リサイタルのチラシ

2017年01月22日 | 日記
4月1日のリサイタルのチラシができました。親しい友人のデザイナーさんにお願いしてチラシとチケットを作って頂きましたが、「春らしく、さわやかな風が吹くようなイメージでね」と頼んだら、予想以上の素敵なデザインが出来上がってきて、思わず歓声を上げてしまいました。
こんな素敵なチラシができて、もう準備は終わったような気がしてしまいますが(笑)、これから大学の試験期間に入るので、プログラム作成も、共演者との合わせの練習もその後です。リュートやガンバとのアンサンブルは初めてですが、大好きな古楽を演奏できるのはとっても楽しみです。
体調不良が長く続いたので、健康管理を第一に冬を乗り切りたいと思います。皆様のご来場をお待ちしています!
あ、2月11日の発声セミナーもよろしく。


体の不思議

2017年01月15日 | 日記
長ーい体調不良からほぼ完全に脱したと思っていたのに、一昨日から異様に首や肩が凝り、昨夜からは節々が痛み出し、食欲もなく、早々に就寝したものの吐き気と頭痛であまりよく眠れず、今朝はやっとの思いで起き、何も食べずに(時間もなく)合唱団の練習へ行きました。声は出ますが体があまり動きません。補佐役のIさんに手伝って頂きながら何とか練習を終え、午後からはコンサートに行く予定でしたが、どうしようかとかなり迷いました。このコンサートは、旧知の大先輩Sさんと、同い年で高校時代の同門の友人O君のデュオリサイタルです。お二人ともオペラ界では知らない人はいないぐらいのビッグネームで、発売と同時にチケットをゲットして楽しみにしていたのです。その上昨日はとある場所で偶然そのSさんにお会いし、「明日は楽しみにしています!」「楽屋へいらっしゃる?」「はい、O君にも会いたいので行きます」と会話を交わしていたこともあり、これはやっぱり行かねば、と重い体を引きずって時間ぎりぎりに県立劇場に飛び込み、とりあえず手近な席に座りました(休憩時にふと前を見ると、Sさんのお兄さんご夫妻が座っていらして、この広い会場でまあ、とびっくりして挨拶を交わしました)。
演奏は...素晴らしいの一言でした。選曲も構成も歌声も、一点の非の打ちどころもありません。途中、O君の「誰も寝てはならぬ」を聴きながらついウトウト眠りかけてしまいかしたが(笑)、とにかく体中が快く温かい波動に包まれるのを感じて、すごく安らぎました。癒し系のレパートリーだったわけではありません。どちらかと言えば力技のような曲目が多かったのに、この心地よさは一体何なのでしょう?Sさんの歌声の芳醇な音色とスケールの大きさには、鳳の翼に乗せられたような解放感を味わわせて頂きましたし、O君の歌は、お得意のカンツォーネやオペラもさることながら、日本歌曲がことのほか心に沁みました。武満徹の「小さな空」や高田三郎の「くちなし」に、思わず涙。あのブリリアントな声とこの渋い曲の組み合わせは必ずしもベストマッチングとは言えないのに、どうしてこんなに心に響くのでしょう。
終演後、楽屋に急ぎ、Sさんに「素晴らしかったです!」と一声かけ、ホワイエに出ていたO君を追いかけて握手。「素晴らしかった!このプログラム、大変だったでしょう?」と訊くと、「いやーほんとに頑張ったよ!」と一言。やり切った感に満ち溢れていました(笑)。
幸せな気分で帰宅し、5時から高校生のレッスンです。今朝は「こんな体調でレッスンできるんだろうか」と不安に思っていたのですが、あら不思議、気が付いてみると節々の痛みが消えているではありませんか。頭痛も止まっています。以前読んだ本に、パヴァロッティの生演奏を聴いたら体調不良がすっかり治ってしまったというウソのような体験談が書かれていたのを思い出しました。その時は信じられませんでしたが、わが身に同じことが起こってびっくりしています。本当にこんなことがあるんですね。今日の演奏の録音を「風邪に効くCD」として販売してはどうかしら(笑)。


