私的図書館

本好き人の365日

『たけくらべ』

2007-11-18 23:25:00 | 本と日常
日曜日の午前10時からTOKYO FM で放送されているラジオ番組。

「メロディアス ライブラリー」

『博士の愛した数式』の作者、作家の小川洋子さんがパーソナリティーをつとめる番組です。

毎週一冊の本を取り上げ、音楽などを交えながら(選曲も作品にちなんでいてとってもいい♪)アシスタントの藤丸由華さんと、作品や作者について楽しいおしゃべりを聴かせてくれます。

今日は樋口一葉の『たけくらべ』が取り上げられていました☆

五千円札にもなった樋口一葉。

17歳にして一家の借金を一人で背負い、生涯お金に苦労した一葉。

その作品は百年以上たった今でも読み継がれているというのに、作家として活躍した期間はたったの4年間で、24歳の若さで肺結核のために亡くなった一葉。

今月、11月23日は彼女の命日だそうです。

『たけくらべ』の主人公、美登利がアンネ・フランクと似てるという話や、口語体の小説がすでに発表されていたのに、あえて「擬古文」で『たけくらべ』を書いたという話など、興味深い話がたくさん聴けました♪

昔の小説はみんなあんな書き方なのかと思っていましたから。

吉原遊郭近くの下谷龍泉寺町で、駄菓子などを売る雑貨店の店番をしながら、通りを行き交う人々を眺めていたであろう樋口一葉。

その姿が目に浮かんできて、彼女の人生、作品、そんなものが重なり、ちょっとジーンとしてしまったり☆

『たけくらべ』のラストシーン。

全てを語ることなく、誰が置いたかわからないとした造花の水仙の花。

永遠に朽ちることのない花を贈るその気持ち…

こういう小説いいなぁ~♪

文学史の授業などで取り上げられる時はあんなに味気ないのに、どうして紹介する人が違うとこんなにも魅力的に思えるんでしょう!

一青窈の曲もピッタリでした♪

本好きには楽しみな日曜日の番組です☆




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