私的図書館

本好き人の365日

『魔女の宅急便 その6 それぞれの旅立ち』

2009-10-11 02:18:00 | 本と日常
本屋さんで店員さんに聞きました。

「角野栄子の魔女の宅急便の最新刊はありますか? 10月7日に発売されたはずなんですが」

「調べてみます。それって全部文字の本ですか?」

「………そうですけど」

店員のお兄さん、「全部文字の本」って、他に聞きようはなかったの?

映画版が有名だから、そういう聞き方になったのかも知れないけれど、なんだかもうガッカリです。

これがシリーズ最終巻だっていうのに、せめて本屋の店員さんならすぐにピンとこないと…

私の中では今年ベスト3に入るくらいの出来事なのに…

ま、こんなこと勝手に期待されても本屋さんも困るでしょうけど☆

結局、その本屋さんには置いてなくて、別の本屋さんで買いました。

本を抱えて家に着くまでが長かった。

ドキドキしながら読みました。

角野栄子さんの「魔女の宅急便」シリーズ最終巻、


*(キラキラ)*『魔女の宅急便 その6 それぞれの旅立ち』*(キラキラ)*


魔女は十三歳になったら一人で住む町をさがして一年間その町で暮らさなければならない。

一人前の魔女になるために、満月の夜、黒猫のジジと共に旅立った十三歳の少女、キキの物語。

ホウキに乗って空を飛ぶことしかできないキキは、コリコの町でパン屋さんの粉置き場の2階に住み着き、宅急便の仕事をはじめます。

それが第1巻。

この第6巻。
最終巻ではキキは結婚して双子の母親になり、今度は自分の子供たちの十三歳の旅立ちを見送る側にまわります。

待ってたんですよね、最終巻が発売されるのを!

なんてったって前の5巻の終り方が、「次のお話はキキが結婚した十三年後から始まります」って終り方だったので。

自分が母親に言われていたのと同じセリフを子供たちに言っているキキ♪

子供たちには自由に自分の好きな道を選んで欲しいと思うキキですが、「魔女の旅立ち」の十三歳が迫ると、やっぱり不安になったりちょっぴり期待したり。

子供たちとキキの距離感。

姉と弟の双子の距離感がすごくよくて、読んでいて引き込まれてしまいました☆

「自分のことは自分で決める」

簡単なようで、これがけっこう難しい。

とにかく、今回はキキの子供たちです!

この双子を登場させてくれた角野栄子さんに感謝♪

双子といってもまったく違う二人で、それぞれにキキを心配させ、それぞれに自分の道を見つけて行きます。

特に、女の子しか魔女になれないってことが大問題!

母親になっても、子供たちにたしなめられたりして、相変わらずのキキも楽しいです☆

自分だってホウキにラジオをぶら下げたりと、かなり変わった魔女だったくせに、「現代っ子」の子供たちに手を焼く姿は親にならないとわからない苦労なのかも(苦笑)

大事なのは目に見えることだけじゃない…

すごく満足して読み終えました♪

やっぱりいいな、このシリーズ。

角野栄子さん、シリーズ完結おめでとうございます。

そしてありがとうございました。

この本からはいろいろと大切なことを学びました。

キキの物語はこれが最終巻ですが、また「別のお話」を期待しています☆