インドの歌

2012年01月24日 | 日記
2月24日の「みなみのかぜコンサート」で歌う予定の「インドの歌」。ロシア5人組の一人、リムスキー=コルサコフのオペラ「サドコ」のアリアです。コンサートまであと1ヵ月!しかし選曲だけで精一杯で、練習をする時間が今のところほとんど取れません。出講している2つの大学が春休みになるのを指折り数えて待っています。そんな状況で無謀ではありますが、コンサート後半は「歌で巡る世界の国」というコンセプトのもと、なるべく異国情緒の色濃い歌を並べてみようと思い、初めて歌う曲も何曲か入れてみました。その中の一つが「インドの歌」です。
今日は10分間だけ練習の時間が取れたので、「インドの歌」他3曲を大急ぎで練習してみました。「インドの歌」は、楽譜を読んでいるだけでもインドの蛇つかいや象つかいの姿がありありと浮かんでくるような、本当にエキゾチックな曲です。提示部と再現部は日本の陽音階と同じくヨナ抜きで書かれていますが、中間部のメリスマが半音階の羅列で、それがフレーズごとに微妙に半音の配列が変わるのです。楽譜を読んでいるとソルフェージュの試験前の黙読をやっているような気になります。
私は相対音感なので調性音楽であればそれほどソルフェージュには苦労しないのですが、半音階というのはちょっとした落とし穴で、全音と半音がランダムに入り混じっているフレーズはなかなか正確に歌えません。何度も階名で歌ってみてしっかり覚えてしまってから歌詞をつけますが、メリスマの部分は歌詞と音符の対応関係にあまり必然性がないので、ヴォカリーズなら歌えるのに歌詞をつけると音がわからなくなる(笑)。「インドの歌」は原詩はフランス語ですが、今回は日本語の翻訳で歌おうと思っています。しかし歌詞がひどいんです(笑)。いや、歌詞自体は立派な文語調で、モーラ(拍)も揃っていますが、問題のメリスマの部分は、歌いながら「これじゃ意味は通じないだろうなあ」と思ってしまうような歌詞のつき方なのです。ちなみに、その部分の歌詞は「ルビーの玉は地よりわき出で おとめの面(おも)のくしき鳥住む そが歌は神秘の調べ 輝く翼陸路(くがじ)をおおい その声きかば永遠(とわ)に生くとや」となっていますが、「ルビーの玉は」という歌詞からして「ルーーーービのーーーーたまーーーーーは」という感じで、「ルビー」は「ルービ」にしか聞こえないし、助詞の「の」を強拍で長く伸ばすので意味不明になってしまいます。
ああ、どうせ意味不明ならいっそ「呪文」だと思ってフランス語で歌おうか...でも、「インドの歌」の前に歌う予定の「ホフマンの舟歌」もフランス語だし...フランス語は発音が難しいし...煩悶しながら練習を終えましたが(笑)、10分間練習では結論の出るはずもありません。もう少し歌い込んでみることにしましょう。

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2 コメント

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「インドの歌」の原詩 (シャリアピン)
2018-11-08 14:26:41
「インドの歌」は原詩はフランス語・・・
ではなく、ロシア語と思いますが
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Unknown (吉田)
2018-11-10 17:31:23
シャリアピン様、コメント拝受しました。お名前からしてロシア愛好家の方でしょうか。「インドの歌」はリムスキー=コルサコフの作品ですから、原詩は当然ロシア語ですよね、失礼しました。この曲、英訳や仏訳が流布しているようで、私の手持ちの楽譜は仏訳でした。ロシア語は難しいですね(文字から違う(-_-;))私はロシア語はお手上げです。
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