「小夜啼き鳥」とか「夜啼きウグイス」などと訳されるヨーロッパの美声の鳥、ナイチンゲール。ドイツ歌曲にはこの鳥の名を題名に冠した曲がたくさんあります。一度本物の鳴き声を聴いてみたいと願っていましたが、留学中には見参し損ねました。よく似た声だと言われるクロツグミは時折見かけましたが。生息環境の変化でいなくなってしまったのでしょうか。
春に鳴く鳥らしいので、5月のリサイタルにナイチンゲールという名前の入った曲を歌いたいと思い、他の曲目との取り合わせを考えながら探していたら、アリャビエフというロシアの作曲家の作品に行き当たりました。そのものズバリ「ナイチンゲール」という題名で、切々たる哀愁のこもる魅力的な小品です。原詩はロシア語ですが、ドイツ語の訳詩もあります。譜読みをしながら「どこかで聴いたことがある曲だなあ」と思っていたら、フランスの歌姫ナタリー・デセイが歌っている手持ちのCDの中に入っていました。コロラトゥーラの艶やかな美声を聴いていると、ナイチンゲールの声のイメージがかきたてられます。
アリャビエフという作曲家、初めて聞く名前です。調べてみると、本職は軍人で、デカブリストに与するリベラリストだったため冤罪に問われてシベリア送りになったそうで、「ナイチンゲール」は恋の嘆きに託して追放者の真情を吐露した作品だとか。そう思って聴くとなお一層哀切さが胸に迫ってきます。
今度のリサイタルではテーマの一つを「望郷」ないし「憧憬」にしようと思っているので、この曲はぴったりです。それにしても、スラヴ系の音楽はどうしてこうも切ない響きがするのでしょう。他にもスラヴ系の曲を予定しているのですが、並べて歌ってみると胸苦しいほどです。心のひだにピタッとフィットする感じがありますね。
こういう曲をステージに乗せるのは初めてですが、ちょっと楽しみになってきました。
春に鳴く鳥らしいので、5月のリサイタルにナイチンゲールという名前の入った曲を歌いたいと思い、他の曲目との取り合わせを考えながら探していたら、アリャビエフというロシアの作曲家の作品に行き当たりました。そのものズバリ「ナイチンゲール」という題名で、切々たる哀愁のこもる魅力的な小品です。原詩はロシア語ですが、ドイツ語の訳詩もあります。譜読みをしながら「どこかで聴いたことがある曲だなあ」と思っていたら、フランスの歌姫ナタリー・デセイが歌っている手持ちのCDの中に入っていました。コロラトゥーラの艶やかな美声を聴いていると、ナイチンゲールの声のイメージがかきたてられます。
アリャビエフという作曲家、初めて聞く名前です。調べてみると、本職は軍人で、デカブリストに与するリベラリストだったため冤罪に問われてシベリア送りになったそうで、「ナイチンゲール」は恋の嘆きに託して追放者の真情を吐露した作品だとか。そう思って聴くとなお一層哀切さが胸に迫ってきます。
今度のリサイタルではテーマの一つを「望郷」ないし「憧憬」にしようと思っているので、この曲はぴったりです。それにしても、スラヴ系の音楽はどうしてこうも切ない響きがするのでしょう。他にもスラヴ系の曲を予定しているのですが、並べて歌ってみると胸苦しいほどです。心のひだにピタッとフィットする感じがありますね。
こういう曲をステージに乗せるのは初めてですが、ちょっと楽しみになってきました。
ともあれ、それ以来、一度本物の鳴き声を聴きたいと思っているんですが、なかなかチャンスがありません。
音楽とは関係ないんですが、昔テレビのアニメで「ナイチンゲールとバラ」という物語を見たことがあります。とても悲しいお話で、それ以来、ナイチンゲールと聞くとどこか切ないものを感じています。
私の知ってる限りですが、ロシアの曲というと、なんとなく憂いのあるメロディというイメージがあります。厳しい冬に耐えて生活している人々の情がおのずと現れてくるのでしょうか。
それにしても、ヨーロッパに長く居るくみさんもナイチンゲールの声を聴いたことがないんですね。どこにいっちゃったんでしょう。
ロシア(スラブ系)の歌は憂いを帯びていて(勿論、全部が全部ではありませんが・・・)大好きです。
勝部さんがコンサートで歌ったりしますが・・・本当に素敵です。
先生のコンサートで聴けるのを楽しみにしています。