歌い初め

2017年01月05日 | 日記
皆様、あけましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお付き合い下さいませ。
今年の三が日は穏やかな天候でしたね。今年はこのうららかな天気のような一年であってほしいものです。
皆様はどんなお正月をお過ごしでしたか。私は暮れの大掃除もせず、お節料理もほんの少ししか作らず、元日は弟一家の家に行って(本来ならあちらが我が家に来るところですが、今年は5人の子どもたちのうち4人が受験生で、車で移動する時間も惜しいらしい(-_-;))、近所の神社に初詣に行き、2日、3日は家からほぼ一歩も出ず、楽譜ソフトを使って4月のリサイタルで歌う歌の移調譜作成に明け暮れました。これがとんでもない難事業で、暮れのうちから合唱団のライブラリアンさんの手を大いに煩わせ、年明け早々からまた何時間もメールや電話でナビゲートしてもらい、彼女の年末年始の予定を完全に狂わせてしまいました(-_-;)
そして昨日は、M先生の今年最初のメサイアの練習(でもメサイアはやらず、ア・カペラの教会合唱曲を練習しました)、今日は老健施設での炊き出しと歌の会でした。M先生は今年もお正月早々から世のため人のために走り回っていらっしゃいます。私も歌仲間のIさんと一緒に参加させて頂きました。この歌の会は、最初と最後に往年の青春歌謡「青い山脈」を皆さんとご一緒に歌うことだけは決まっていますが、それ以外は何を歌うか、どんな進行になるか、すべてその時の成り行きですが、お集まりの高齢者の皆様は、いつもM先生の絶妙のトークと演奏をとても楽しんでいらっしゃいます。今回は、先生と一緒に東京から来られたお嬢さんのRさんも参加されて歌を披露して下さり、いつも先生のサポーターとしてお世話をしておられるUさんもピアノの演奏をご披露下さり、Iさんと私も昔の唱歌や歌曲を歌わせて頂きました。
その中で意外だったのは、M先生が「吉田さんの「荒城の月」は絶品なんですよ、皆さん、聴きたいでしょう?」と前振りをされたことです。私は自分が「荒城の月」が得意だとは全く思ったこともなかったので、一瞬びっくりしました。以前にも歌の会で荒城の月を歌ったことはありましたが、軽くて明るめの私の声にはスローテンポのマイナーコードの歌は合わないと思っていたのです。曲自体は好きですが、歌っていると自分の声が風船のようにどこかに飛んでいきそうで、Iさんのような太めのしっかりした声の方がずっと感じが出ると思っていました。ところが、皆さんこの歌が本当にお好きなんですね、私の声で歌ってもとても喜ばれました。特に今は、熊本城が文字通り荒城なので一層この曲に共感が高まるのでしょう。私自身も歌いながら思わず泣きそうになりました。
歌の会の後、炊き出しをして皆で食事をしながらその話になり、「今度のリサイタルにも「荒城の月」を入れたらいいんじゃない?」と言われました。Iさんも「皆さんしっかり聴き入っていらっしゃいましたね」と言います。あらまあそうなの、自分ではわからないものなのね、というわけで、リサイタルのプログラムが一部差し替えとなりました。昨日もM先生との伴奏合わせの練習の時、「さくらさくら」はどう?と言われ、「からたちの花」をぜひ入れましょう、と言われ、どちらも全く思いもよらない曲だったのでびっくり。でも、選曲はリサイタルの要ですし、M先生の卓越した感性と経験値に全幅の信頼を寄せる私としては「親の意見となすびの花は万に一つの無駄もない」という気分で(笑)、早速プログラムを変更し、この3曲を入れることにしました。
今回のリサイタルは、最初にチェンバロの伴奏で古典歌曲、次にリュートの伴奏でイギリスのマドリガル、ピアノ伴奏で日本歌曲とIさんとの二重唱、最後にオルガン伴奏で宗教曲、という構成です。「春風に寄せて」というコンセプトにふさわしく、さわやかで心地よいコンサートにしたいと思います。チラシはまだ校正中ですが、チケットはもう出来上がりました。一般3,000円、学生2,000円です。皆様のご来場をお待ちしています。