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本好き人の365日

第152回芥川賞・直木賞

2015-01-17 09:47:45 | 本と日常

第152回芥川賞・直木賞が発表されましたね。

芥川賞には小野正嗣さんの『九年前の祈り』(群像9月号)が、直木賞には西加奈子さんの『サラバ!』(小学館)が選ばれました。

西加奈子さんは本も読んだことがあり、ラジオ出演されているのを聞いた時にはご本人も面白い人だなぁと思いましたが、すみません、小野正嗣さんは初めてお名前をお聞きしました。芥川賞4度目のノミネートで受賞されたんですね。だったらどこかでお名前は目にしていたと思うのですが、なにぶん人の名前を覚えないタチなので記憶に残っていません(苦笑)

 

『九年前の祈り』は大分県南部の海岸沿いの集落が舞台。カナダ人の夫と離婚し、シングル・マザーになった主人公が、精神的に不安定な息子を連れてその集落に戻ってきます。九年前にともにカナダ旅行をした女性の息子が入院していると聞き、そのお見舞いに出かけ・・・というお話らしいです。短編集『九年前の祈り』(講談社)はすでに発売されていて、『文藝春秋』3月号にも全文掲載の予定。

一方の『サラバ!』は西加奈子さんの作家生活10周年を記念する作品だとのこと。父親の赴任先であるイランで生まれた主人公の歩は、背の高い父、チャーミングな母、変わり者の姉といった家族に囲まれ、イラン革命のあと、しばらく大阪に住んだのち、今度はエジプトへ向かう。西加奈子さん自身がテヘラン生まれの大阪育ちで、小学生時代にエジプトで過ごした経験があり、作者と同年代の主人公の半生を描いたこの小説には、そうした作者の実体験が反映されていそう。『サラバ!』も上下巻で小学館から発売されています。

 

きっと受賞したことで本屋さんにはたくさん並ぶでしょうから、私も手に取ってみたいと思っています。

芥川賞選考委員の作家、小川洋子さんが選考の経過を説明してみえるのですが、それがとっても興味深くて、やっぱり選考委員の中でもいろんな意見、好みがあるんですね〜

同じ作品でも読む人によって評価が分かれていたりして面白い。

芥川賞に落選した『指の骨』(高橋弘希)や『惑星』(上田岳弘)も読んでみたくなりました。



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