のりぞうのほほんのんびりバンザイ

あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。

崖の上のポニョ

2008年08月17日 21時24分05秒 | 映画鑑賞
21.崖の上のポニョ/2008年日本
■監督:宮崎駿
■音楽:久石譲
■ストーリ
 海沿いの街を舞台に、「人間になりたい」と願うさかなの子
 ポニョと5歳の少年・宗介の物語。

■感想 ☆☆☆☆☆
 見た人たちの反応があまりによろしくないのと、妹の感想が
 「わけわからん」というものだったので、見たもんかどうしたもんか
 迷っていたのですが、お誘いを受けたので見に行きました。

 見てよかった!!
 面白かった!!
 かわいかった!!

 難しいことなんか何も考えずに見ることができたら
 とっても面白く、見終わった後にほっこり幸せ気分になれる
 映画ではないかと思います。
 登場人物に悪い人がまったくいなくて、みんながポニョと
 宗助の幸せを願っている映画。唯一、ポニョと宗助だけが
 「親の心、子知らず」な感じで、目の前のことでいっぱいいっぱい。
 周囲に気配りができずに、本能のままに突っ走るのですが。
 そりゃそーだ。5歳児だもんね。
 5歳児が周囲に気配りできてたまるかっつーの。
 ちびっこはいつだって本能のままに動くっつーの。
 でもって、本能のままに動くからこそ、
 ちびっこはかわいいのではないのかと思うのです。
 ちびっこが周囲の人のことばかり考えて「お利口さん」に
 過ごしている姿は痛々しいものがあるもの。
 そういう意味でポニョは見ていて、思わず笑顔になる
 かわいらしいこまっしゃくれたちびっこちゃんでした。
 宗助は若干「お利口さん」。お兄ちゃんとして、ポニョを
 精一杯守ろうとします。その姿もかわいらしい。

 宗助の母親、リサがかっこいい。子供のことも勿論、大事。
 でも、自分の仕事に対して全く手を抜かない。
 責任感から、嵐の中、自分の子供、宗助を信じて、
 宗助に家を任せて、仕事場に戻ります。あんな嵐の中、
 仕事場に戻るのは母親としてどうだろう、と思わないでもない。
 けれども、リサの仕事場が老人ホームで、車椅子の老人が
 たくさんいることを考えると、戻らずにいられない気持ちは
 かっこいいな、と思うのです。嵐の中、ちびっこちゃんたちは
 車で連れて行くよりも家の中にいたほうが確実に安全だと思うし。
 何より、自分の子供だけでなく、ポニョのことも暖かく
 受け入れてあげるその温かくて大きな心がかっこいいな、と
 思いました。

 満員の映画館で鑑賞しましたが、映画館の7割ぐらいは
 ちびっことお母さんやおばあちゃんといった親子連れでした。
 映画館の中はちびっこたちの声でとっても賑やか。
 「あ!ポニョが出た!!」
 「ポニョ、危ないっ!!」
 「お父さんがポニョ捕まえようとしてる!」
 とっても素直に映画を見て、笑ったり声をあげたりする
 ちびっこちゃんたちと一緒に見ることができたおかげで、
 この作品を三倍ぐらい楽しく見れた気がします。
 隣の席のちびっこちゃんなんて、ポニョが画面に出るたびに
 身を乗り出していたもの。
 そして、今。案の定と言うべきか、主題歌が頭から離れません。

 そういえば。
 「映画を作った人」の名前が五十音順に流れるエンディングは
 この映画の暖かさを端的に表していて素敵だったな。
 うん。私はこの映画、大好きです。