは

すぐに炭化層がツルツルになります。

やはり耐久性では「三角焼き」が優れているようです。

 

比較的メンテナンス費も抑えられる杉板は

木材の中でも手に入りやすく、

使い方を工夫すればモダンにもなります。

 

高い意匠性。

「黒の外観」に憧れる人も

多いかと思います。

 

黒の外壁で仕上げることで、

家全体がシャープな印象になります。

 

ですが、

そのシャープさは、

人によっては近寄りがたい

印象を受けることも。

 

その点、

焼杉は黒に「深み」があります。

木材の持つ優しい風合いや、

炭独特の鈍い光沢、

表面の凹凸によって、

複雑な表情を持った黒になります。

 

自然素材の温かみも加わり、

同じ「黒」でも、

人を引きつける魅力を持った

黒になっているのです。

 

とはいえ、

カラーバリエーションはありませんの

「真っ白の外観がいい」という方には、

最初から選択肢に入りません。

 

黒でまとめた外観に

興味がある方は、

焼杉板を検討材料に加えても

損はないと思います。

 

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手作りのベンチ・・・・桧で気持ち良く・・・・・座らせていただきました。

2013年04月17日 | 自然素材・山・森を守り育てる 

打ち合わせ・・・いろいろあるのですが、

ほぼ・・・・毎日のように移動しています・・・奈良・田原本の現場へ。

 

 

建築より先行して「土地造成」の工事が進んでいるので、

状況の確認や連絡など・・・・分かる人なら分かる「ほう・れん・そう」の部分ですが・・・・・。

 

 

さて、そんな打ち合わせの帰りに「以前かご連絡」をいただいていた事業者さんのところへ。

事業所へ訪問させていただいて、いろいろな相談を受けさせていただきながら、

「企業」や「事業」だけではなく・・・・倫理の話などもしながら・・・・・etc。

 

 

その方も30代の経営者ですが・・・・デジタル世代。

 

でも結局は・・・・・最後は、「アナログ」なんですよね。

という話しも・・・・・・。

 

 

分かるような気がします。

最後は「その人」ですから。

 

 

そんな話しも聴かせていただいたり、逆に話したりしながら約2時間半のいろいろな話し・・・・・。

 

 

帰り際に、少し座らせていただきました。

桧の手作りベンチ。

 

すごく気持ちがいいんです。

なんだか・・・・・「伝わるもの」があって・・・・手作りだからこその・・・・。

計算だけではない「ほっ」とする要素。

 

 

建築にも・・・・・共通する部分はありますよね。

この手作りベンチから「生まれる価値」と同じように。

建築の空間の魅力は小さな気配りという部分にあるように・・・・・。

 

 

そう思いながら、事業・・・・経営者のMさんとのいろいろな話し。

昨日の夜は素敵な時間と心に癒しの時間を逆に僕がいただいたようです。

心身ともに・・・・・。

 

 

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おはようございます・・・・昨日は住まい手さんからのサプライズ・・・・・。

2013年01月27日 | 自然素材・山・森を守り育てる 

おはようございます・・・・日曜の朝・・・・少し晴れ間もありますが、

 

やっぱり風は冷たいですね。

 

 

昨日は一日「吉野のアトリエ」での「考える仕事」と週末ならではのイロイロな対応と、

「近くまできました・・・・。」と住まい手さんが吉野のアトリエに不意に遊びに来てくださっていました・・・・・。

 

 

住まい手さん曰く、

つまみ食いのお土産ではないけど、こんな良いものがあるんですね・・・・・と、

吉野町のゆるキャラ、

桜の妖精・・・・・・「桜ピンクル」の天然木(桜)ものさしをお土産にいただきました。

 

 

吉野の木達も「カタチを変えて」木の良さを伝えていますよ。

 

 

 

 

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土曜日の朝からは…奈良県吉野の川上村での研修会。

2012年11月17日 | 自然素材・山・森を守り育てる 

週末の土曜日…朝からは奈良県吉野の川上村の川上総合センターやまぶきホールでの研修会。

イロイロ学びと気付きの朝…。

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朝からは奈良県吉野…川上村へ…会議に参加。

2012年06月09日 | 自然素材・山・森を守り育てる 

朝からは奈良県吉野・・・川上村へ。

 

会議に参加。

 

大人と子供たち・・・・未来と暮らしと環境はつながっていますからね。

 

まずは大人から・・・・。

 

 

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今夜は…ですからね。

2011年09月12日 | 自然素材・山・森を守り育てる 
十五夜ですからね…。


夜空を眺めて思うこと…いろいろ。
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昨年、新聞記者のKさんからいただいた本を読み終えて、個人的に思う事・・・・・・。

2011年05月19日 | 自然素材・山・森を守り育てる 

こんにちは、住まい手目線とプロの視点で、

住まいづくりと暮らしを考える やまぐち建築設計室 建築家の山口です・・・・・。

 

 

 

 

今日も建築と家の新築・リフォーム・住まいづくりブログを

読んでくださってありがとうございます。

 

 

 

   

  

奈良住まいと暮らしの年鑑2011 設計・空間プランニング

「この人に設計を頼みたい」

奈良県の人気建築家・設計士5人をご紹介します・・・・・も好評で、

資料のご請求をいただきました皆さまありがとうございます。

 

 

 

