今日は地震後初の合唱団の練習日でした。皆、会うなり「大丈夫でしたか?」、「ご無事で何よりでした」、「片付きましたか?」と切れ目なく話が続きます。ひとしきり再会の喜びを分かち合った後、団長の挨拶と黙祷、そして練習開始となりました。今日はまず蝶形骨・仙骨エクササイズを丁寧にやってから発声練習に入りました。久し振りの練習でしたがよく声も出ています。しかし、いざ何か歌おうとなると、これほど大きな衝撃的経験の後の最初の練習で何を歌ったらいいのか、ここしばらくずっと考えていましたがどうにもひらめきません。皆さんの様子を見ながら流れを作ることにして、とりあえずいつものように最初に「wir danken」というカノンを歌い、次に我が団のテーマソング「野ばら」を歌い、地震の前に練習していたメンデルスゾーンの「3つの民謡」の復習をしてみました。まあまあいい感じで時間が流れているな、と思ったのですが、休憩時間に団長から「もっと楽しい(明るい)曲をやりませんか」と申し入れがありました。さて、何をやりましょう。「歓喜の歌」?ちょっと違うかも...「ローレライ」?楽しい曲とは言えないかも...「ふるさと」?これは今歌うのは辛い、という人も...結局、6月の熊本日独協会総会・懇親会のためにということで「乾杯の歌」と「バーデン州の歌」の歌詞をアレンジした「Kumamotolied」という歌の練習をしました。どちらも弾けた歌なので、それなりに楽しく明るい雰囲気にはなりましたが、練習終了後、何だか少し無理をした気分になりました。
こういう時にどんな歌を歌うのがよいのか、本当に迷います。正直なところ、私自身はまだあまり歌う気持ちになれないのです。ピアノには無性に触りたくなりますが、ロマン派の曲には気持ちがついていかず、何とか集中できるのはバッハだけです。落ち込んでいる時に元気な曲はフィットしない、ということはよく知られていますが、こういう時って、感情に訴えてくるロマン派の音楽もちょっと辛いんですね。
救急医療や炊き出しや瓦礫撤去の段階を過ぎて心のケアの段階に入ると、そろそろ芸術の出番なのでしょうが、一口に芸術や音楽と言ってもどんなものがケア的に作用するのか、個人差もあるでしょうし、なかなか難しいものですね。しばらくは試行錯誤となりそうです。
こういう時にどんな歌を歌うのがよいのか、本当に迷います。正直なところ、私自身はまだあまり歌う気持ちになれないのです。ピアノには無性に触りたくなりますが、ロマン派の曲には気持ちがついていかず、何とか集中できるのはバッハだけです。落ち込んでいる時に元気な曲はフィットしない、ということはよく知られていますが、こういう時って、感情に訴えてくるロマン派の音楽もちょっと辛いんですね。
救急医療や炊き出しや瓦礫撤去の段階を過ぎて心のケアの段階に入ると、そろそろ芸術の出番なのでしょうが、一口に芸術や音楽と言ってもどんなものがケア的に作用するのか、個人差もあるでしょうし、なかなか難しいものですね。しばらくは試行錯誤となりそうです。