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スンヒョ、やっぱりノウルの事が心に住みついたようです。
自分でも意識しているのかどうかは分かりませんが、ついつい目で姿を追ってしまったりしてますもんね。ノウルの存在は、他の人とは完全に違う意味を持ち始めているようです。
だからこそ、ジヌとの仲が気になったりするんです。
ノウルが自分に話しかけたと誤解するほど、ノウルに対してだけは自意識過剰になっています。そんな自分に気づいて、苦笑してますが。この瞬間の表情が上手い!
スンヒョの犬好きがよくわかりますね。
参加してるのは、やはり各科の若手が多く、副院長とイがんセンター長などはどー見ても印象をよくするためのお付き合いレベルです。
若手はきっと上司から押し付けられたのでしょう。
ボランティアが終わり、食事会となりました。
が、スンヒョは乾杯だけして、すぐに席を立ちました。あとはご自由に・・・と。
気を使わなくて済みますから、若手にはありがたい事です。ただ、スンヒョより副院長たちの方が苦手という者もいましてね。
副院長は若手スタッフに機嫌よくお酒をついで回りました。まるで選挙活動です。
イがんセンター長は、それを醒めた目で見ていました。
他の人より少し早く帰ろうとしたノウル。
ふと、犬たちが気になって保護センターに戻りました。
そしたら、そこにいたのは先に帰った筈のスンヒョ。
足を脱臼してる犬を検査しようと預かりに来ていたのです。
また意外な面を見た気がしたノウルでした。
ノウルは、3科の移動を考え直してくれたことに感謝しました。
そして、聞きたい事があると言いました。
投薬ミスのことを初めから遺族に伝えようとしていたのかということ。そして、健康食品を押し付けて自分たちが反発したら端末を用意したのは会社だと恩を売る気だったのかということ。
そんなに重要なこと?とスンヒョが聞くと、
「ええ、とっても。社長の人柄を知ることができます。」
と、ノウル。そして続けました。
「社長のような人が必要です。ずっと病院にいてほしいと思ってます。投げ出さないでください。」
スンヒョはその言葉の意味がイマイチ分かりませんでした。自分の交代を心配してる訳でもないだろうし・・・と。
「自分から動くべきです。病院に必要な存在になれるよう努力を。出来ることはたくさんあります。まだ分かりません。希望を持っても良い人なのか、潰しに来た人なのか。」
スンヒョは、自分の仕事をするだけだと言いました。誰かに何かしようとは思っていないと。
「企業家でしょ。私たちが人の命をつなぐ医師になりたいように企業家にも叶えたい事があるかと。」
スンヒョは、目を覚まされた気がしたかもしれません。ノウルは他の人とは違った見方をするし、他の人より純粋に真っ直ぐに要点を突いてくる気がします。
スンヒョは動物医療センターの構想を持っていることを発表しました。それと同時に、病院の給与体系を見直すと言うことも。
医療ミスは決して看過しないとし、インセンティブを取り入れるために、業績考課制度を改編しました。
職員たちは、皆、反対しながらもそれに流されつつありました。
ノウルは、スンヒョがますます分からなくなりました。
ジヌは、インセンティブが億単位になるかもしれないと言うチュ胸部外科長の話を聞いて、副院長とイがんセンター長の話を思い出しました。
小耳に挟んだ時は、その意味がわからなかったのですが、億単位というのは、インセンティブの事だったのかと思い当たったのです。
彼らはその恩恵を受ける立場なんだとジヌは思いました。
そんなとき、突然病院の保険審査室に審査評価院から現地調査の命令書が届きました。
副院長の診療行為が適切性に欠ける疑いがあると言うのです。
知らせを受けた副院長は激怒し、審査評価院に乗り込みました。
いったい私を誰だと思ってる!と、噛みつかんばかりの勢いです。
名指しで過剰治療を抗議してきた者がいると聞き、それは誰なのかと問いました。
前もって言ってくれればいいだろう!なんてね。
おまけに、つい、口に出ちゃった。院長になる直前なのに・・・と。
これが本音ですね。
告げ口したのは、病院内部の者かもしれないぞと言われ、俄然、周囲が気になり始めた副院長でした。思い当たる人はたくさんいました。オ神経外科長、スンヒョ、イがんセンター長等々。
やって来たのは、ソヌ。本来は、家族が審査対象の病院にいる場合は担当を変えて貰えるのですが、たまたま他に調査員がいなくて、ソヌが来ることになったのです。
臓器移植コーディネーターのソヌ・チャンは脳死となったある少女の父親に臓器移植についての申し入れをしていました。
頭では分かっていても、なかなか心が納得できない状況に父親はありました。
母親は理解を示しているようですが・・・。
やはり苦労しますよね、この仕事も。
少女の伯父だという男が、いきなりソヌ・チャンに掴みかかって来ました。酔っぱらっての事のようですが、彼もまた怒りのぶつけどころが分からなかったのかもしれません。
ソヌ・チャンも、その辺のところは理解しているようです。だから、事を荒立てるようなことはしませんでした。
ただ、やりきれない思いを抱いた事は確かでしょう。
そんなとき、スンヒョが彼を呼び出しました。
審査院について知りたかったようです。
それと、審査院のソヌや彼の兄ジヌについても。でも、私の目から見ると、ノウルがジヌと付き合っているかどうかって事が一番知りたかった事に見えますけどね。
それにしても、屋上なんて、人目につくところで親しげに話し合うのは、誰かに見られたらソヌ・チャンの立場が悪くなるんじゃないでしょうか?何か、物音がしてましたけど・・・。
ソヌは整形外科にいきましたが、資料を渡してはもらえませんでした。それどころか、医師には上から目線で対等な扱いをしてはもらえません。
そこに、カン秘書がやってきて、丁重にソヌに相対しました。偉そうに言ってた医師や看護師が恥ずかしくなるくらいの丁重さです。
カン秘書が案内したのは構造調整室。そこで作業をして貰おうと言うことです。
スンヒョがやって来て、ソヌに審査の内容について質問しました。
どうも、副院長の診療については10年も前から審査対象となっていたようです。それだけ抗議が多く寄せられているということですね。
事情を聞いたスンヒョは資料を全て開示するとソヌに言いました。
副院長は審査院に告げ口をしたのはジヌだと確信しました。
で、ジヌを呼び出して怒りをぶつけました。
ジヌがいくら否定しても、信じませんでした。弟のソヌが調査に来たのがその証拠だと。
亡き院長の復讐だとも思ったようです。だから、ジヌしかいないと。
それにしても、あんな暴力ふるって良いの?
部下としては、耐えるしか無いなんて。
そこに、審査院の知り合いから電話が入りました。
副院長がTVで大勢を手術したと言っていたのを聞いて、過剰診療に違いないと連絡が入ったらしいと。ソヌは担当の専門医が彼しかいなかったから派遣されたんだと。
ジヌじゃなかった・・・と、副院長が後悔しても、もうやったことは取り消せません。
でもね、ジヌだったのです、投稿したのは。
ソヌはそれをジヌ本人から打ち明けられていました。ソヌが担当となる筈がないと、思ったからです。知らないフリをしていてくれと。
不必要な手術を多くの人にするなんて人間が、院長になってはいけないとジヌは思ったのです。
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