間一髪

2014年04月30日 | 日記
今夜はメサイアの練習日でした。自宅での仕事を終え、M先生をお迎えに向かう途中のことです。うちを出てすぐの角を右折してほんの数メートルのところで、自転車に乗った男子高校生が左手の路地から飛び出してきました。ものすごいスピードです。びっくりして急ブレーキをかけましたが、彼の自転車が助手席側のドアにぶつかり、自転車でドアをガーッと擦ってそのまま右手の路地へ直進、全速力で走り去ろうとしました。帰宅途中の中学生たちが数名、その場に固まったように立ち竦んでいます。大急ぎで窓を開けて「ちょっと待って!」と叫ぶとその高校生は戻ってきてくれましたが、「大丈夫だった?」と訊くと「大丈夫です、何ともありません、急いでいたので済みません」と息を切らして言い、すぐに立ち去ろうとします。「ちょっと待って、念のために連絡先を教えて」と言って親御さんと彼の携帯電話の番号を教えてもらいましたが、改めて車を見てみると、助手席のドアと左後部のドアに釘でひっかいたような30㎝ぐらいの傷がついています。あーあ、つい先日1ヶ月点検をしたばかりの新車なのに...と思う間もなく、彼は疾風のように去っていき、一かたまりになって私たちを注視していた中学生たちもあっという間にいなくなってしまいました。
その場ですぐに車の購入時にお世話になった営業さんに電話をして状況を伝えました。その時点では、私の頭の中は車の傷の修理のことでいっぱいでした。阿蘇での合宿に行くのに車が使えないと困る、と反射的に思ったのです。しかし営業のKさんに「これは非常に微妙な事例ですね。止まっている車に自転車がぶつかってきたのならその高校生に責任がありますが、車が動いていたのであれば車の運転者が加害者になるのです。高校生に怪我もなく自転車も壊れていないのであれば責任は問われないと思いますが、先方さんに連絡を取った方がいいかどうかはちょっと判断が難しいですね」と言われ、はっと気づきました。これは一歩間違えば人身事故になっていたんだ、と。角を曲がったばかりであまりスピードが出ていなかったのが幸いしたとは言え、相手が敏捷な高校生でなければ、あんな勢いで車にぶつかれば普通は確実に転倒するでしょうし、怪我もするでしょう。そう思うとぞっとしました。
明朝営業所に行って善後策を考えることにしてそのままM先生のところへ向かいましたが、M先生のお顔を見た途端、思わず大きなため息が出てしまいました。「どうしたの?」と訊かれて「実は...」と一部始終を話しながら、自分がかなり興奮していることに気づきました。腰や上半身に鈍い痛みも感じます。彼も今頃体が痛くなっているかもしれません。M先生は「それはショックだったわねえ」と言いながら、カチカチになった私の肩を揉んで下さいました。左側の肩がひどくこわばっています。「左は心臓があるから、強いショックを受けるとこうなるのよ」と仰いました。強心臓の私でも(?)やっぱり心臓に響いたんですね。M先生と話をしながら、双方に怪我もなく、車の傷ぐらいで済んだのは幸いだったのだ、とようやく心に落ちてきました。それにしても路地は怖いですね。慎重の上にも慎重に運転しなければと肝に銘じたことでした。

復元力

2014年04月28日 | 日記
薬をいったん中止して数日。昨日までは少々だるさが残っていて、昨日午後の県外への出張レッスンに無事に行けるかどうか少々心配でした。何とか無事に行って帰ってこられましたが、翌日(即ち今日)はとても忙しい一日になることがわかっていたので、昨夜は内心かなりヒヤヒヤしていました。しかし...お陰様で杞憂でした。午前中お二人のレッスン(何とダブルブッキングしていることに昨夜気づいて、慌ててお一人に時間をずらしてもらいました)、12:50から大学の授業、帰宅してお二人のレッスン、夜は外での会合。合間に郵便局に行ったり資料作りをしたりという雑務もこなし、先ほど帰宅して何本か事務的なメールのやり取りをしたらもう真夜中。怒涛のような一日でしたが、数日前までの眠気とだるさはもうほとんど抜けてしまいました。やっぱりあれは薬の副作用だったようです。
私は原始人体質(?)で、電磁波や化学薬品、人工的な添加物などにはてんで弱いので、薬をやめたのは正解だったと思います。肝心の顔面けいれんはやはり症状が強く出ますが、元気に仕事や日常生活ができる方が大事です。
筋力はまだ十分に回復していないようで、レッスンで声を出してみせるぐらいは何とかなりますが、まともに歌えるようになるにはもう少しかかりそうです。微小物質の飛散も続いているようで、咳や喉のむず痒さはまだ収まる気配がありませんが、これはもう免疫力アップを図るしかありませんね。
というわけで、とりあえずのご報告でした。ご心配をおかけ致しました(ぺこり)。

