私的図書館

本好き人の365日

『ブレーメンⅡ』

2009-12-28 23:58:00 | 本と日常
寒い~

家から見える風景は雪で真っ白です。

南国に別荘も持ってないし、毎月お金を黙ってくれる金持ちの母親もいないので、電気コタツに埋まっています。

お役所は仕事納めだったようですね。

私はアパートの家賃を振り込んで、病院で薬をもらって来ました。

払うものは払ってしまわないと落ち着きませんからね。

コタツに入るとどうしても出たくなくなって、大掃除も年賀状書きもまだやらなくちゃいけないのに、ついついサボッてマンガを読んでいました。

読んでいたのは、川原泉のしゃべって働く動物たちが活躍するSF人情(?)マンガ、

*(キラキラ)*『ブレーメンⅡ 第4巻』*(キラキラ)*(白泉社文庫)

このシリーズもいよいよ最終巻。

人手不足を解消するために人間並みの知能と身体能力を与えられた動物たちを乗せた宇宙船、「ブレーメンⅡ」が宇宙で様々な事件に遭遇します。

「不思議の国のアリス」をモデルにした遊園地を管理するAI(人工知能)が暴走!?

それは管理者であるおじいさんのためだったのですが、アンドロイドのアリスには「おじいさんの死」が理解できません。


「そんな事によく耐えられるな人間は」
「身近な人に二度と会えなくなるのにさ」


同じAI(人工知能)であるアンブレラはアリスに語ります。


「それでも何とか耐えてるよ人間は」
「馬鹿で根性無しで怠け者で恩知らずできみが軽蔑している人間達は大なり小なりそれに耐えている」


こういうところが川原泉の好きなところです♪

働く動物たちは、人間のために働き、無欲で、それでいてとっても真面目。

SFもいいですが、同じ作者の白泉社文庫から出版されている、『美貌の果実』や『笑う大天使』、『空の食欲魔人』『中国の壺』『フロイト1/2』といった作品集もオススメです☆

ワイン農家や、食い意地の張ったパイロットや、脳天気な農業娘や、牛と馬に泣かれる元ホストの農場主や、全然華麗じゃないアイスフィギュア選手や、もう数え出したらキリがないけれど、みんな個性的で忘れられない登場人物がわんさか出て来ます♪

『笑う大天使』の主人公の一人、高校生の女の子は、それまで母親と二人で暮らして来たのに、その母が亡くなってしまい、その通夜の席で生き別れだった兄と対面します。

お兄さんはお金持ち。
いきなりお譲様学校に転入させられて、思いっきり庶民の主人公は猫をかぶってすごすのですが…

自分のお見合いの席にまで、果てはデートまで妹を同席させるお兄さん。

彼は母親の通夜の席で、たった一人、泣くこともできずに呆然としている妹の姿を決して忘れはしませんでした。


「偉かったね史緒さん」


妹の頭に手をポンと置くお兄さん☆


「一緒に暮らすのであれば僕より妹の方を大切にしてくれる人でなければ困ります」
「僕はそーゆー人を望みます」


マンガなのに文字が多いのも特徴です(苦笑)

さあ、明日は大掃除するぞ!