先月に続き、昨日もまた高校の発声指導に行ってきました。今回は顧問の先生がお仕事のため不在でしたが、生徒さん達は相変わらず明るく熱心で呑み込みが良く、楽しい時間でした。
この時期は合唱コンクールの季節で、彼らも、先日に続き来週もまたコンクールだそうです。コンクールをモチベーションにすることは決して悪いことではないと思いますが、音楽には本来、優劣はつけられません。大切なことは、どれだけ深く(濃く)歌を楽しんだか、ということ。歌が好きだから歌い続けるわけですが、何事も、一生懸命やれば悩みや苦しみも生まれます。それでも、好きだからやめられないし、もっと上手になりたいと願う。心理学者の河合隼雄先生は、こういう境地を「くるたのしい」と表現しておられましたね。一生、歌を友として生きていければ、それこそが高校時代に夢中で歌に明け暮れたことの最大の報酬だと思うよ。と、そんな話を少ししてからスタートしました。
毎回同じ話をするのもなあ...と思いながらも、やはり基本は大事ですから、いつも通り「立ったり座ったり歩いたり」のエクササイズ、呼吸・発声・共鳴のレクチャーとエクササイズに30分ほど。その後発声練習、そして「今日は曲をみて下さい」とのことで、コンクールで歌うというア・カペラの混声合唱曲を聴かせてもらいました。最近の合唱曲は難解な不協和音や変拍子のオンパレードで頭が痛くなるような曲が多いのですが、今回の曲は平明で自然で、素直に「きれいな曲だなー」と思える曲でした。ただ、そういう曲は単調になりやすく、明確な意思(メッセージ性)をもって歌わないと、途中で聴き手を飽きさせてしまいます。先日のコンクールの講評でも「単調に聞こえる」という指摘があったとのこと。そこで楽譜をよく見て、歌詞の内容とダイナミクスやフレーズの掛け合いの関係を確認し、歌詞(日本語)の発音の仕方を工夫していきました。鼻濁音をもっと意識する、言葉のアタマの発語に少しストレスをかける、母音の響きをゆたかにして、子音で体がゆるまないように支える。そして、掛け合いになるところや、縦に揃う和音のところでは他のパートをよく聴く。今歌っているフレーズの歌詞が向かう先を意識する。フレーズに分解して少しずづ練習を進めていくうちに、だんだんニュアンスのある歌になってきました。さすがに若者は反応が速いです。2時間があっという間でした。
今週もまた、合唱団のボイトレのオファーを頂いています。合唱大好きな私には嬉しい仕事です。
この時期は合唱コンクールの季節で、彼らも、先日に続き来週もまたコンクールだそうです。コンクールをモチベーションにすることは決して悪いことではないと思いますが、音楽には本来、優劣はつけられません。大切なことは、どれだけ深く(濃く)歌を楽しんだか、ということ。歌が好きだから歌い続けるわけですが、何事も、一生懸命やれば悩みや苦しみも生まれます。それでも、好きだからやめられないし、もっと上手になりたいと願う。心理学者の河合隼雄先生は、こういう境地を「くるたのしい」と表現しておられましたね。一生、歌を友として生きていければ、それこそが高校時代に夢中で歌に明け暮れたことの最大の報酬だと思うよ。と、そんな話を少ししてからスタートしました。
毎回同じ話をするのもなあ...と思いながらも、やはり基本は大事ですから、いつも通り「立ったり座ったり歩いたり」のエクササイズ、呼吸・発声・共鳴のレクチャーとエクササイズに30分ほど。その後発声練習、そして「今日は曲をみて下さい」とのことで、コンクールで歌うというア・カペラの混声合唱曲を聴かせてもらいました。最近の合唱曲は難解な不協和音や変拍子のオンパレードで頭が痛くなるような曲が多いのですが、今回の曲は平明で自然で、素直に「きれいな曲だなー」と思える曲でした。ただ、そういう曲は単調になりやすく、明確な意思(メッセージ性)をもって歌わないと、途中で聴き手を飽きさせてしまいます。先日のコンクールの講評でも「単調に聞こえる」という指摘があったとのこと。そこで楽譜をよく見て、歌詞の内容とダイナミクスやフレーズの掛け合いの関係を確認し、歌詞(日本語)の発音の仕方を工夫していきました。鼻濁音をもっと意識する、言葉のアタマの発語に少しストレスをかける、母音の響きをゆたかにして、子音で体がゆるまないように支える。そして、掛け合いになるところや、縦に揃う和音のところでは他のパートをよく聴く。今歌っているフレーズの歌詞が向かう先を意識する。フレーズに分解して少しずづ練習を進めていくうちに、だんだんニュアンスのある歌になってきました。さすがに若者は反応が速いです。2時間があっという間でした。
今週もまた、合唱団のボイトレのオファーを頂いています。合唱大好きな私には嬉しい仕事です。