私的図書館

本好き人の365日

『雨月物語』

2012-08-19 23:18:10 | 本と日常

引越しをして気が付いたこと。

 

部屋が広くなったからって、安心して散らかしていると、前よりひどい状態になる。

 

おかしい。

部屋にある物はそんなに変わっていないはずなのに、広くなったら広くなったで、散らかり方は前と変わらない。いや、もしかしたら前よりひどくなっているかも…

イメージとしては、四畳半に象がいたら大きくて暮らしにくいけれど、東京ドームなら広くなってへっちゃら、のはずだったのが、象が分裂して小さな象が東京ドームいっぱいに散らばっている感じ?

伝わりにくいたとえだな。

ま、東京ドームほど大きな部屋なんて掃除したくないですけどね(苦笑)

やっぱり毎日続けて掃除することが肝要かな~

 

TVでスティーブン・キング原作の話を見ていたら、急にホラーが読みたくなって、本棚にあった『雨月物語』を紐解いてみました。

現在放送中のNHKの大河ドラマ、「平清盛」にも登場した、「崇徳上皇のたたりの話」も載っているんですよ!

雨月物語巻の五は「貧福論」

陸奥の国、蒲生(がもう)氏郷(うじさと)に仕える武士で、倹約を旨とし、お金をためることに人並みならぬ執念を燃やす男が登場します。

この男、武勇の誉れも高く、高禄をもらっているのに、他の武士のように茶の湯を楽しむこともしないで、部屋にお金を並べては喜んでいる。

そんなことだから周りの仲間からつまはじきにされ、ケチで奇人だとのもっぱらのウワサ。

ところが、長く仕える下男の一人が、黄金一枚を隠し持っていることを聞きつけると、すぐに呼び出し、「下男でありながら黄金を蓄えるとは、立派な行いである」といって褒美をとらすのです。

武士たるもの、剣や弓矢で武功を立てることも大事だが、お金の重要性も軽く見てはいけない。いかなる名剣でも千人を相手にすることはできないが、お金の徳は万人を動かすことができる。

その夜、男の寝床に小さな老人の姿をした黄金の精霊がやってきます。

そこで交わされる貧福論。

生まれついての貧富の差は、仏教では前世の行いの報いだと説き、儒教では天命であると教える。実際のところはどうなのか?

お金に固執するあまり、不幸になる人の話はたくさんありますが、これはちょっと違っていて、ホラー色はあまりありませんが、面白く読みました♪

 

因果応報。

その人の過去の行いの結果が、今の状況を作っているんですよね。

過去と同じ事をしていたら、いつまでたっても変わらない。

なまけないでせっせと掃除して部屋を片付けたいと思います。

ようは出した物をそのまま出してきた所に戻せばいいだけでしょ?

 

…言うだけなら簡単なんですけどね(苦笑)