森林ジャーナリストの裏ブログ

表ブログに書けない、書く必要もないドーデモ話をつらつらと。

クローズアップ現代が林業を…

2007-04-20 00:23:16 | ドーデモ体験談

昨夜(4月19日)のNHK「クローズアップ現代」では、日本の林業事情が取り上げられていた。森林復活?と題して、活況を呈しはじめた国産材の現場と、その問題点を紹介していた。

しょっぱなから「安い外材」を連発し、皆伐を悪とする論調だったのでうんざりしたが、全体としてはよくまとめていたのではないだろうか。途中で木材の値段が国産材と外材で逆転したことも説明していたし、コメンテーターの遠藤日雄・鹿児島大学教授が、注釈を入れて間違いを正していた。「スギは世界一安い木材」という発言には、ちょっと驚いたが。
また、乾燥していない国産材が、建築材としては欠陥材扱いされる様子も描いている。あれを見ていたら、私も国産材で家を建てたくなくなる。

それにしても、熊本の100haを越える大面積皆伐・再造林放棄の現場は、聞きしにまさる。単に広大な皆伐というだけでなく、フォワーダによるひどい作業道が山肌を破壊している。やっぱり、アレじゃいかんだろう。視聴者の中には、林道は自然破壊、林業が盛んになったら森林が荒れると思った人も少なくないのではなかろうか。

国は、間伐推進に血道を上げて、それで美しい森林づくりを唱えているが、禿山よりは無間伐林の方がマシ。再造林放棄問題にも力を入れてほしい。だいたい熊本は、松岡農水大臣の地元だぞ。

ところで、このプログでクローズアップ現代を紹介するのは、3度目である。案外、相性がいいのかも。