被告人 DVD-BOX1 | |
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なんとーっ
単に、殺されたジスへの想いと、ジョンウの記憶喪失への疑念で苦しんでいるわけじゃなかったんですよ、カン検事は
行きがかり上とも言えますが、事件の夜、ジョンウの家を犯行時間帯に訪ねたことを、今更話す事が出来なくなってしまったのです。
事件は発覚当初からジョンウの犯罪だということは動かない事実と見られていましたからね。
と言うより、本来の目的は、ジョンウを葬ることだったのでしょうから。きっと、ジスの殺害は単なる手段でしかなかったんじゃないでしょうか。
犯行時間帯に自分がハヨンのために誕生日のプレゼントを持って訪ね、ジスと会った・・・なんて、言えなくなってしまったカン検事。
その直後に犯行が行われたと想像がつきましたから。
それに、上司の次席検事なんぞは、一刻も早くジョンウを犯人として事件を収束させろとでもいうように、カン検事の口を封じました。本来ならば、ジョンウが行く筈だった国際連合の法務協力官にカン検事を派遣するという話を持ち出しました。出世コースです。
これで、全ての事に目をつむってジョンウを犯人にしろという命令ですな。
カン検事は、その指示に従いました。
自分が持って行ったプレゼントのぬいぐるみが証拠物件として挙げられていたのを処分し、マンションの監視カメラもおそらく操作したのでしょう。
マンションの住人しか写っていなかったと言いますから。
そうやって、カン検事は、ジョンウ犯人説を仕立てあげ、自分を蚊帳の外に置く事に成功したわけですね。
だから、今更、ジョンウに‘呼び鈴’を聞いたと言われ、訪ねて来た誰かがいるに違いないから調べてほしいと言われても・・・ねぇ。
家の呼び鈴は壊れていた、そして、監視カメラには不審者は写っていなかった、お前の勘違いだ・・・とカン検事はジョンウに言いましたよ。
そんな筈は無い・・・とジョンウは思いましたが、カン検事が嘘をつく筈もないと思ってますからねぇ、この時はまだ。
手掛かりが消えてしまったような気がしたでしょう。また行き詰まってしまいました。
ジョンウは、次の手掛かりを掴もうと、シン・チョルシクから別の単語を聞きだそうとしました。
ところが、今度は、煙草を手に入れろと言いだしましたよ。刑務所の中なのに・・・ねぇ。
見つかったら、また懲罰房行きですよ。
同房のパンジャンから、そういう裏の取引をしている男を教えてもらったジョンウ。
なんと、せんだって、懲罰房に入るために、わざと喧嘩を吹っ掛けた相手‘タヌキ’でした。相手が悪い・・・。
ジョンウが煙草を・・・と言うと、通常の相場の2倍の金額を提示してきましたよ。そんなお金など、持ってる筈ありません、ジョンウは。
囚人たちに、それぞれの通帳が手渡されました。
何か仕事をしたら、それに入金されるって仕組みなのかしらね。
ジョンウは、ジスの母が定期的に送金してくれている事を知りました。胸が痛くなりました。
テスはジョンウを姉と姪の敵として憎んでいますが、ジス母は、どうしても信じられないのでしょう。ジョンウが犯人だと決まったも同然ですが、それでも、罪を許そうと思っているのです。
そのお金が丁度タヌキが提示した金額だったようです。
だけど、使う気にはなりません。
ジョンウは、対価を身体で払う事にしました。1発1万Wで、殴らせたのです。
そして、煙草を手に入れたのです。
チョルシクに煙草を渡したジョンウ。
引き換えにチョルシクが教えてくれたのは、『16K』という単語。
この直後に、またまた刑務所長と保安課長が動きました。チョルシクを捕まえ、身体検査。煙草の箱を見つけました。
でも、中には紙くずだけ。
ジョンウは目をつけられているのを知っているので、へまはしません。
ジョンウのお陰で重い罰は避けられたチョルシク。中身のたばこを要求しました。
もう一つ教えてくれたら、中身をやる・・・とジョンウ。
ソ弁護士は、コ捜査官がジョンウの面会に最近まで何度か行っている事を知りました。