また、奈良リフォームBookからもハガキでの資料請求をいただいたり・・・・・。 

ご相談中の皆さまもそうですが、

新規で資料のご請求をしてくださった皆様も、「話すこと」が大切です・・・・・。

 

 

 

 

時間をかける事が面倒でも、本当は一番大切だということが、

打ち合わせの中盤・後半になれば分かっていただけると思いますので、

宜しくお願いします・・・・・。

 

 

 

 私たちの建築家ユニット「奈良7人の建築家」も参加する

奈良県最大級のイベント・・・・・。

奈良県の住まいのすべてがわかる!家づくりのためのフェスタ

第1回奈良マイホームフェスタ2011が来週には開催されたりと・・・・・。

奈良7人の建築家という建築家ユニットも発展的になってきました。

 

 

 

 

  

さて、5月19日、週の後半スタートの木曜日。

奈良吉野は朝のブログにもあったように、清々しい青空が広がるいい天気。

新緑と青空がいい感じです。

 

 

 

 

  

午後からも、気もちのいい空が見えて、自然のBGMが聞こえてきます・・・・・。





 

 

建築や住まいづくりとは直接関係のない話しですが、

お昼休みの時間に少し読書をしています・・・・・・。

毎日ではないのですが、時間のあるときだけ。




 




結構時間がかかりましたが、 

昨年に「建築家の仕事・奈良7人の建築家」を取材してくださった

 M新聞の新聞記者、K栖さんからいただいた「アユと日本の川」という本、

 読み終わりました・・・・・。






日本人の生活と川。





少しオーバーかもしれませんが、そこには地域の暮らしの原点が 

かかれていたように思います・・・・・。






日々の暮らしの考え方がいかに重要であるかを感じますね。





つまりは自然や川との向き合い・・・・・。

暮らしの原点を考えるというか、基本は「アユ」と「川」なのですが、

山林と保水や山と源流など・・・・・考えるべきところ。

忘れがちですが、忘れてはいけない事・・・・・でしょうか。

個人的には、そう感じました。

 

 

 

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地元の山林

2010年11月21日 | 自然素材・山・森を守り育てる 

地元吉野の山林へ…。

 

木々もそうですが、この空気感に癒されます…これからのこともしっかり考える為にも…。

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木でつくる家・・・・奈良県の森林、吉野桧・吉野杉を使った住まい・・地産地消のススメ。

2010年11月18日 | 自然素材・山・森を守り育てる 

こんばんは、やまぐち建築設計室 建築家の山口です。

 

 

今日はとても冷えます・・・・・・。

現場監督も朝、家を出るときに奥様から「今日は冷えるでぇ~・あったかぁ~い格好していきや~」

と家を送りだされたそうです・・・・。

 

なんか・・・いい感じですね。

 

 

さて、家の話しですが、

家は、建てるその地方の気候風土に合った素材でつくることが理想とされてきました。

今もそうですが・・・・・。

 

 

昔から森林資源に恵まれた地方から言えば、当然のことながら木材ということになりますね。

 

 


高温多湿な気候である日本では、

腐朽菌が発生しやすい環境なので、シロアリなどの病害虫も数多くみられます。

 

 

このような環境で、森林で長い期間・・・・・何十年、何百年と生き続けている木には、

日本の気候風土に対する耐性(防腐・防虫性能など)が備わっているため、

結果、耐久性に優れた木材となり、世代を超えて住み継がれる丈夫で長持ちする住まいが出来るのです。

もちろん大事に使い、手入れもすることが前提です。 

 

 

国産材を利用することは、

水源かん養機能(雨水をすみやかに地中に浸透させ河川にゆっくりと流すことで、洪水や渇水を緩和する機能)や

二酸化炭素吸収機能など多くの公益的機能を持つ森林の適切な維持・管理にもつながります。

 

 

吉野桧で有名な桜井のY製材のA・Y君もよく話しを聞かせてくれました。

・・・最近ご無沙汰ですが・・・・元気ですか?。

 

 

国産材を使うことは森や地方の環境を守ることにもつながります・・・・。

地産地消・・・・・建築で出来る「エコ」な動き。

 

 

 

 

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想いをカタチにすることが建築家に与えられた役割だと考えています。

住まいをつくるということは、そこでの暮らしをつくるということにつながります。

だからこそ、設計する上で常に心がけていることは「建て主目線」です。

住まいはいつも「その思想」で設計しています。


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自然志向・・・パッシブで受け身な暮らし

2010年08月01日 | 自然素材・山・森を守り育てる 

無垢住宅、自然住宅、健康住宅、エコ住宅、省エネ住宅・・・etc。

 

 

こんな言葉を目にしたり、聞いたりする機会が多くなりました。

ほんとうの自然住宅とはどんな住宅なんでしょうね・・・・・。

 

 

 

現行の法律やいろいろな制約の中ではなかなか難しいですが、

それに近づけていくことは可能です。

 

 

 

「自然」、「健康」、「環境」、「エコ」こんなキーワードも踊ります。

住宅大量生産時代以前とその後ではかなり違ってきましたね。

 

 

 

無垢の良さ自然の良さと、暮らしの知恵を取り入れた住まいが

それに近いのかも知れませんね・・・・。

 

少し遠慮気味なイメージですかね。

余裕を持たせることで上手くいくことも・・・・・・。 

 

 

 

 

 

奈良で住まいの設計と暮らしのデザインを手掛ける建築設計事務所の住宅設計士

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