1月11日
この頃あまり夢を見なくなった。
今朝がた久しぶりに見た夢、父の夢だった。
父と旅をしてる私は20代。
どこへ旅してるのだろうか?二人で話しながら歩いてる、ひたすら・・・
そういえば、寝る前に読んでたのは川上健一の「旅ステージ」という本。
この著者の書くものを私は好きだ。
波乱万丈があるわけではないが、心が温かくなる本を書く。
私の父は新らしもの好きだった。
昭和10年代に車の免許をとったり、日本初の地下鉄銀座線が開通するとすぐに乗りに行ったそうだ。運転免許は、後に戦中で役に立ったとよく言っていた。
そういう父なので、家族で車の旅行はよくしたが、ひたすら歩くような旅は
したことがない。
私が一番覚えてる旅は仙台への旅。
私はもう勤めていたが、何故かその時父母の旅行に付き合ったのだ。
父は買い換えたばかりの三菱コルトを試したかったのだと思う。
それまではお金が無いので、小さな小さな確かマツダのクーペという車に
乗っていた。
私も車は好きだったので、仙台の伯母の所へ行く旅に乗ったのだろう。
そのころ常磐高速道などはなく、国道6号線をひたすら走る旅だった。
何しろ笑っちゃう旅だった。
半ドンで銀行から帰宅し、家を出発したのが2時過ぎだったと思う。
夜までに仙台の先の親戚に着くのは無理なので、宿を予約したらというのに
父は「大丈夫だよ、どうにかなる」と出発。
案の定、勿来の前辺りで夜になり、駅前のロータリーに車を止め、ちょっと寝よう
というではないか。母と二人呆れたが、言い出したら聞かないので仕方がない。
なんとかなるかと目をつぶる。
暫くして、誰かがコンコンとする音で目が覚めた。
立っていたのはお巡りさん!
「どうしたんですか?」
「はッ?あのその運転中眠くなったのでちょっと仮眠してたんですよ」
「そうですか、事故多いですからね、気をつけて行ってくださいよ」
結局、すっかり目が覚めて父は運転再開。
車の中で大笑い!
だから言ったでしょと二人に攻撃されて結局何処だか忘れたが、宿泊した。
翌日、仙台に入りメーンの大通りで急に車の調子がおかしくなり、仙台のど真ん中で
止まってしまったのだ。情けない、新車だというのに・・・とほほだった。
幸か不幸か、三菱自動車のショウルームのすぐ前だったのも笑いの種!
その年兄が就職したご縁で三菱の車を買ったので、その後ずっと兄は
言われ続けた!
伯母の家に着いてからも、笑う事ばかりで思い出多い旅になった。
これが私にとって一番の忘れえぬ旅。
初夢から遠い昔を思い出し、懐かしい気持ちになり眠れなくなった!
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