ジョンウの弁護を引き受けることになったとソ弁護士が言うと、ちょっと意外な表情を浮かべました。でも、自分には関係無いことだとスルーしようとしたのです。
ソ弁護士は名刺を差し出しました。
気が変わったら、連絡を・・・と言って。
ところで、ヨニはやはりミノの恋人だったんですね。
ヨニの家がらが欲しかったチャ会長が、無理やりソノと結婚させたようです。ミノの意向など全くお構いなしでした。
ヨニも、家同士の決定に逆らえなかったのでしょう。
おそらく、ミノを愛していたのでしょうが、チャ会長に抗議して反対にぼこぼこに殴られて従わされているミノを見たら、嫌とは言えなかったのでしょうね。
ミノは、チャ会長から兄のソノとは差別され続けて来ていました。
大切な後継ぎと不出来な弟・・・という感じです。
その恨みや鬱憤で、ミノの心は傷ついていました。
ヨニへの想いは、ミノにとって唯一真実だったのでしょう。それは今でも変わっていないみたいです。
支援しているフェンシングの選手の為のパーティが開かれました。
そこで、チャ会長は、ミノにその選手と対戦しろと命じていました。ミノは先端恐怖症が治っていないと分かっていますが、拒否することは出来ませんでした。
必死に堪えて試合をしました。
でも、相手の剣がミノのマスクを突いちゃった
発作を必死に堪えたミノなんですが、やはり倒れてしまいました。それを見たチャ会長は、失望の色を隠さず、その場を後にしたのです。
それ以来、ミノに会おうとしません。
勿論、チャ会長は、ミノがソノに成り変わっていることを知っていました。ソノになるのだったら、完璧にソノを演じきってほしかったのでしょう。
ミノは父に拒否されたと感じ、苛立ちました。
で、その苛立ちを選手に向けたのです。なんと、選手の手を足で踏み、選手生命を絶ったのです。手加減しろと言ったのが分からなかったのか・・・とね。
選手が手加減さえしたら、自分が発作を起こして無様な姿をさらす事も無かったし、チャ会長から見放されることもなかったのにという理由でしょうね。
その会場に、コ捜査官がいました。
彼は、ジョンウがミノを追っている事を知っていました。シン・チョルシクと葬儀場から逃げ出し、そのまま逮捕した翌日には、ミノを逮捕出来正式発表をする予定だったと言う事も知っていました。
その日に、ジョンウは妻子殺害容疑で逮捕されたのです。そのタイミング、コ捜査官は不審を抱きました。
でも、ジョンウから詳細を聞かされていなかったのでしょうね。だから、表だって擁護出来なかったのかもしれません。
ジョンウが残したミノに関する情報で、ミノを揺さぶってみたのです。明らかに何かを隠していると感じていました。
そしてその日、彼の目の前でミノは倒れたのです。剣でマスクを刺された直後に。
ジョンウの説が正しかったと確信しました。
ミノは、ウンスの誕生日プレゼントを買った時、レシートへ‘チャ・ミノ’とサインしたことに気づきました。無意識でするサインです。
つい、本名を書いてしまったのです。
その時思い出しました。ソノの遺体を引き取るための書類にも、‘チャ・ミノ’とサインしたことを。
まずいです。
すぐに、その書類を破棄しなくては・・・と思いました。
科学捜査研究院に行きましたが、生憎監査中だとかで、院長と言えど入ることはできませんでした。
翌日に再度行くと、既に書類はありません。
コ捜査官が持ち出したとすぐに察しました。
その時既に、ミノは部下から、自分を揺さぶる仕掛けをしたのがコ捜査官だという報告を受けていました。
危ないーっ
・・・と思ったら、やっぱり。
コ捜査官は、‘チャ・ミノ’とサインされた書類を持って、ソ弁護士と会おうとしていました。
電話でその旨の連絡を受けたソ弁護士。
ところが、通話中に衝突音が
ミノの部下が、車をぶつけて殺しちゃったーっ書類も奪われちゃったよーっ
チョルシクから聞いた‘16K’という単語。
それは、ハヨンの体重でした。ジョンウが思い出したのです。
そして、その頃、テスはジョンウから聞いた場所に、ジョンウのスーツケースが埋められているのを発見していました
開けて、テスは叫びました。
「ハヨンーっ。」
ハヨンがいたの