図書館には誰でも入れます。
私も高校生の時、三年生になって部活から引退すると、放課後は市の図書館に毎日通っていました。
建前は図書館で勉強するため。
実際は本ばかり読んでいましたけれど(笑)
今回ご紹介するのは絵本です。
舞台は図書館。
ニューヨーク在住の作家ミシェル・ヌードセンさんがお話を作り。
ケビン・ホークスさんが絵を描いた。
その名も、『としょかんライオン』☆
ある日、みんなの図書館にライオンがふらりとやってきた!!
図書館にライオンって似合いますよね♪
N.H.K.教育で放送されていた『ライオンたちとイングリッシュ』って番組を知っていますか?
図書館に住むライオンの一家が主人公☆
フォニックス(音声学)を使い、英語の発音や読み書きのルールをやさしく楽しく教えてくれる番組です♪
英語がわからなくてもこのライオンの一家を見ているだけで笑えます☆
作者のミシェルさんが住むニューヨークにある図書館も、ライオンとは深いつながりがあります。
ニュヨーク公共図書館。
その入口にたたずむのは2頭のホワイトライオン。
もちろん彫像ですけどね♪
この五番街を見下ろす二匹のライオンの像はニューヨーク公共図書館のトレードマークにもなっています☆
「走ってはいけません!」
「大きな声を出していけません!」
誰でも入れる図書館にも、守らなきゃいけない約束はあります。
みんなで使うところだから、みんなが気持ちよく使えるように、きちんとルールが決められているんです。
図書館員のマクビーさんは、図書館にライオンが入って来たから大慌て。
急いで館長のメリウェザーさんに知らせようとして、思わず走ってしまいます。
「走ってはいけません」
メリウェザー館長はとてもルールには厳しいのです。
でも、と言い訳しながら、ライオンがいることを報告するマクビーさん。
しかしメリウェザー館長は言います。
「で、そのライオンは図書館のきまりを守らないんですか?」
ライオンは、そのやわらかい足で図書館の中をゆっくり歩き、少しもほえずにちょっとクンクン臭いをかぐだけで、あとはおとなしくしています。
「いえ、べつにそういうわけでは…」
「それなら、そのままにしておきなさい」
このメリウェザー館長いい人です♪
子どもたちにまじってお話を聞いていたライオン。
ところが、お話の時間が終ったと女の子が教えてくれると、ライオンは大きな声でほえてしまいす。
「大きな声を出したのはどなたですか?」
メリウェザー館長がつかつかと歩いてくると、ライオンに向って言いました。
しょんぼりうなだれてメリウェザーさんを見上げるライオンがいじましい!!
でも子どもたちのとりなしで、静かにするって約束を守るなら、明日も、明後日も、図書館に来ていいことになります☆
あぁ、私もライオンのあったかい体を背もたれにして本が読みたい!!
全然関係ありませんが、うちの実家のバカ犬は、お茶摘みをしてしゃがんでいる私の背中におぶさってきたことがありました…
あったかいけど、重いんだってお前は…
すっかり図書館の人気者になったライオン。
本のホコリをシッポではらったり、封筒をなめたりして時にはメリウェザーさんのお手伝いまでします☆
ところが、メリウェザーさんが本を取ろうとして踏み台から落ちてしまい…
一生懸命伝えようとするライオン。
でも人間の言葉までは話せない…
「静かにできないなら、図書館から出て行ってもらいます」
ライオンはそのルールはちゃんと覚えていました。
でもメリウェザーさんが…
そして………
その日を最後に、ライオンの姿は図書館で見なくなります。
さて、一体何が起きて、この後どうなるんでしょう?
それは、本を開いてのお楽しみ♪
図書館には誰でも入れます。
ライオンだって、きっと☆
ミシェル・ヌードセン 作
ケビン・ホークス 絵
福本 友美子 訳
岩崎書店
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