インドで作家業

ベンガル湾と犀川をこよなく愛するプリー⇔金沢往還作家、李耶シャンカール(モハンティ三智江)の公式ブログ

無名聖者のハンスト死

2011-06-19 23:04:01 | 宗教・儀式
先に有名ヨガグル(導師)<ディヴヤヨガ協会主宰者ラムデヴ師>が汚職に抗議してハンストを行った旨投稿したが、そのラムデヴ師が体調を悪化させ入院していたデラドンの同じ病院で、もう一人のハンスト聖者がひっそりと息を引き取った。皮肉にも、ラムデヴ師が退院して数時間後だった。


断食死したNigamananda師

ニガマナンダ師はガンジス川の採石に反対し、2月19日からハンストを続けていたが、二ヶ月半たったところで体調が急変して入院、以後昏睡に陥ったままの状態が続いていた。
採石工場側の有力者もしくは同じアシュラムの住人に毒を盛られたとの説も飛び交っていたが、それを実証するように死体解剖所見では毒物が発見されたという。

断食の許容限度は体力や忍耐度によって各自まちまちだろうが、よく訓練された人で大体二ヶ月が限度のようだ。過去にも、二ヶ月超えてハンスト死した人が二人居た。途中昏睡に陥ったとはいえ、114日間もったニガマナンダ師は例外。それだけ体力があり、修練も積んでいたということだろう。

八日間で病院に担ぎ込まれた、予想に反してやわだったヨガ界のスーパースター、ラムデヴ師とは大違い。無名の聖者、ニガマナンダ師は所属するハリドワールのアシュラムで、サマディ、涅槃の境地に入ったとされ、手厚く葬られた。
ガンジス川の自然を守るために命を賭した知られざる聖者に合掌!

蛇足ながら、ラムデヴ師に断食中止するよう説得した南インド・バンガロール在アート・オブ・リビング協会のグル、ラビ・シャンカール師はテレビのインタビューに答えて、ハンストは時代遅れ、抗議の声を発するにはしっかり食事を取らないといけないと、ハンスト無用論を述べた。

コメント (2)
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