春愁その後

2014年04月26日 | 日記
先日、「春愁?」というタイトルで「眠くてたまらない」という困った状況についてご報告しましたが、その原因(の一部)が判明しました。
うちにはよくお医者さんがレッスンにみえるのですが、最近も友人の紹介で新たに女医さんを生徒さんにお迎えしました。なかなか勘の良い方で、ここ数回のレッスンで長足の進歩を見せていますが、このTさん、発声の勘は良いのに極度の方向音痴です。かくいう私も「方向音痴」というエッセイをものするほどで、私より方向感覚の悪い人は滅多にいないのですが、Tさんはそのごく少数の一人(笑)。初回レッスンの日、Tさん宅から車で5分ほどの拙宅に来られるのに信じられないような迷い方をされ、私に密かな優越感を与えてくれました(笑)。
さて、今日はTさんのレッスン日で、レッスンの前後にご専門に関するよもやま話に花を咲かせたのですが、ふと思いついて「私、片側顔面けいれんの薬を飲んでいるのですが、吐き気がひどくて困っているんです」とご相談すると、薬を見て「ああ、これはかなり眠気と吐き気が強いんですよ」と。私は吐き気の方に気を取られていたのですが、どうやらあの異常な眠気は薬の副作用だったようで、ご親切に眠気の少ない薬を何種類か教えて下さいました。次の診察日に主治医に相談してみたいと思います。
片側顔面けいれんの治療には薬の内服の他に、顔面にボツリヌス菌を注射するボトックスと、神経を圧迫している血管と神経との間に緩衝剤をはさむ手術があり、根本的には手術ですねと言われましたが、主治医の先生には「聴覚神経を傷つける危険性があるので僕は勧めませんね」と言われています。私も手術は嫌だなあ。ボトックスも顔の筋肉が緩んでしまうので歌に差し支えます。Tさんに「ストレスも関係しますから、なるべくストレスを減らして下さい」と言われ、「私、ストレスはあんまり無いんですけどね」と言うと、「そう言う人に限ってストレスをため込んでいるんですよ」と言われてしまいました(-_-;)そうかなあ。ひょっとしたら、ストレスというのは案外無自覚なものなのかも。
ともかく、先日処方して頂いた薬を一旦止めて様子を見ることにしたいと思います。


春愁?

2014年04月24日 | 日記
昨日から一泊で県南にレッスンに行ってきました。昨日は朝10時から昼食をはさんで夕方4時まで5人の方のレッスン、今日は午前中お一人だけレッスンをして、12時過ぎのJRで帰ってきました。
ここに来ると、家事や雑用から離れてレッスンだけに集中できるし、レッスン室も響きの良い小さなホールでスペースも十分だし、生徒さん方のレベルも高いし、毎回とても充実した良い時間を過ごせます。今回もそうでした。特に今回は割とゆったりしたスケジュールでもあり、気分的にものんびりしていたのですが...なぜか妙に体がだるいのです。起きていられないほどではありませんが、横になればいくらでも寝られます。昨日も4時にレッスンが終わり、ちょっと横になったらそのまま夕食時まで爆睡。今朝も朝食の後10時まで寝てしまいました。帰宅後も2時に生徒さんがみえるまで寝ていました。
かといって、特に具合が悪いというわけではありません。人が来ればパッと起きてすぐに動けるし、レッスンも普通にできるし、声も普通に出ます。2時に来られた生徒さんにその話をすると、彼女も私と同じ眠り病に罹患しているらしく(?)、このところ私と全く同じような状態だそうです。春眠暁を覚えず、と言いますが、暁だけでなく昼も夜も覚えず。困ったなあ。というわけで、今日のお題は春愁でした(笑)。皆様もどうぞお大事に。

多事多端

2014年04月22日 | 日記
ちょっと大げさなタイトルになりましたが、今日はいろいろありました。
昨日、かつて母校の中学校で非常勤をしていた頃同勤だった司書のF先生が急逝されたとの報を受けました。昨日のお通夜は時間的に無理だったので、今日の葬儀に参列することにしました。
今日は1限目の授業がある日で、病院に行く日でもありました。8:40から10:10までの授業を終え、済生会病院へ直行。11時の予約でしたが、30分ほど待って診察室に通されました。片側顔面けいれんの症状を緩和する薬をいろいろ試しているのですが、前回処方された薬があまり効果がなく、副作用の喉の渇きで夜に何度も目が覚めるので、また薬を変えることになりました。ところが会計がスムーズに進まず、20分ほど待ったところで事務職員の方が来られ、「ちょっと手間取っているのでもう少しお待ち頂けますか」と。「済みません、ちょっと急ぐんです」と言うと、「それでは清算を来月にして薬だけ出すようにします。少々お待ち下さい」と言われましたが、結局その手続きもうまくいかず、さらに20分ほどかかってやっと薬を受け取り、急いで帰宅。喪服に着替えて葬儀へ。1時からの葬儀に何とか間に合いました。中学校の同級生が2人来ていました。2人とも中学時代に図書委員をやっていて、卒業後もF先生と交流が続いていたそうです。中学時代の担任の先生や非常勤時代の同僚の先生方や旧職員の方たちも参列しておられて、懐かしさと寂しさで胸がいっぱいになりました。自分を育てて下さった方たちが順番に鬼籍に入って行かれる年齢になり、何とも言えない感慨を覚えます。
F先生をお見送りして、またダッシュで帰宅。我が教室最年長、89歳のMさんが久し振りにレッスンに来られました。緑内障が進んで目がほとんど見えなくなったそうですが、相変わらず矍鑠としていらっしゃいます。声も衰えていません。きれいに裏声が出るので、お得意の「浜辺の歌」を歌って頂きました。「息が足りなくなったら胸を開いて下さい」と言うと、「あら不思議、胸を張ると息が続くわね」とおっしゃって、「人間の体って面白いですねえ」と言いながら元気にお帰りになりました。続いて県北からのKさん、そして先日入門した高校生、と立て続けに夜7時近くまでレッスンが続きました。Kさんはもうツーカーで声が出ますが、高校生の方は今日が2回目で、まだ体を使って声を出すことに慣れていません。初心者のレッスンはパワー全開になるので、レッスン中は興奮状態なのですが、彼女のレッスンが終わるとさすがにぐったりしました。明日に備えて今日は早寝します。